第25話 ハンバーグ・クッキング♪
私は雪の精霊、ウィン!
この前、私のお母さんとのゴタゴタで、私の大親友パプたんとシーちゃんに迷惑をかけてしまったのだ……!
だから私は……!
お詫びに夕食を作ることにしたのだっ!!
私が今回作るのは……
『ハンバーグ』だ!
作ったこと……? 当たり前じゃん!
ないよ!!
まぁ、何とかなるでしょ!!
この、『初心者必見!ハンバーグの作り方!』というレシピ本があれば、どんな困難にも立ち向かえるはず……っ!!
ここは、パプたんの家のキッチン!
何とか許可を貰った!
私の家にはキッチンないから貸してもらうしかないのだ。
というか、もし私の家にキッチンがあっても、雪山に家があるからパプたんの家に着く前にハンバーグが凍りつく。
冷めるとかじゃなくて、凍るのだ。
まっ! しょうがない!
やっていきましょ!
まずはエプロンを着ける!
私はエプロン持ってないから、パプたんのを借りる。
パプたんらしいピンク!
ん……?エプロンって、どうやってつけるの……?
……??
この紐、何に使うのかな……?
あっ!きっと腕に巻き付けるんだ!!
よし!これで準備バッチリだね♪
えーなになに?
『まずは玉ねぎをみじん切りにします。なるべく細かくするのがポイントです。次にサラダ油を―――』
うがーーー!!見てられるか!?
私にそんな細かいこと言われても困るっ!!
……もういいやっ!
とにかく材料ぶっ込んどけばいいんでしょ?
ボールにひき肉と手で潰した玉ねぎ、卵の殻が少し入った卵、量を間違えたサラダ油、水をきっていない豆腐、パン粉がなかったからちぎったパンをぶち込む!
まぜまぜまぜまぜ〜まぜまぜまぜまぜ〜♪
まぜまぜまぜ〜♪
よし!なんかぐちゃぐちゃで水分たっぷりだけど大丈夫でしょ!
肉をひとつかみして右手にペチッ♪左手にもペチッ♪
ペチッペチッペチッ♪
リズミカルに肉をたたいていたらなんか……楽しくなってきた!
ペチッペチッ♪ペチッペチッ♪
「あっ」
――ぽと
……。
……バ、バレなきゃ大丈夫、大丈夫……‼
何事もなかったかのように過ごすんだ!
「ぴゅぅ~~~ぴゅっぴゅ~~~ あー今日はいい天気だな~」
よしよし、うまくいった!
私、女優になれるかもな!
フライパンを温め、さっき形を整えた肉をフライパンにポォン!
「ジュージュージュージュー!」
やっぱり、肉を焼くには効果音が大事だよね!
うんうん。
良いにおいがキッチンに漂う……のは幻嗅だった。
キッチン漂ったのは焦げたにおいだった……
「わぁァァァアア⁉」
私のハンバーグが燃えている⁉
「消化ァァァァ‼‼」
急いで水をぶっかけ消化を試みる。
よかった……鎮火できた……
「……」
これ、、、食えるかな……?
料理がこんなに重労働だって知らなかったよぅ……
二人に美味しいハンバーグを食べさしてあげたかったのに……
♢♢♢
ウィンにお昼ご飯作らしてみたけど、これは、、、
「……ウィン、どうしてこうなったの……?」
「うっ!」
「焦げているのにべちゃべちゃだし……」
「うぅっ‼」
まるで水をぶっかけたようにべちゃべちゃだ……
「ま、まあまあ。あっ!ウィン、これは美味しそうなかき揚げだね~」
おっ!本当に上手なかき揚げだっ!
「それもハンバーグだよぅ……」
「あ……」
シーちゃん、フォローになってない……
ていうかどうやって作ったらかき揚げみたいになるのよ⁉
「み、見た目はともかく、味が一番大事だからねっ!」
この見た目で美味しいというのは絶対にないけど、一応ウィンの為にも食べないわけにはいかない!
「い、いただきます……!」
――もにゅっ
「――ッ⁉」
なんという食感⁉
外はカリカリ過ぎ、中はべちゃべちゃで火が全然通っていない……
しかも生臭さとねばねばがダンスを踊りながら鼻を駆け抜ける始末!
そう、一言で表すとクソまずい……
もう一生ウィンに飯は作らせないぞと心に刻んだ出来事だった……
――次の日
盛大に腹を壊した。
もう一生ウィンに飯は作らせないぞと再び心に刻んだ‼




