第43話 怪物スライムとの戦闘①
「……助けに行きましょう」
シーちゃんならそう言ってくれると信じてたよ!
「緊急時なので、笛を吹きましょう」
コヨウさんに事前に配られた笛、木でできた小さな笛。
――ピィイイイイ
めっちゃ音でかぁ!
耳痛くなってきた!
これなら森の外にいるコヨウさんにも聞こえるはず!
「それでは、行きましょう!リバー、先頭をお願いします」
「うん」
今度は全速力で駆け抜けていく。
急がないと……‼
「キャー――‼」
今度は近い悲鳴だ!
――いた!
「どうしました?」
この人は、スネゴロウっていう人だ!
たしか伯爵令嬢だったはず……
そんな人が髪が乱れて涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃになっている。
一体何があったんだ?
「あ……あの、アナビス様が……まだ……」
混乱しているようで、何を言おうとしているか伝わらない。
アナビス様って言った?
たしか同じ班だったはず……
もしかして、おいてきたの⁉
この帝国の皇女を⁉
皆もそれを理解できたみたいで、表情が険しくなる。
ウィンは分かってなさそうだけど。
「……ナイトはここに残ってスネゴロウさんを守って」
「……分かった」
ナイトはシーちゃんの決定に不服そうだ。
でも、この国の上級貴族のご令嬢が亡くなったら、国際問題になってしまう。
それを避けたいから強いナイトを護衛にしたんだな。
「アナビス様はどこ?」
「あ、あっち……」
「ありがとうございます」
もう一度リバーを先頭にして走る。
もしかしたら魔物が出たんじゃなくて、皇女様を狙った暗殺者が出たのかもしれないね……
木々を切り分けて走ると、開けた場所に出た。
そこには……
「――⁉」
皇女様はまだ無事で良かったけど……
敵はよろしくない……
暗殺者でもただの魔物じゃない……
あれは、、、スライムだ。
【種族】スライム
【魔力値】623/650
【体力値】844/850
【スキル】
腐食 酸弾 闇魔法 物理無効
【総合戦闘力】2880
……大三賢者のザクロさんやコヨウさんより強い件。
この世界のスライムはめちゃくちゃ強いようです。
5mにも迫る巨体に、濁った暗い緑色のぶにぶにの体。
極めつけは無数にある目玉!
見ているだけで気持ち悪い!
リバーなんかしっぽがデッキブラシみたいになっている。
でも、大丈夫!
今日はシーちゃんがいるから、こんなスライム、ぶっ倒してくれるはず!
「アナビス様の傷が深いわ……!私が回復されるから、皆は時間を稼いで!」
うん? え?
「はい!」
「うん!」
「……」
何?シーちゃんは戦えないの……?
リバーとウィンはやる気満々。
私はやだよ……?
だって戦闘力私の2倍近くあるんだよ?
そんなに差があるのにシーちゃん抜きで戦えと……?
無理だよ‼
くそ~やるしかないのか……‼
だったら本気出さなきゃね!
「リバーはスライムを攪乱させて!ウィンは魔法を中心に撃って!パープちゃんはなんとか魔力暴走を起こして!」
「はい!」
「「うん!」」
一応返事はしたけど、できるかな?
コヨウさんとの戦闘で、一回魔力暴走を起こさしたことで瞳を変異することができたけど、、、
それのせいで私の魔力制御レベルが上がり、魔力暴走が起きずらくなってしまった。
でも、この戦いで生き残るにはやらなきゃいけない。
殺らなきゃ殺られる……‼




