第4話 修行します!
突然だけど、私は修行をすることにした。
狼戦では倒せたけど、次は倒せるとは限らないからね。
それに、12歳になったら『エトワール大武道大会』に出なきゃだから、鍛えとかないとね!
『エトワール大武道大会』とは3年に1回が開催される。
『エトワール大武道大会』は12歳になった者全員が出場しなければならない。
エトワールに住む者全員が力を競い合い、ランクを決める。
下からF,E,D,C,B,A,Sと続き、1番強い3名に『大三賢者』の称号が送られる。
『大三賢者』になったら、たくさん友達ができるかもしれないしね!
そのためには強くならないとっ!
まずは獣人の戦闘法についておさらいしよう!
獣人は一般的に、身体能力が高い。獣人の種族によって、身体能力の高い部位が違う。
うさぎの獣人は、足が強い。
だから、体を鍛えるのなら足を中心に鍛えるべきだね。
獣人は一般的には魔法を使わないはずだけど……
私は普通に魔法使えたね。
前世では運動音痴だったし、魔法も鍛えるべきだと思う。
今世ではバリバリ動ける保証はないしね。
5歳になるまでは、運動なんか絶対出来ないだろうから、魔法中心に鍛えていこう!!
―――一年目
まずは全属性魔法を使えるように修行した。
そのおかげで火、水、風、地、光、闇の、六属性を扱えるようになった。
その中でも1番伸びが良かったのは、地と光だった。
逆に苦手なのは、火と闇だった。
火は日常でよく使うので、苦手なのは厄介だ。
一年目は特にトラブルもなく、ベリーと狼の肉で食いつないだ。
―――二年目
魔法を扱えるようになったので魔力量を増やす訓練をした。
魔力枯渇になる直前まで魔法を使い、食べて寝る生活を繰り返した。
訓練中、狼の群れに襲われたが難なく倒すことが出来た。
―――三年目
五歳になったので、体を鍛える訓練を始めた。
主に鍛えるのは足。
毎日何kmも走り、疲れなくなってきたら手足に石の重りをつけて走った。
それでも疲れなくなったら、岩を背負って走った。
―――五年目
足は充分鍛えたので、手も鍛えることにした。
今まで鍛えてこなかったので、腕力が全然なく、鍛えるのに苦労した。
腕立て伏せを何千何万回とし、親指でも腕立て伏せを出来るようになるまで修行した。
―――七年目
そこら辺の狼なら軽く蹴っただけで頭を吹っ飛ばせるようになるまで成長した。
無意識に『身体強化』を使っていることに気づいた。
体に魔力を巡ることで、身体能力をあげるという魔法。
まだLv1だから、1割も身体能力は上がらないけれど、レベルが上がれば将来的に有望な魔法になるだろう。
―――八年目
激しい運動をしながら魔法を使えるようになった。
それに、片手に火魔法、もう片方に氷魔法みたいなことも出来るようになった。
これを合わせて……『メド〇ーア』!!
みたいなのは、さすがに出来なかった。
残念……
私はついに13歳になった。
長かった。
修行はすごく辛かったし、発音を良くするために独り言とかしなきゃだったから、精神的にも辛かった……
けど、こんな生活はもう終わり。
『エトワール大武道大会』で『大三賢者』になって、友達をいっぱい作るんだ!
道は……分からないけど、親切な人に聞けばきっと大丈夫でしょう!
相変わらず、魔法を使うと目が熱くなる謎はよく分からないけど、とにかくがんばります!
【名前】パープ
【種族】獣人
【レベル】15
【年齢】12歳
【魔力値】306/310 274up
【体力値】145/145 125up
【スキル】
鑑定Lv3 1up 地魔法Lv3 NEW 光魔法Lv3 NEW
水魔法Lv2 1up 風魔法Lv2 NEW 火魔法Lv1 NEW
闇魔法Lv1 NEW 身体能力Lv2 NEW 隠密Lv1 NEW
【称号】
転生した者 王族の隠し子 捨て子 神童 狼スレイヤー
【総合戦闘力】1124 1099up
これがパープの約八年間の修行の成果です!
パープは自覚していないけど、結構強くなりました!