第53話 お説教
生徒会の集まりの次の日、アナビス様から一通の手紙が来た。
『親愛なるパープへ
攫われた件のお礼をまだ直接言えていませんでしたね。
ぜひ感謝を伝えたいので明日放課後に私の部屋へ来てください。
アナビスより』
こ、こ、こ、これはっ⁉
もしかしてだけど招待状⁉
やったー!
私、シーちゃんとのお茶会しかしてなかったから凄くうれしい!
明日か~! 待ち遠しいな!
何か持って行った方がいいかな?
茶菓子とか?
あ! マカロンを持っていけばいいか!
♢♢♢
「待っておりましたよ、パープ」
部屋に入って待ち構えていたのは、ティーカップをプルプルと持ち、怒りの形相でいる8歳くらいの少女だった。
相変わらず小さいな……
じゃなくて、なんで怒っているの⁉
なんか感謝を伝えようとしているようには到底見えませんが‼
とりあえず先手必勝!
「この度は大変申し訳ございませんでしたぁ!」
腰を90度に曲げ、茶菓子を床と床と水平にして差し出す。
「本当に反省しているのかしら?」
「……」
何にそんなに怒っているのかな?
これは……友達を失う人生最大のピンチかも……‼
「まぁいいわ。 とりあえずここに座りなさい」
アナビス様と向かい側の席に会釈してから座る。
「あなた、私が折角汚名を拭ったのに台無しにしたわね?」
「はぃ……」
アナビス様は大きくため息をつく。
「まぁ、私を救ってくれたのでそこまで強くは言いませんわ」
「――‼ ありがとうございます!」
「ただし! 罰として私と今度城下町へ行きなさい」
「へ?」
アナビス様を見ると、顔や耳まで真っ赤になっていた。
もしかして、これは罰じゃなくてご褒美じゃね?
「あ、アナビス様ぁ!」
「やめなさい! そ、そんなくっつかないでくださぃ……」
私、意外とアナビス様に愛されていたみたい!
えへへ!
「……ここからは少し重要な話ですわ」
「うん」
空気が少し変わる。
「私を先日攫ったのは過激派の魔族でしたわよね? 私を攫おうとした理由は帝国を混乱させるためと言っていたわ。 首謀者はまだ捕まっていない。 ということはいつまた襲撃が来てもおかしくないの……」
「――!」
そうだ……
まだ根本的なことは解決していないんだ。
つまり、城下町に行くということは……
「おびき寄せる……のですか?」
「そうよ」
危険だ。
私も一緒に行くけど、私が倒せない敵も出てきたりする。
「私はパープのこと、信じていますわ」
私の迷いがアナビス様に伝わったのか、安心させるように言う。
そんなこと言われたら、やるしかないじゃん!
「わかりました。 私が必ずアナビス様のことを守ります!」
「その、敬語をやめてくださらない? あと、私のことアナビスと呼んで欲しいのですが」
「……わかった。 じゃあアナビスも敬語やめてね!」
「わかりました。 じゃなくて、わかったわ」
どんどん距離が縮まっていく。
城下町、襲撃があると考えると不謹慎かもしれないが、すっごく楽しみだな!
【名前】パープ
【種族】獣人
【レベル】75 ◁23up
【魔力値】472/472 ◁20up(??の呪い中??down)
【体力値】358/358 ◁58up(??の呪い中??down)
【スキル】
(呪いにより??down)
真実の鑑定Lv1 光魔法Lv5 地魔法Lv3 水魔法Lv3 風魔法Lv2 火魔法Lv2 闇魔法Lv2◁1up 身体強化Lv5 隠密Lv4◁2up 体術Lv3◁1up
【称号】
転生した者 王族の隠し子 捨て子 神童 狼スレイヤー 金髪の悪魔 大三賢者 ??の友達 狂人
【総合戦闘力】1598 ◁98up
は?
称号の“狂人”ってなんやねん!
酷くない?
私、狂ってないんですけど!




