第34話 試験①
――ザワザワ
ついに……試験の日が来てしまった。
今日までシーちゃんに勉強を教てもらってきたけど……それがどれほど通用するのだろうか。
ルーナ学園、それは13歳から16歳までの者が入れる。絶望的なほどザコ・バカでなければ全員入れる。
そう考えるとウィンが心配だ……
試験でクラスが決まるけど、エトワール大武道大会のランクより上のクラスには入れない。
例外以外はね。
ウィンは特待生としてSクラスに入れるらしい。
試験で悪い点数とらなければね……
さて、受験者が大勢いるから、2人が見つからないっ!
まあ、試験してれば嫌でも見つかる。
あんな個性豊かな2人が見つからないなんてこと絶対ないな!
最初は筆記試験!
遅刻しちゃまずいから、早く向かわなければっ!
「それでは筆記試験を始めます!時間は90分、それでは始め!」
始まったーー!
Q,この国の名称を答えよ。
……え?簡単すぎ……
きっと最初だけだよね?
Q,創造神の名を答えよ。
おおおおい!
簡単すぎっ!他の教科は違うよね⁉
Q,困っている人がいる。どうすればいいか答えよ。
え?なにこの問題。
逆になんて答えればいいか分からない!
周りの人達は分からなそうにうんうん唸っている。
もしかして、、、この世界の人たちはバカが多い……⁉
「そこまで!答案用紙を速やかに前へ提出し、次の会場へ移動しなさい」
疲れたー!
5分で全部の問題解き終わっちゃって、寝ずに待つの、凄く疲れた!
「難しかったね~」
「終わった……」
やっぱりみんなバカなのかも……
そう考えるとウィンがバカなんじゃなくて、私とシーちゃんが異常だったのかな?
次は魔法試験。
この試験が一番自信ある!だから楽しみ♪
「それでは魔法試験を始めます。この的に向かって順番に魔法を放ってください。複数の属性を持っている者は出来る範囲の属性全てを放ってください」
「受験番号1番!撃ちなさい」
「はい。【――火球――】」
――ポフ
へなちょこな小さな球が的に当たる。
え?ちっさ……
私の【火球】はもっと大きくて威力高いよ?
「うわあああ!すっげーー!」
周りの人たちが受験番号1番の子を褒めたたえる。
そんなに凄い魔法なの?
「受験番号33番!撃ちなさい」
あっ!ウィンだ!
がんばれー!
「はーい!【――氷槍――】かーらーのー【――桜吹雪――】!」
氷の槍が的を貫き、そのあとに桜の花びらが的を切り裂いた。
「すげーー!今代の雪の精霊は落ちこぼれって聞いたけど、デマだったんだな!」
うんうん、ウィンは落ちこぼれかじゃないよ!
ていうか、普通に強い。
「次、受験番号34番!撃ちなさい」
「はい」
次はシーちゃん!一体何の魔法を撃つんだ……?
「【――奇跡――】」
聞いたことのない呪文を唱えると、シーちゃんの周りが虹色に輝きはじめた。
赤、青、黄、緑、紫、他にもたくさんの光の粒子が表れた。
見ていると涙が出るような、そんな奇跡。
ただただ美しい。
その場にいた者全てが魅了される。
光の粒子はシーちゃんの指に集まっていき、白銀の色へ変化する。
そして、光は一筋の光となって的を射貫いた。
――ドガガガガガガ
凄まじい音を立てて的を……否、分厚い壁を……否、その奥にある山を貫いた。
その場にいた皆が本当は恐ろしいはずの出来事を、それすら彼女の美しさを引き立てる出来事に感じた。
つまり、、、みんなシーちゃんに惚れたってこと!
唯一我に返った私は思った。
恐ろしい……
この力があれば世界すら滅ぼせる。
この力が悪の手に渡らなくて本当に良かった……
でも、本当にシーちゃんは悪い人ではないのかは分からない。
付き合い初めて1年も経っていない。
それに、シーちゃんは自分のことを話してくれない。
たまに挙動不審になったり変なこと呟いたりするし……
なんだかシーちゃんのことが分からなくなった出来事だった。
長くなっちゃいました〜
シーちゃんは良い人なのかな?どうなのかな?




