初任務4
銃を向けた相手は異質な少女であった、パイロットスーツを着てるのはいい、だが体全体に様々なケーブルが刺さっている。はっきりいって痛々しく見える。
「何者だ」
「そういうお前こそ何者だよ、体全体にケーブル刺さっているしよ」
「お前こそこの基地の襲撃者の癖に我が軍のパイロットスーツなんて」
「はあ、自軍のパイロットスーツを着るのは常識だろふざけんな。お前こそ何でそのスーツ着てるんだよ、つうかなに刺さってるんだよ」
銃を互いに向け続ける。
『751751応答してください』
「854異質な少女を確認」
『は、何を』
「敵か味方か区別できない、どうにか確認する手段は」
『確認ってコールサイン確認すれば』
「それだ」
すっかり忘れていた、コールサインである程度の判別はつく。
「コールサインは」
「そういうお前は」
「自分のコールサインは751、98-751だ」
名乗る。その少女に動きはない、だが。
「ナカイ特務少尉ですか」
「ああ、お前は」
「私は試作二式戦車改用アンドロイド、プロトワンです」
「…………は」
動きが止まる、試作二式戦車改なんかはどうでもいいんだが、アンドロイドと言う点である。
「チバアンドロイドだって名乗ってる」
『何いってるんですかそんなものあるわけないじゃないですか』
「だよな」
まだ我が軍ではそんなもの作っていないはずである。
「ナカイ特務少尉どうなさいましたか」
「アンドロイドってなんだよ、バカにしてるのかよ」
「そうですよね私はまだ試作の段階で」
「いやいやいや戦車動かすのにアンドロイド乗せるよりAIとかのせた方がいいだろ、と言うかなんで話したの」
「いえ、この場にいる最上位の階級があなただったので」
「はあ、基地に詰めてるのが」
「それが」
基地を指差す。基地には大穴が空いており中で何か爆発したような状態である。
「あのようになっており、命令を下せる人物がもうあなただけなのです」
「いったい何が」
「体当たりされた後グレネードランチャーが基地の方を向き発射されて」
「………俺か」
『ナカイさん』
上官を吹き飛ばし。
「そう言えば命令はなんだったんだ」
「最新鋭の機密兵器を実戦使用せよと言う内容です」
機密を知りまくり。
「そう言えばあんたの扱いと任務内容は」
「今回の一番の機密で軍のなかでも知ってるのは少ないかと」
更にそれ以上の機密を知ってしまいそれをかばいたてる手段はない。
「………死んだ、これ死んだよ。けどせめて任務だけはすますか、955着地して回収頼む」
『了解』
「これ帰らない方がいいのかな」




