第11話 お茶会
私は今、初めてできた友達とお茶会をしています。
お城のような…否、正真正銘お城! の庭園で優雅に紅茶を飲んでいます⁉
「いやいや、シーちゃんの家でお茶会するはずだったよね⁉ なんでお城でお茶会しているの⁉」
「……」
あの図太いウィンでさえ絶句している。
「ここが正真正銘私の家だよ?」
Oh…
シーちゃんが「実家は別だよ」っていう声も聞こえるが、脳の処理が追い付かん…
このきらびやかで見上げるほど大きな城に、青いバラが咲き誇る庭園が、シーちゃんの一人暮らし用の家⁉
下手したら私を追い出した王国の城よりでかい…
こんなの、どうやって建てたんだろ…?
「んー、魔法でちょちょいのちょいで建てたよ~」
⁉ こ、声に出してないのに答えた‼
ていうか魔法で建てられるなんて凄すぎ!
もしかしてシーちゃん心読める?
「読めないよ~」
読めてるやん⁉
わ、わ~。
この紅茶すっごくおいしーなー。
あはははは… (現実逃避)
♢
時刻は夕暮れ。
楽しい?お茶会はもうすぐ終わりの時間。
なんか、紅茶とか茶菓子がおいしすぎて気づいたら夕方になってた!
シーちゃんは話し上手で話を広げてくれるし、ウィンはほどよくボケて場を和ましてくれる。
…なんか、完璧なお茶会だな。
「私、せっかくみんなと友達になれたけど… しゅぎょーするために旅に出ようと思うの…」
唐突だな!
さっきまで別の話題だったじゃん! (海の深海生物について)
「私、『エトワール大武道大会』を通して自分が弱いことに気づいたの…
私はしゅぎょーして、強くなりたい! だからしゅぎょーして、強くなりたいの!」
うんうん。 理由と結論がそのまんまだな。
そして修行の発音何とかならなかったのか?
「二人とも強いでしょ? どうやれば強くなるか教えてっ‼」
「強くなる方法か… ひたすら山奥で修行じゃない?」
それが私の経験談。
3歳からの極限山奥修行で、最年少記録で『大三賢者』になれたからね。
「私もパープちゃんと同意見よ。 安心して眠れない、いつ襲われるかわからないような状況の方が何倍も早く強くなれるからね♪」
な、なんかやけに詳しいね…
もしかして経験談?
「ウィンは精霊だよね? なら、自分で新しい精霊魔法を作って強くなるっていう手もあるよ」
「な、なるほどぉ‼ あったまいいね!」
ウィン、そんなに目をキラキラさせなくても…
「そうと決まればいざ、しゅっぱ~つ‼」
そういうとウィンはありえないほどの速さで余っていた茶菓子を全て口に詰め込み走り出した。
「いっふぇきま~ふ‼」
そういいながら手をぶんぶんと振り、どんどん見えなくなっていく。
え…?
まだどこで修行するかとか、荷物とか…
え……??
「ええええぇぇぇ!!⁈」
「いってらっしゃーい。 気を付けてねー」
シーちゃん…
なんて呑気な…
ウィン、無事に帰ってきてよ…
せっかくできた友達が死んじゃったら、嫌だよっ!
「さて、ウィンも行っちゃったし、お開きにしましょうか」
そういって、カップを片付け始める。
「あ、私も手伝うよっ!」
「ありがとう」
し、心配だぁ!!
…このカップ割らないよう気をつけなとっ!
だって高そうなんだもん!
え…? ウィン?
多分大丈夫だよ。
バカは死なないってよく言うでしょ?
さーて、片付け片付けっ
次回、ウィン目線での修行です!
お茶会での会話
ウィン「深海生物といえば、あれだよねっ!」(クリオネ)
シー 「そう! あれよねっ!」(ベニクラゲ)
二人 「特に…」
ウィン「食べる時の見た目!」
シー 「生き返るところ‼」
二人 「え…?」
パープ(すれ違ってる…⁉)




