4.個性的な少年たち
期待以上の不安を背負いながら、サヤカは仲間となる少年たちと対面する。
(意外と多いね……)
対人が苦手な私にとって1対1でも結構大変なんだけど、まさか3人もいるとは思わなかった。
「良いじゃん別に。早く会わせたくて気が急いていたんだから」
私の心中はお構いなしに沙恵がまた一歩進み、先ほど言われた文句をあしらう。
「お前、前しか見てねぇんだな。本当に皇女かよ」
さっきから沙恵に軽口を叩くのは、窓の右側に座っている奴だ。
ブロンドの髪を目の辺りまで垂らし、左目に寄せて覆っている。唯一見えている右目は釣り目で、何故かずっと疑り深い表情をしている。
「失礼ね! 一応、れっきとした皇女よ!」
いや、一応って……。あんた皇女じゃん……。
そんなツッコミはさておき、二人は喧嘩に夢中ですっかり私のことは置いてけぼりになってしまっている、と――。
「で、君が僕たちの仲間になる女の子?」
「えっ? わ!」
二人を見ていたらいきなり、男の子が目の前にやってきていた。
深い緑色の短い髪をした、少し垂れて大きい目を持っていて活発そうな少年だ。
というか、足音が全くなかったんだけど……。
「そ、そうだ……、と思う」
「へぇ、新しい仲間って女の子だったんだ。これからよろしくね!」
何故か曖昧な言葉で返す私に、元気いっぱいな笑顔で応えてくれる。
「う、うん、よろしく……」
こんなにも温かく迎え入れてくれるなんて思わなかったから、ちょっとこそばゆい感じがした。
一方、さっきから何もしてこないのは入り口近くの左側に座っている奴。
白髪を肩まで伸ばし、不敵な笑みを浮かべる細目のちょっと変わった少年だ。
「ねぇ、あなたは何故私をずっと見ているの?」
視線が嫌に刺さってくるため、思わず声をかけてしまう。
「いやなに。貴女が可愛くて見惚れていたのさ」
きざな台詞をかなりの低音でしゃべった。
「か、可愛いって言わないで! 全然可愛くないし……」
恥ずかしいことを言われて、少し頬が火照る。
何照れてんだかと思ったりもするけど、イケボなのも相まってちょっとカッコ良かったのよね……。
「うん? 自己紹介終わった?」
そうこうしているうちにブロンドの奴との喧嘩が終わったのか、沙恵が声をかけてきた。
「ううん、ちょっと話をしていただけだよ」
「そっ。じゃあ、改めてサヤカから自己紹介しようか」
言われてみると全く自分の名を話してなかったことに気付いて、私は慌てて姿勢を正す。
「えっと、今日からお世話になります川上彩夏と言います! よろしくお願いします!!」
思いっ切り頭を下げて、すっくと頭を上げて緊張しながらみんなの反応を待つ。
「うん、よろしく! 僕の名前は槇原久寿だよ!」
最初に返事したのは緑髪の奴だ。
「良い名前だね。俺の名前は村中康一だ。よろしく」
スッと立って手を出してきたのは、白髪のきざな奴だった。
「よ、よろしく……」
一応握り返して敵意がない事を示しておく。握り返すと優しそうな笑顔を返してきた。
(よ、良かった。何とか受け入れてくれそうで……)
色々と不安はあったけど、どうやら歓迎してくれているようなので、ファーストコンタクトは悪くないのかなと思った。
「あっ? 俺は反対だぞ?」
そう、このブロンド髪のクソ野郎を除いては……。
色々と細かく設定できているかどうか不安ですが、少年たちの特徴は今のところこのような感じです。
追記:槇原の名前を゛ひさとし゛に変更致しました。




