第38話 自己紹介
「席も決め終わったから、次は自己紹介だ。右の奴からどんどん言っていきなさい」
ついに自己紹介がきてしまった……‼
自己紹介は、友達を作るうえで凄く重要な部分だ。
ここで失敗したら、、、終わる……‼
「オシェロン王国の第三王女のシー・オシェロンです。好きなものはお茶です。得意なのは水魔法です。苦手なのは格闘なので、教えてくれると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。」
――パチパチ
すごい……
わざと苦手なものを提示することで“弱さ”を見せ、親しみやすくする……
シーちゃん、なかなか高度な技を使ってくるじゃないか……!
「僕は人族で平民のナイトです。戦闘で使うのは刀というものです。好きなものは貝殻です。平民ですが、仲良くしてくれるとうれしいです。よろしくお願いします。」
――パチパチ
この人はっ!
エトワール大武道大会で見た強い人!
遠くから見てイケメンだと思ったけど……近くで見るともっと凄い……
平民だって信じられないくらい……
“The王子”って感じ。
残念ながら好みではない。
「雪の精霊のウィンです!特技は早食いです!好きな食べ物はコンペートーと、ちょこれーとと、カレーらいふと――」
んん?話がずれ始めたぞ?
ちなみに、ウィンが今言っている食べ物は前世の知識で私が作った物です!
だから、周りの人は「コンペートーって何?」
となっているはず……!
そして、、、またしても発音がやばい。
“カレーらいふ”じゃなくて、“カレーライス”だよっ!
「――です!よろしく!」
――パチ……パチパチ……
みんな混乱してる……
ウィン、なんかごめん。
「レイストン侯爵家のパプリカ・レイストンですわ!よろしくお願いしますわ!」
――パチパチ
この人……!
エトワール大武道大会でシーちゃんと戦っていた人だ!
あのドーピングしてた人!
シーちゃんが強かったから倒せたけど、、、
まさか侯爵家だったとは……
きっと密告しても、もみ消されるんだろうなぁ。
危険人物に認定しておく。
「獣人?のリバーです。魔法より格闘の方が得意です。世間に疎いので失礼かけるかもしれませんがよろしくお願いします」
――パチパチパチ
いつの間にかリバーの番になっていた!?
重度の人見知りのリバーにしてはよく頑張ったね〜
格闘向けじゃなさそうな見た目だけど……本当に人って見た目によらないよね。
「ルーナ帝国の第二皇女のアナビス・ルーナです。火魔法と風魔法が得意です。苦手な方は教えて差し上げますので気軽におっしゃってください。どうぞよろしくお願いします」
――パチパチパチ
色んなこと考えていたらいつの間にか次の番になっていた!?
やばいやばいっ!!
「うさぎ獣人の、パープです!好きな食べ物はキャロッティです!学園には友達を作るために来ました!友達になってくれると嬉しいです!よろしくお願いしますっ‼」
どーよ!
この親しみやすい自己紹介は‼
「…………」
拍手は⁉
ウィンの自己紹介でも拍手はしてたじゃんか‼
シーちゃんとウィンは拍手してくれたけど……
悲しい。
「友達になったら絶対殺される……」
「絶対サンドバッグにされるよ……友達になっちゃだめだ……!」
どうやら自己紹介が悪かったんじゃなく、その前のイメージが悪かったようだ。
試験の時の自分を殴りたい……っ!
なんでみんなを恐がらせたんだよ!
うわぁん。
友達を作る目標、遠くなったな……
これから恐くないイメージを作っていこう!
そしたらきっと……全員と友達になれるはず!
あっ!パプリカとは友達になりたくないわ!
寮についての話も書くつもりが……書けなかった……
すみません……!




