交差1 若菜
全く文才のない私の良くわからない小説ですが、暇つぶし程度に読んで下さい<(_ _;)>
目覚ましが鳴っている。
私は手を伸ばし目覚ましを止めようとする。
だが、寝ぼけてるために、なかなかボタンを押せない。
仕方がなく体を起こし、目覚ましを止める。
ようやく耳障りな音が消えた。
私は腕を広げ、大きく伸びをした。
ベッドから起き、寝ぼけた状態で、カーテンを開く。朝の日差しが私の視界を奪う。
「眩しい…」
また寝ぼけた状態でベッドに戻る。
窓の外では鳥達が忙しそうに鳴いている。まるで自分におはようと言っているようだ。
ーー朝なんてそんなもんだ。
眠たい目を擦り、1階へ降りる。
1階ではお母さんが朝ご飯を作っている。
「若菜、おはよう。朝ご飯もう少しで出来るから顔洗ってきなさい」
お母さんは一言そう言ってまたご飯を作り始める。
私は言われるがままに洗面所に向かう。
蛇口から出る水を顔にかける。ヒンヤリとして気持ちいい。
私はこれで目が覚める。
洗面所から戻るとテーブルの上には、目玉焼きとレタスがあった。
「ご飯は自分で盛ってね。はい、お弁当」
そう言いながらお母さんは私のそばにお弁当箱を置いた。
キティちゃんの絵が描かれているお弁当箱。子供っぽいかも知れないが、私はキティちゃんが好きだった。
朝ご飯を食べ終わって、歯を磨きに、また洗面所に向かう。
もちろん歯ブラシもキティちゃんだ。
歯を磨きながら時計を見る。7時50分。学校は8時半に始まる。
学校まで約30分かかる。
歯を磨き終わり、制服に着替える。6月の今では、まだ衣替えが無いので冬服は暑い。
そしてお母さんが作ってくれたお弁当をカバンに入れ、玄関へ向かう。
「行ってきます」
その言葉と共にドアを開ける。
目の前に広がる当たり前の景色。
家から外に出ると、小さな村から大きな都市へ行くように、一気に世界が広がる。
玄関のドアを開ける度、私はそう思う。
人は一歩外へ出ると、沢山の選択肢が与えられる。
会社に行く者、学校へ行く者、買い物に行く者。
私は学校に行く。そうゆう選択肢を選んでいる。
決められた選択肢。
世界は広がったのに、ちっぽけな選択肢。
私はそんなちっぽけな選択肢を選び、人生を送っている。
毎日毎日同じ事の繰り返し。
その繰り返しの日常の中に“楽しいことってあるのかなぁ?”と私はいつも思う。
そして今日も決められたちっぽけな人生のちっぽけな1日が始まる。
私は楽しいことが起こることを期待して、学校へ向かった。