第12話 修行での出会い
これはウィン目線です。
私は今『魔境の森』でしゅぎょーしています!
うーん。
シーちゃんとパプたんの言ってた"しゅぎょー"は意味が分からなかったけど、とにかく山奥でやるべきってことは理解出来た!
だからとりあえず山奥で滝行だー!!
私は、シーちゃんとパプたんの友達として恥じないよう強くなりたい……!
強くなって、友達を守るんだ!
何から守るかはよく分からないけど、とにかく守るんだ!
それにしても冷たいし寒いよ〜!
滝行って、こんなに辛いの!?
私、雪の精霊なのに寒さ感じるって何なの?
これも全て私が弱いせいっ!!
早く強くなりたいよ〜!
―――バキッ
ん?
なんか枝が折れた音がしたぞ?
音がした方を見ると……
そこには同い歳くらいの獣人の少年が木の影に隠れてひょっこりと顔を覗かせていた。
心なしか、なんだか懐かしい感じがする……
なんでだろ? 初対面なはずなのに。
「…………」
「…………」
数秒の沈黙が続いた……
あれ……?
私今、服何着てるっけ?
……濡れたら嫌だから下着になってたわ……
「―――〜っ!!?」
恥ずかしっ!
やばい!
淑女たる者、殿方に肌を見せてはいけませぬっ!!
というか、そういうの抜きで普通に恥ずかしい〜
こうなったら……
水に入って体を隠せっ!!
―――ジャボン
「ま、まって! そっちは危ないよ!! そこには『深淵の川』があるんだっ!!」
なんか声聞こえたけどよく聞き取れなかったな……
なんて言ったんだろうか?
まぁ、とにかくもっと奥に行って隠れなくちゃっ!!
―――ドプン
?
な、なんか膜みたいなのなかった?
膜を通ったら急に雰囲気が変わった……
水ももっと冷たくなり、陽の光を通さなくなった。
そして、、、、
「ブゴゴゴッ!!」
急に激流になった!
暗い川に引き込まれてどんどん沈んでいく。
川なのに底が見えないっっ!!
体温もどんどん下がっていくし、息が苦しい……!
私、死ぬの?
雪の精霊なのに川で溺死とか、恥ずかしすぎる……
誰か、助けて〜
―――ザボン
……? 誰かが私を抱きしめて引っ張る……
あ…… 意識が……
♢♢♢
「けほっけほっ」
「だ、大丈夫だった?」
どうやら私の下着を見た獣人くんが助けてくれたらしい。
「だ、だいじょぶ……」
「下着見ちゃって、ごめんね……」
「私こそ下着姿で滝行しててごめん……」
今度からは下着でしゅぎょーしないぞっ!!
「今度からは『深淵の川』には入り込まないでね! 次は助けられるか分からないから……」
「らじゃー!!」
あの暗い川、『あびすリパー』って、言うんだね〜
面白い名前だなぁ〜
「私、雪の精霊のウィン! 君の名前は?」
「ぼ、僕の名前はリバー。 種族は分かんないんだ……」
「種族は狼獣人じゃないの?」
「うーん。 見た目は似てるけど、多分違う…… しっくりこないんだよね…」
ふーん。
しっくりこないとかあるんだ。
なら、私も雪の精霊っていうのにしっくりこないな〜
? なんかリバーが私を見て顔を真っ赤に染める。
もしかして〜?
私が美少女だから惚れちゃったのぉ〜?
「ね、ねぇ…… あの、その…… ふ、服着ない……の……?」
リバーがぷるぷると震えながら私を指さす。
「あ……」
服……着てなかったぜ☆
すっかり忘れてたっ☆
♢♢♢
「ねぇリバー。 私、住む所がないの…… 泊めてくんない?」
いい返事が貰えるよう、キラキラした目で上目遣いで見る。
「ふぇっ!?」
初めて会ったときと同様に、木に隠れたリバーが驚いた声を上げる。
ふえっ!?ってなーにー?
可愛すぎない??
本当に男の子なのかな〜?
「……い、いいよ? あんまり綺麗じゃないけど、それでいいなら……」
「! やったー!! ありがとっリバー!」
「っ!!」
また赤くなった。
今度はなんで赤くなるの……?
私、服ちゃんと着てるよ?
「これからよろしくねっ♪」
「よ、よろしくお願いします……」
これで住処は保証されたね!
安心して修行できるよ〜
ウィンは、おバカです!
『エトワール大武道大会』で出てきたリバーですが、覚えてますかね?
リバーは私の中で1番可愛くて大好きな推しですね……
みんなも気に入ってくれるといいですけど……




