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2脱 重い話と別れ

「お嬢さんは、どうして介護をしてるんだい?」


私から少し離れたところに腰掛けたおじさんが尋ねてくる。最初からちょっと踏み込んだ質問が来た。

パパのと比べて味が単調な缶コーヒーで無理矢理喉を潤して、私は答える。


「家は。ママがいないの。パパはお仕事で忙しいから、私しか手が空いて無くて」


「お、おぉ……そのママが居ないって言うのは?」


「分からない。どこかでまだ生きてるってパパは行ってたけど……・」


私はママのことを語っていた時のパパを思い出す。すごい幸せそうな表情をしていた。あの時のパパの表情は曇ることが無い。

だから、私はママはまだ生きてると思ってる。もしママが死んじゃってるなら、どこかのタイミングでパパの表情は曇ると思うから。


「……そっか。お嬢さんも苦労してるね。でも、おじいちゃんと話ができて楽しかったりはしないの?」


おじさんはなんだか私を励まそうとしているみたい。色々と小学生に見せるべきでは無い物を見せられたけど、そこを除けば悪い人じゃ無いかもしれない。

……なんて思うけど、勿論完全に信じたりはしない。ちゃんと一定の距離は保って、あと、個人が特定されそうな情報はできるだけ隠す。


「おじいちゃんは、もうかなり痴呆が入ってて、お話は楽しくない。私のことも最近は覚えてないことが多いし……」


「そ、そっかぁ……お、おばあちゃんがいたりは?」


「おばあちゃんもいるよ。でも、おばあちゃんはママとパパの結婚に反対だったらしくて、私も穢れた子って言って嫌ってるから……」


「……なるほど」


おじさんは頭を抱える。救いの無い話だと思ってるのかな?それなら、随分と優しいおじさんなんだろうね。露出なんてしてる暇があるなら副業を初めてそういう支援サービスの所に寄付でもして欲しい。

なんて思ってたけど、


「じゃあ、介護は辞められないの?親族だからって必ずしも面倒を見てあげる必要は無いでしょ?」


おじさんはそんなことを言っている。

何をバカなことを言ってるのかな?


「嫌だよ。私は、おじいちゃんの介護をたくさんしたってことにして相続金が欲しいから」


「……あれ?思ってたのと違うね。お嬢さんもしかしてけっこう図太いタイプかな?」


「ううん。私は細くて小さいよ。まだ小学生だし」


私は首を振る。

それから、最近ちょっと膨らみ始めてきた部分を触る。……最近少し年上の中学生くらいの男子から見られることが多いけど、こんなのの何がいいのかな。


「体の太さのことを言ったわけじゃないんだけどな。……まあ良いか。じゃあ、お嬢さんは今の状況に困ってるわけじゃないの?」


「……うぅん」


私は考える。全く困っていないかと言えば、困っていないわけじゃ無い。私だってもっと自由な時間は欲しいし、自由に使えるお金も欲しい。

でも、それはおじいちゃんの介護が終わったときに全て手に入るはず。強いて言えば、


「介護の時におばあちゃんが邪魔だから、おばあちゃんも介護が必要にしたい?」


「……そこで命を奪うんじゃ無くて介護が必要にするという辺りがなかなか性格悪いね」


おじさんはそんなことを言ってくる。

どこが性格が悪いんだろう?私はべつにおばあちゃんを亡き者になんてしようとは思ってない。ただ、動けなくして私に反抗できなくして、私の邪魔にならなくなるならそれで言い。


「……私は小学生だから、ピュアッピュアだよ」


「ピュアッピュアって何?初めて聞いたんだけど。○リキュアの親戚?……というか、本当にピュアな子は自分の子をピュアだとは言わないから」


おじさんは覆面をしてるからよく分からないけど、ジト目を向けてきてる気がする。とりあえず他意は無いけど、私は防犯ブザーに手を伸ばした。


「ちょっ!?ストップ!防犯ブザー鳴らそうとしないで!人が来ちゃうから!」


おじさんは慌てて止めようとする。

けど、


「そうやって大声を出した時点でもう手遅れだと思うけど?」


「え?……あっ」


おじさんは表情を固まらせる。結構大きい声を上げちゃったからね。気付かれるかもしれない。私はそんなことを考えながら、慌てるおじさんを眺める。

わたわたして考えをまとめたおじさんは、


「ちょ、ちょっと移動したりは?」


「しない」


私は首を振る。

おじさんはシュンとした表情を浮かべた後、


「じゃあおじさんは逃げるよ!」


おじさんはそう言って、走って逃げていった。……体を軽くするためとか言って、ブリーフを脱いでから。

私は暫く沈黙してその逃げる背中を見た後、ぽつりと呟くように、


「いや、履けよ」


……なんだか楽しい時間だった。明日もまた、介護を頑張ろうかな。





「露出狂とJSの夜のお悩み相談 ~とりあえず履いて下さい~」《完》

この作品は一旦ここで終了です!

この作品の他にも同じような短さの作品を投稿しているので、作者のページから「長編化予備群」のシリーズを覗いて頂ければ!!

人気があった作品は長編化します。勿論この作品も……チラチラッ(ブックマークや☆をつけて頂ければ、続きが書かれるかも……

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