荒ぶるとびだし注意
女の子の名前は望月由美といい一人っ子だと彼女は話してくれた。
それから数十分後、彼女の家についたが、とびだし注意は見当たらなかった。
「じゃあ、私の部屋に来てください!」
なぜかお宅へお邪魔することになった。
由美さんの家はとても大きく、三階建てだった。
「俺んちは5人家族で一階建てだっていうのに…」
私は同情して卯月の肩を叩いた。
「大丈夫、世の中金じゃないよ」
「きもい」
「ひどくない!?」
「つきました!ここが私の部屋です」
案内された由美さんの部屋にはー…
いろんな種類のとびだし注意が飾ってあった。
「家の前に置いておくのもあれだし、部屋においてるの」
「えーっと…由美さん一つ聞いてもいい?」
「? どうぞ?」
「「この状況楽しんでるだろー!!!!!」」
「へっ!!!?」
「この手入れされたように綺麗なとびだし注意!!!!」
「ほこり一つかぶっていない!!!」
「しかも専用ケースを特注!!!」
「もらった日付を付箋に書いて貼り付ける!!!!」
「卯月鑑定士!ここは何階ですかね!?」
「三階です!!俺んちは一階建てですが三階です!!!」
「とびだし注意の重さは!!!」
「ヴッ…重い!!!!」
「どうやって持って上がったんですか!!!」
「イミワカンナイ!!」
「卯月鑑定士!!!このとびだし注意はいくらで売れますか!!!!」
「100万!!!100万はとうにこえるであろう!!!!!」
「ひゃ、100万だってぇーーー!!?驚きだぁぁぁぁぁ!!!!」
ゼイゼイと息を切らしながら私と卯月は叫んだ。
冷静になったのか、卯月はポツリとつぶやいた。
「俺…こういうキャラじゃないのになあ……」
こういう人は毎回人気ランキングとか気にする人だな。
「とりあえず警察に行って話してみよう、由美さん。ここまでするってことは向こうにも何か事情があるんだよ。」
「そう…ですよね。わかりました、私警察に行きます」
「うんうん、わかればいいんだよわかれば」
「支度するので少し待っててください!」
「はーい」
由美さんがドタバタと階段を下りていく。沈黙に包まれる。
「あれ、今由美さん一人でいくって言ったっけ」
「いってない」
「私一緒に行こうって言ったっけ」
「いってない」
「もしかして私たちも警察について行けないとといけないんじゃ」
「いってない」
……………。
「今のうまかったよ卯月!言ってないと行ってないをかけたんだね!座布団1枚!!」
「うるせぇ!!!俺は警察になんか行かないからな!!!」
「冤罪ですか」
「小芝居はもういい」
そうこうしている内に由美さんが戻ってきた。
「お待たせしました!行きましょ、如月さん、卯月さん!!」
「「はい……」」
あの、レポート早く終わらせたいんですけどあのあのあの