第57話 不穏な日
今日は朝から気分が悪い。
朝寝坊したし、髪がなぜが逆立ってまとまらなくて大変だったし……天気も曇りだし……
いつも明るいウィンまで今日はどんよりしていて無口だ。
そういうときこそ、キャロッティを食べるべきだね!
「おばさん、『キャロッティごろごろ栄養満点定食』をお願いします」
「あいよ~」
シーちゃん達が座っている席に戻り、定食が届くのを待つ。
「なんかさぁ、今日気分が悪いんだよね~」
「私も……リバーなんか倒れちゃったし」
そう、リバーは1限目の途中で気絶して倒れちゃったのだ。
今は保健室で寝ている。
リバーは色々と悪意とかに敏感だし、もしかしたら今日は何か起こるのだろうか……?
「『キャロッティごろごろ栄養満点定食』です。」
定員さんがご飯を運んでくる。
「わぁぁ~…………??」
いつもの鮮やかなオレンジ色の代わりに緑色の何かが目に映る。
「大変申し訳ないのですが、キャロッティを焦がしてしまいました。 残りのキャロッティの在庫もなくてですね…… なので代わりにピーマンを入れておきました!」
はぁ? 勝手にピーマンを入れるなんて……っ‼
もう怒る気力すらない。
「あ、ありがとうがざいます……」
しょうがなく食べることにした。
「――うっ‼」
おいしくない……
青臭くて、苦い……
「私のと交換する?」
シーちゃんが自分のご飯と交換しようかと提案してくる。
天使すぎる!
「だいじょぶ……」
私のせいでシーちゃんがピーマンを食べるのは居た堪れない。
だから断る。
うっ!
やっぱり断らなければよかったかも……
♢♢♢
ご飯を食べた後の授業、日差しがポカポカしていて温かい。
なんだか眠くなってきたなぁ。
ふわぁ~とあくびをすると、先生が訝し気に私を見てくる。
やっべ!
それにしても、なんだか今日は本当に眠い。
頭までボーっとしてっきた。
ん? 頭までボーっと?
――ドサ
先生が倒れる。
周りを見てみるとほとんどの人が寝ていた。
なぜ?
やばい、本当に頭がまわらない。
なんでもっと早く気づかなかったんだ!
毒ガスかは分からないけど、一応ハンカチで口元を押さえる。
「みんな、起きて――」
――ドオォォン
大きな音が私の頭に響き、全身に痛みが走る。
「う……」
目を開けると机や瓦礫などが錯乱し、クラスメイト達が倒れている。
どうやら窓が爆発したようだ。
その爆風で体が吹き飛ばされたようで全身が傷だらけで痛む。
「『――回復――』」
一旦傷を癒す。
何が起きたんだ?
『ぼきゅの名前はピンドラ! 偉大なる魔族の王、魔王である! 起きている奴がいるかは分からないけど、一応冥土の土産に教えてやる』
どこからか頭に響くような声が聞こえてくる。
幼い子のように聞こえるけど、本当に魔王なのかな?
『なにやらここには色々な種族がいるようだな。 それに加えて、この魔王に歯向かうものがたくさんいるらしいね。』
魔族に、この学園のことが伝わってしまったんだ。
当たり前だけど、まさか襲撃してくるとは思わなかった。
『今、ぼきゅはね、精霊を使ったある“実験”をしているんだ。 精霊は希少で手に入りにくい。 だけど、、、ここにはたくさんいるらしいじゃないか』
「――は?」
パープ、キレた。




