先生!和歌ってそもそもなんですか?
それではいってみよー
こんにちは!一茜です。
今回は和歌の修辞法のついて解説したいと思っています。和歌を最大限に鑑賞するためには、気持ちも大切ですが、やはり知識も大切だと思います。
古文の知識は十分にあるのに、百人一首の和歌の意味は訳を見てもよくわからないということはありませんか?
今回茜は体系化と単純化した茜の知識によって全体的な傾向をみなさんに掴んでもらい、和歌を楽しんで欲しいと思います。
(一茜は和歌を作ることもしています。よかったらここでの知識も使って鑑賞してみてください。)
1.俳句、川柳、和歌、短歌の違い
まずは、「そもそも和歌って何?」という話からです。とりあいずで思いつく似たものをあげてみました。
俳句
5・7・5のリズムによって作られる。季語が入っている。
おじいさんがよく作っているイメージです。日常の季節の移り変わりの片鱗を捉えたものが多いと個人的に思っています。
川柳
5・7・5のリズムによって作られる。季語はなくてよい。
本が出版されて話題になったことがありますよね。自虐ネタや皮肉が多い気がします。
和歌・短歌
5・7・5・7・7のリズムによって作られる。短歌は和歌の一部なのですが、短歌以外の和歌の分野が廃れてしまったというのが本音。しかし、漠然と古いものを和歌。比較的新しい新しい(明治時代ごろできたもの)を短歌と言っている気がします。
2.枕詞
特定の言葉を導くために前に置かれて句の調子を整えるもの。意味は失われているものもあり、普通は訳さない。
というのが真面目な話。でも正直に「句の調子」ってなんだよ!って思ったことありませんか?さらに意味も失われていると言われてしまう可哀想な子です。
実際よく分かっていないものが多いのは事実なのですが、茜はしっかりと注目したいです。(ここのコンセプトは「最大限の鑑賞」なので。)
万葉集の和歌においてはよく使われているのですが、新古今和歌集あたりであまり見かけないというのが個人的見解です。
ネットで検索をしてみるとそれぞれの語源の説ぐらいは書いてあります。是非調べてみて下さい。
一番茜が好きなのは、
「うつせみの」「空蝉の」→命、人、身、世
ですね。「うつせみ」とは蝉の抜け殻のことです。つまり蝉の抜け殻のように儚いものだと捉えられていたのが上記の四つです。
万葉集では、万葉集ができた頃とその前の和歌が書かれています。その頃は声に出していたので、
「うつせみの〜。」
と聞こえてきたら、
(ああ、これから命についての和歌を読むのか。どんなのだろう。)
と思っていたのでしょう。
特に印象に残っている和歌は、
うつせみの
命を惜しみ
浪に濡れ
伊良虞の島の
玉藻刈りをす (万葉集)
ですね。だってこれの訳は
儚いこの命を惜しみ波に濡れて私は伊良虞島の玉藻を刈って食べた
ですよ!つまり玉藻を食べてサバイバルしたということ。なかなかタフですね。
つまり最初の5文字だけでその頃の人々の考え方が伝わってきたりします。でもこれが出来るのは、「知識」があるから。
今回は長くなったのでこれぐらいで終わります。今回はまだ序の口。次回から本格化してきます。みなさん次回もよろしくお願いします。また、茜が作った和歌もよかったら見ていって下さい。
みなさんが31音で描かれた世界の物理法則を理解することを願って。一茜
友達に、
「31音ってよく書いてるけどどういうこと?」
と聞かれました。
和歌は57577で構成されていますが、その文字数の合計は31音なのです。
なので、いつもの
「皆さんに31音の魔法がかからんことを。」
というのは、
「和歌が皆様を魔法のように楽しませてくれたら嬉しいな〜。」
という気持ちを込めています。
ここまでありがとうございました。