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君の気持ちは絵のなかに  作者: 兎刀丸
3/6

太陽が沈む帰り道

「はぁ~終わったぁ~!!」

帰る時間になり、美術室を出た流間は、大きな声をだして言った。

「お疲れー!じゃ、帰ろっか!」

「だなっ!早く帰ってポテチ食お」

春樹が流間を追いかけながら言った。


下駄箱で靴を履き替えてる流間に、春樹は聞いた。

「そういや転校生くんはー?」

「名前そろそろ覚えなよ、河口くんのことか?……河口くんなら先に帰ったよ。」

「一緒に帰ればよかったのに」

「確かに…!」 

「今日はありがとね…さようなら…!」と言って、瑠衣は独りで帰った。

あの時に「一緒に帰ろ」とか言えば良かったと思った流間。小さくため息をついた。

「流間ってそういうとこダメだよね~」

「うっせぇなぁ~!」

「あははっ!早く帰ろ!」

「おい、逃げるなぁ~!!」

もし…この時瑠衣がいたら…きっと笑っていただろう。もっと仲良くなれただろう。

そう思いながら、流間は春樹を追いかけた。






「……!!」

「邪魔。」

瑠衣は帰り道、クラスが同じ人に会った。名前は井口景斗だ。

景斗は、塾の帰り道だったらしく、瑠衣に会った。

瑠衣が挨拶をしようとしたその時、突然景斗に押されて転んでしまった。

(え…?)

瑠衣は転んだ痛さより、おされたことが気になった。

「お前……流間と話してたよな…離れろ。汚れる。」

「な…なんで……?」

心臓が触らなくても分かるくらいドクドクしている。

「知ってるぜ…?お前、前の学校でいじめられてたんだって?」

「どうしてそれを……!」

「塾の友達に聞いた。その友達、お前をいじめてたグループのリーダーなんだってさ。いじめの理由は地味だからだってよ、だっせぇ~」

震えがとまらない。地面に座ったまま立てない瑠衣に、景斗の鋭い視線と言葉が心に突き刺さる。

「逃げても無駄だぜ?ちなみに流間は俺のいとこでもある。さっきも言ったが、流間が汚れる。ゴミは離れろ!」

「っ!!」

瑠衣は震えた手を使い、いきよいよく立ち上がり、逃げ出した。

泣きながらひとりで……

明日からどうなってしまうのか……瑠衣は不安で仕方なかった。

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