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出会いは夢の狭間で

作者: 納抹勇者ニケ@幸

無事完結いたしました。

俺は今日昔育った家に戻ってきた。


少しの間都会に住んでいたが両親が共に他界し残った家を引き継ぐことになったので戻ってきた。


正直都会の方が楽なのは楽だが思い出の残る家をあっさり捨てるほど俺も薄情ではない。


そうと決まってからは早かった。


両親には残してくれたお礼を言いに墓に参ったり、引っ越しなどの準備を終え、荷物の受取である今日…となったわけだ。


すでに荷物は搬入してもらった。


元より独り身でそこまでの大荷物でもなかったからすぐ終わったけれど。


しかし引っ越し完了が昼だったのに今はもう夕暮れに近くなっている。


まぁ…あれだ。


少し感傷に浸っていた感じだ。


俺は玄関を開け中に入り、久しぶりの我が家を見た。


「ただいま」


返事なんて返ってこないけど、まぁなんとなくだな。


玄関入ってすぐ目の前にある真ん中のふすまの部屋。左手廊下奥のトイレの横にあるふすま部屋とは部屋の中にあるふすまを開ければつながり宴会もできそうなほど広い。


実際小さい頃はそんなことしてた気もする。


そして右手には何故か洋風のリビングと台所が一つにまとまっている部屋。


今日は真ん中にあるふすまの部屋で過ごすことに決めていた。


俺は昔と違い靴を脱いだらそのまま家に上がりふすまの部屋に手荷物をおいた。


「とりあえず腹減ったからご飯食べてもうねよ…疲れた。」


俺はふすまの部屋を出て左手の洋風の部屋に行き軽く冷蔵庫を見て買っておいたパンとともに食えるものを探してふすまの部屋に戻り食べた。


腹も満腹になったのでとりあえず1枚の掛け布団を探しそのまま横になった。


思ったより疲れが出ていたのかすぐに眠気が来た。


その意識が夢との間に映る瞬間俺には声が聞こえた。



「あなたは…だぁれ?」



気づいたらもう朝だった。


全く聞いたこともない透き通った少し高めの女の子の声だった。


普通だったら怖いだろうが不思議と怖さはなかった。


一体誰だったんだろう。



「とりあえず今日は親父の部屋…見てみるか。」



----------------------------------------------------------------------------------------


朝飯を終え、風呂に入っていなかったことを思い出した俺はふすまの部屋を出て玄関の右横にある洗面所に行き、入ってすぐ右手にあるお風呂場で朝風呂に入った。


そしてさっぱりしたところでいつも行動が不明だった親父の部屋に行くことにした。


二階に上がると廊下の突き当りに大きなベッドルームが一つ

その廊下の途中に左手に部屋が2つ、右手には大きな収納棚がある。


親父の部屋は左手にある2つの部屋の真ん中にある方だった。



「…お邪魔します」


いろんなものが乱雑に置かれた部屋。


小さなデスクの周りにはいろいろな機材が置いてありよくこんなの使っていたなぁと感嘆すら覚える。


小さい頃は入ってはいけない禁忌の部屋だった。


俺は散らかっているものを踏みつけないようにしながらパソコンの前にすすんだ。


俺にはパソコンの知識なんてないし他の方面でも親父の知識量には勝ったことがなかった。


ただあの親父がどんなことをパソコンでしていたかには興味があった。



「拝見してみようか…」

 


俺はパソコンを起動させた。


----------------------------------------------------------------------------------------



とりあえず軽くいじっていると懐かしい写真のデータなどが残っており思ったよりも長く見入っていた。


少し疲れ伸びをしていると急に冷たい手が目を覆い隠した。



「は?」


「あなたはだーれ?」



おいまてよ?


窓は開けてないはず…もしかしてだいぶ前から入っていた泥棒?


殺されるのか俺?とこの世への未練を頭の中で喋っているといきなり目を隠していた本人が手を離して目の前に現れた。


「残念ながら泥棒ではないよ?私はひな。あなたは?」



え?え?ん?


頭の中は混乱の渦だったがとりあえず自己紹介をした。



「お、俺はあゆむ。歩くと書いてあゆむだ。」


「そう。あなたはていいちの子供かしら?」


「な…なんでわかったんだ?」



そう。定一は俺の親父の名だ。


てか今更だがこの子はだれだ?


透き通った黒髪。


吸い込まれそうな黒目と正反対の真っ白な肌。


まるで生きている感じがしないような…



「そのとおりよ?私は死んでるの。ていいちとはお話相手でよくあなたのことがでていたわ。」


「なっ!?てか何心読んでんだよ!」



少女はくすっと笑いながらいう



「しょうがないじゃない?勝手に聞こえちゃうんだもの。」



あの親父はよくこんなやつと会話できたな…てか俺もなんだかんだしてるんだが…


こいつは死んでるって言っていたが実際話しているとそこまで恐怖は感じなかった。


心霊番組はあんなに怖いのに不思議なもんだ。



「まぁいいわ。あなたの話も聞かせて?それとお願いがあるの。」


「なんかもう色々過ぎて頭回らん。とりあえずなんだ。あとで考えとく。」


「あなた達は優しいね?ふふふ。お願いは…私の事を教えて欲しいの。」



「は?」



なんだ?最大級のボケなんだろうか。


それとも幽霊には記憶がないとか?



「だめかしら…?他の死んだ人がどうかはわからないけれど私に記憶はないの。だから、その手伝って?」



不覚にもドキッとしてしまった。


俺はロリコンではない!断じてない!…のだが。


この世のものとは思えない儚さのある少女の上目遣いには不思議な力があった。


こう…見るものをすべて虜にしてしまうような。


俺はおかしな思考を振り払い少女…いやひなの目をしっかりと見た。


嘘が入っている気配はない。


まあそれに…騙されてみるのも一興か。



「しょうがねぇな。受けてやるよ。その代わり何すればいいとか教えろよ?」



ひなは満面の笑みを浮かべながら、うんっ!と返事をした。


きっとこの少女の魅力はこの素直さが故なんだろうとふと思った。


そしてその魅力に吸い込まれてしまった馬鹿な親子な俺ら。


ただ後悔はしない。


いやきっと楽しくなるはずだ。


こうして奇妙な幽霊の少女との交流が始まったのだった。






暇なので書いてみました( ˘ω˘)スヤァ

続きは現在お悩み中です。

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