帰還
戻ってきた、今回の任務の被害としては二式戦車大破だけではあるが任務は完了しており、更に言えば上官を吹き飛ばしたりしたのはプロトワンの任務が一部上官しか知られていなかったためかおとがめ無しであった。
「それでやっと帰ってこれたな」
「はいそうですね」
「それで私は」
「ああ傭兵としてこの部隊に所属させた、問題ないよなトワ」
「問題ありません、それでは待機任務を行います」
そう言うとプロトワン、勝手につけた名前でトワは部屋のすみに立ち動く気配はない。
「それでこの次の任務はなにっすか」
「別命あるまで待機らしい」
これまでと同じようにこの部屋に延々と待機と言うのが任務であった。
「えっとそれマジっすか」
「マジだな」
「マジですね」
「じゃあ仕事は」
「何にもない」
椅子に座り体を伸ばす、することがないからだ。一応報告書はあるのだがそちらはチバがやっており、他にするべきことは拳銃の整備などがあるのがそちらは武器保管庫に預けてあるためにすることはない。
「だから時間まで待機だ」
「時間っすか」
「ああそれか任務を伝えられるまで」
『第7小隊5班基地司令室まで』
「こんな感じでってえっ」
「呼び出しですか」
「まだ報告書が」
「呼び出し受けたから後でいいんじゃないか」
司令室に集合する。
「諸君、全員異動だ」
「異動ですか」
「ああ、本部護衛部隊にに異動だ」
「本部護衛部隊ですか」
本部護衛部隊とは一言で言ってしまえばエース部隊である。この軍の最後の砦となる部隊であり自分みたいな一般兵には縁がないはずなのである。
「上層部の意志だ」
「「「「了解」」」」
「また部隊の戦車ならびに偵察車は向こうにあるのでそちらで受けとれ以上だ、解散」
「やったっすね本部護衛部隊なんてエリート中のエリートじゃないっすか」
「なあチバ、俺達呼ばれるくらい優秀だっけ」
「いや、それは」
「だよな、はあ何で呼ばれたんだろ」
「やはり私の件が」
「やっぱりそれくらいだよな」
「つまり口封じ」
「いやなら激戦地に飛ばさないか、何で安全な本部に」
「さあ」
「考えてもわからないなら行ってみますか本部に」




