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大好きな彼女の前で俺は車に轢かれて死んでしまったのだが、1年後に5歳児の体を借りて彼女に会いに行く!

作者: 七瀬





大好きな彼女の前で俺は車に轢かれて死んでしまったのだが、

1年後に5歳児の体を借りて彼女に会いに行く!




【キィー―ーイイイイ! ドーン!】


『晴翔! し、死なないよね? 私を一人置いて勝手に死なないで!』

『誰かー! 直ぐに救急車を、、、!』

『誰誰? 誰か、倒れてる、』

『救急車は? 早く、救急車を呼んで!』

『警察も呼べよ!』

『・・・あぁ!』

『”誰か死んだのか?”』

『まだ分かんないよ、だんだん野次馬も増えて来てるし、もう見えなく

なってるじゃん!』

『何? 救急車止まってるけど? 何かあったの?』

『さあ~なんも見えねーし! 分かんねーよ!』

『”若い男性が車に轢かれたらしいよ、”』

『・・・死んだのかな?』

『さあな。』





彼女は倒れた俺と一緒に救急車に乗って病院へ向かった。

俺は既に意識はない!

心肺停止、呼吸も心臓も止まっている。

正直! ”俺? 生き返るのか? このままだと俺は、、、。”



そして救急車は病院へ着いて、俺は直ぐに医師や看護婦に囲まれ、

心臓を動かすために心肺蘇生法をされるのだが、、、。



『呼吸、心臓停止! 心肺蘇生法を行う!』

『はい!』

『大丈夫ですか? 意識ありますか? 声が聞こえますか?』

『・・・晴翔蘇って! 私を置いて死なないで!』

『奥さん? 彼女さん?』

『”彼の彼女です。”』

『ずっと彼に声をかけ続けてあげてください!』

『・・・あぁ、はい。』

『大丈夫ですか? 意識ありますか? 声が聞こえますか?』

『晴翔、死なないで! 目を開けて!』

『・・・・・・』





こうして俺は、意識を取り戻す事もなくこのまま亡くなってしまった。

彼女は俺の顔を見て、ずっと泣いている。

腰から崩れ落ちように、彼女は泣き崩れてしまう。

そのうち、俺の両親や妹も病院に、、、。



・・・俺の両親も妹もずっと俺の死んだ姿を見て泣いていた。

俺の母親は、彼女の肩に手を添えてボソッと、”ありがとうね”と言っていた。

最後まで俺の傍に居てくれて彼女にありがとうと母は想ったのだろう。



その後はあっという間だった。

葬式、火葬、俺は灰になり仏壇には俺の生前の写真が飾られている。

彼女はなかなか俺の事を忘れる事が出来ず、俺が亡くなって1年経っても、

一人でずっと居たみたいだった。







 *





・・・でも、ここで”奇跡”って起きるんだな?

俺は亡くなって1年後、病院でいつ亡くなってもおかしくない

小さな男の子と出会っていた。

彼はもう疲れたみたいで、いつ亡くなってもいいと思っている

と俺に言ったんだ。

それなら? ”俺にその体! 貸してくれないか” って男の子に俺は言うと?

男の子は、”いいよ、好きにして” って俺に言ったんだ。

俺の魂は、”その男の子の体の中にスッと入って行って” 

まるで吸い込まれるように俺の魂は男の体に移ったんだ。





『えぇ!? りゅ、竜真、目を覚ましたの?』

『竜真! 先生、竜真が目を覚ましました! 先生! 先生!』

『竜真くん? 大丈夫?』

『・・・ううん、』

『竜真!』

『良かった! 目を覚ましてくれて!』

『・・・・・・』






 *





”本物の竜真くんは、天国に行ったよ。”

竜真くんの体を借りて俺はまた生き返ったんだ!

小さな小さな体だけど? 俺はまた生き返った。

この体を借りて、彼女に俺は会いに行く!




【ピーポーン】


『はーい!』

『誰? いたずら?』

『”俺だよ!”』

『”君は? 何処から来たの? お父さんやお母さんは?”』

『俺だって! 晴翔だ!』

『えぇ!?』

『”美園に会いに来たんだ。”』

『やめて! 晴翔は死んだの! 君は一体、誰なの?』

『”だから、晴翔なんだって!”』

『もう帰って! 晴翔は死んだのよ!』

『・・・分かった、また来るよ。』

『だから! 晴翔は死んだんだって!』

【ガチャン】

『・・・美園、』






まあ、当然の話だけど、、、?

彼女は生き返った俺を信じてもらえなかった。

まあ~こんなチビだし! 5歳児の体だしな。

俺が生き返って戻って来たって言っても誰が信じてくれるのか?

勿論! これから地道に彼女には俺が晴翔だと信じてもらうしかない!

それは、”俺の本当の家族にも、男の子の家族にも、”

時間はかかるだろうけど? 絶対に俺は諦めない!

”俺は愛する彼女をもう一人ぼっちにしたくないんだ!”

だから神様! 俺の願いを叶えてくれないか?


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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