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ある兵士の戦争  作者: iLL
ある兵士の戦場
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開戦もしくは初陣2

 出撃と言っても歩いてグランドに出るだけである。

『全員ここに来る可能性は低いが心してかかれ』

「だってさチバさすがに暇だよな」

〔ですね〕

 コックピット内は狭く身動きひとつとれないし、暇を潰すもない。

「そう言えばチバは何処から通信してるんだ」

〔格納庫に備え付けられる通信室から〕

「そうなのか」

『759任務だ、民間人のシェルターへの移動に協力してこい』

「759了解」

『759案内します』

「847よろしく頼む」

 チバの案内にしたがってシェルターへの通路の支援に向かう。向かったところですることは基本的にはない。民間用のシェルターなら物資の積み込み等があるかもしれないが軍事用の品であり、いつでも使えるように整備してある。することがあれば奇襲を受けた際の防衛だが基本的には無さそうである。メインカメラである頭を上に向け空を見る。

「あそこにいってみたいよな」

 宇宙での戦闘訓練は行っているのだがシュミレーターだけであり、実際には行ったことはない。だから行ってみたいといつでも思っている。そんな風に思いながら眺めていると何かの光が。

『全機に通達、軌道周辺で防衛任務にあっていた艦隊からの入電だ、艦隊は被害甚大にて撤退するだそうだ』

『それだけなんですか』

『以後通信は途絶している、全機集合せよ』

「759了解」

 スラスターを使用しての移動はできないため歩行での移動だ、少し時間がかかる。そこにさらに通信が入る。

『観測班から入電、敵の数機を確認この周囲に降下してくる模様』

「マジかよ」

『こちら847、759急ぎ射撃可能位置まで移動してください』

「759了解」

 少し時間がかかってしまったがグランドに戻ってくる。

『各機有効射程範囲に敵機が入り次第射撃開始しろ』

「759了解」

 機体を操作してライフルを上に向ける。全員がライフルを選択しているようだった。そこにさらに盾を構え身を守る。メインモニターはライフルの照準を中心に拡大する普通にしていれば点にしか見えない敵機がある程度よく見える。手の震えはない。ただ唇は乾いている。唇をなめて湿らせる。少しずつモニターの敵機がだんだんと大きくなる。

『有効射程距離まで5』

 敵機に照準を合わせる、初の実戦だと言う思いがふと頭によぎる、が気にしてはいれられない。

『4、3、2、1全機射撃開始』

「759射撃開始します」

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