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ある兵士の戦争  作者: iLL
ある兵士の戦場
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開戦もしくは初陣4

 接近戦でありチェーンソーを起動する。敵機は目の前の1機だ。手が今更ながら震えている。コックピットの壁に手を叩きつける。

「くそ、759格闘戦開始する」

『了解、また524、641格闘戦開始しました』

 格闘戦を開始する、だがそういってもすぐに殴りに行くわけではない、射撃武器で体制を崩させその隙に接近しチェーンソーをコックピットに突き立てる。もしくは武器を破壊または四肢を破壊し活動不能にするのが基本である。前者は1対1用、後者は多数対多数戦用である。敵機も基本設計は一緒なのだろう、左腕のチェーンソーが起動している。

「初めは撃ち合いからかな」

 基本通りにマシンガンを撃ち、体制を崩させようとするが相手も同じなのか相手も小型の銃を構え撃ってくる。気にせず盾で受け止める。

「そんな小型の銃じゃ倒れるわけないだろうか」

 盾で受けられることを確認すると盾を構え敵機に突っ込む。相手も効かないことがわかったのか小型の銃を捨て詰め寄って来る。敵機が右手で殴りかかる。こちらもそれを右手で受ける。

 衝撃。

『641大破』

 少し離れる。

「くそっ」

 左手が来る。盾で受ける。盾に穴が開く。盾を手放し、こちらが左手で殴る。が敵機の右手に命中肘から先を切り落としただけであった。また離れる。呼吸が荒い。

『524、1機撃破』

 喉がまた乾く。だが水を飲む気が起きない、むしろ水を飲もうとした瞬間に死んでしまうんじゃないかと言う恐怖がある。

「くそっくそっくそっ」

 こちらから再度詰め寄る。

『524、さらに1機撃破』

 そして殴りかかる、狙いはむしろ。

「左肩だ」

 コックピットに衝撃、そして轟音。

『759、759、ナカイさん、ナカイさん』

 その轟音はすぐにやむ。コックピットに穴が開いたわけでも、死んだからでもない。敵機の左肩に損傷を与えたためか、機能を停止したためだ。

「847降服勧告してくれ」

『はい、はい』

 息を吐ききる、だんだんと恐怖が甦る。敵機は降服勧告を受託したのかコックピットハッチを開き、中から両手をあげてパイロットが出てくる。それでやっと落ち着く。

「って847、524は」

『あっはい、あっ524更に1機撃破、524敵機1機撃破』

「………終わったか」

 落ち着いてヘルメットをはずす、息苦しく感じた為だ。

『ナカイさん作戦終了します、帰ってきてくださいね』

「ああ」

 ゆっくりと歩いて格納庫に戻る、投稿したパイロットはもう身柄を押さえているので安心である。そして格納庫に機体を戻りハンガーに機体を入れて、俺の初陣は終わった。

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