第20話 歪んだ愛
これはコヨウ目線です。
私は由緒正しいブロッサム公爵家の唯一の公女として生まれた。
公女としての人生は苦労の連続だった。
跡取りを産めず、役立たずの公爵夫人という烙印を押された母。
金のことしか考えない酒臭い父。
別に私は“愛”を求めるわけではない。
この公爵家の安泰をただ求めるだけだ。
必死に鍛錬をした。 好きでもないダンスやピアノも習った。
剣に憧れたけど淑女たるもの、剣など振り回してはいけない。
だから扇を極めた。
これもすべてこのブロッサム公爵家のため。
16の時、私は大手の商会の息子と結婚した。
私は望んでいない。 なんなら反対した。 由緒ある公爵家の当主がこの…この世間知らずのマザコンになるだと…!?
ふざけるな! 私はこんなことは認めない!
だかそんな言葉を誰も聞いてくれない。
20の時、子供を産んだ。
かわいい女の子だ。 名前は『〇〇〇』。
髪色が少し違い、目は…『桜の目』ではなく、普通の目だった。
あろうことか目の色も私と夫のものとは違っていた。
でも私は愛した。
成長した私の身体を見て舌なめずりをする父。
自分の母のことしかしゃべらない夫。
会った瞬間奇声を上げて物を投げつけてくる母。
完全に私のことを見下してくる使用人。
全てうんざりする。
そんな中、この子だけが私の唯一の光だった。
ある日、私は家を空けた。
帰ってみると私の娘がいなかった。
夫を問い詰める。 すると、
「ママがあいつが邪魔だと言ったんだ! 捨てて何が悪い! 僕は当主だぞ! 君は僕に従えばいいんだ!」
は?
ふざけるな! ふざけるなふざけるなふざけるなフザケルナフザケルナ
そんなことで私の愛しい『〇〇〇』をあの…あの極寒の地へ捨てたのか⁉
――プツン
何かが壊れた。
そうだ… 私が唯一のブロッサム公爵家の血を持つものになればいいんだ。
一族…いや、一族を皆殺しにしてもかまわないよな?
私は大三賢者だ。 王にもし、もしも咎められたら大三賢者の身分を盾にすればいいのだ。
簡単なことをどうしてもっと早く思いつかなかったんだろうか。
もっと早く気づいていれば…お前を失わなかったのに。
その日、私は一族を皆殺しにした。
ついでに私の子をいじめた使用人も皆殺しにした。
そして私は当主になった。
これで公爵家をあるべき姿に戻せる。
あれ? 私の“ユメ”は達成したはずなのに“虚しい”…
あぁ、あの子がいないからだ。 探そう…
どんなことがなっても必ず見つけ出す。
そして、私が両親に教えてもらえなかった“アイ”を教えるんだ。
あれ? “アイ”ってなんだっけ?
♢♢♢♢♢♢
見つけた…
私のアイする我が子。
あれ? 私がどれだけアイしているのかうまく…うまく説明できない。
まぁいいか。
連れて帰ってからじっくり話し合えば。
あの子の名前はウィンと言うらしい。
ウィン……アイシテいるよ。
もう一生離さない……
あれ? 愛ってなんでしたっけ?
リア充爆〇してください!




