交差10 友達
光寿編。
更新遅れすぎてすいません!!
「気を付け、礼」
「さようなら」
ふー、やっと帰れるぜ。
今日は読書感想文という名のアグレッシヴな(?)授業があったから疲れたぜ。
ま、俺くらいになると、読書感想文なのに俺の今の気持ちを赤裸々に書き綴ったがな。
I love youとかI need youとかI want youとかを永遠に原稿用紙5枚書いてやったぜ。
さぁ、次の国語の時間、何時間怒られるか楽しみだ。
こうやって帰り道を1人で帰るのは久しぶりだな。
いつもだったら隣には朋子が居たからな。
そう思いながら俺は空を見上げた。
少しオレンジ色が混じっている空だ。
綺麗だぜ…
この空の下で朋子はどこで何してんだろうな…
「みっつー」
ん?誰だい?俺を呼ぶのは。
「なんだ、たっちゃんじゃないか、どうしたんだい?」
「いやぁ、みっつが前にいたから声をかけた。ただそれだけのことだ」
そう言ってたっちゃんは俺の隣に並んだ。
ヘイ、今出てきたこのたっちゃん。正式名称は斎藤 達哉っていうナイスなキャラのファンキーボーイ。
こいつとの出会いは、席が後ろだったからだ。
ただ、それだけなんだ…。
「みっつ今日は1人だな。彼女は?」
「ヘイボーイ、それは嫌みかい?」
こいつには1番最初に別れたことを告げた。なのに今こうやって聞いてくるなんて嫌みか?ああ嫌みだな。
「みっつそう怒るなよ。だからファンキーでアグレッシヴでファンタスティックでちょっとシャイなこの俺が一緒に帰ろうっつってんだ。喜べ兄弟」
「君一言か帰ろうって言ったか?そして俺は兄か?弟かどっちだ?」
「今言った。そして君は兄だ」
たっちゃん弟ォォォ!?
俺らそんなバカ話をしながら帰っていった。
「じゃあなみっつ。今度遊ぼうぜ。お前彼女彼女で全然俺に構ってねぇからな」
「あ?あぁ、じゃあな」
そう言って俺らは別れた。
「そう言えば、彼女居たときはたっちゃんに構ってなかったな」
俺は彼女といつも通っていた道を1人で歩きながらそう思った。
「これからは友達と遊ぶようにしていくか」
そう1人ででかい声で喋った後、重大なことに気づいた。
「俺友達たっちゃんしかいねェェェェェェ!!!」