11.見せられた世界
戦いの本質を理解したサヤカ。
ようやく勝負が開戦するが……。
「……」
と思ったんだけど、今目の前に広がっているのはぽつぽつと雲が浮かぶ青空だ……。
(まぁ、そうだよね……)
あの後一瞬で後ろを取られて、ガードしようとしたら横っ腹を殴られたんだよね。
しかも、電撃付きで……。
力に加減はあったけど始めて喰らった電撃に私の意識が耐えきれず、視界が真っ暗になった。
(気絶したってことは、もう負けだよね……)
で、気付いたら何も遮らない視界。
悔しさというより虚しさが込み上げてきた。
「あっ、起きた!」
その時、見慣れた緑の髪の少年が覗き込んでくる。
「マックス……」
「ごめんね。手加減しないって言ったんだけど、流石に殺しちゃいそうだったからちょっとだけ手を抜いちゃったんだ……」
加減されていなかったら死んでいた……。
その事実に更に自分の無力さを感じさせられた。
「勝負は……。私の負けだね……」
その言葉に力はない。
「気絶したら負けだね」
肯定した声の方を向くと、湊さんが私の横に立っていた。
「湊さんごめんなさい。私、全然自分が分かってなかったです……」
「いや、こちらも模擬戦は早いと思って、それでも無理にさせてしまったから、こちらの落ち度さ」
表情を落とした湊さんを見ると、私の中の負の感情がさらに膨らむ。
(違うよ湊さん……)
明らかに自分がまだまだ如何に弱く、如何に軟弱で、如何に世間知らずなのかを理解できた良い機会だった。
「だ、大丈夫?」
するとマックスが気を利かせて手を差し伸べてくる。
その手を取ろうとした、けど……。
「ごめん、暫くこのままでいさせて」
呟くように言った言葉はマックスの耳に届いたのか、湊さんにお礼だけ言って去っていった。
戦いはあえて書きませんでした。
細かいところはケイとの戦いまでお待ちください。




