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馬鹿に思い知らせる方法

お読みくださり有難うございます。他国の王女を懲らしめる作戦が始まります。

 膝の上に乗せ髪を撫で何度もロザムンドに言い聞かせた。

「愛しているのはロザだけだよ、ロザが良いと言ってくれるなら今日からここで泊まって。こんな状態のロザを帰らせるわけにはいかない」

「申し訳ありません。こんなことはこれからもきっとあると思うのですがシメオン様が私以外の人に笑ったり触れたりされるのは嫌なんです。誰にも取られたくないのです」

「妬いてくれるんだね、嬉しいな。笑顔はロザと家族だけに見せる。他の者には笑わない。魔法をもっと練習して阻害認証を使えるようにしようかな」

「今でもお姿を変えられるではありませんか」

「地味な姿で出ておけば良かったよ、失敗したね。外交に行くときには地味にしようかな。ロザムンドが泣くといけないから」

「ありがとうございます。嬉しいです」

「ロザムンドも地味にするんだよ、他の男に見られるのは我慢できない」

「私は地味です」

「とても綺麗な僕の妻だよ、地味なんかじゃない」

「ではそういう事にします」

「ようやくご機嫌が直ったね。ロザムンドを泣かせたあいつらに思い知らせないとね。きっと兄上達も考えているよ、楽しみだね」



悪い顔のシメオン様が見えた気がしたけど気のせいだと思う。だってその後はいつもの蕩けるような瞳で甘い口づけを時間を忘れるほどされたのだから。


気持ちは落ち着いたがそのままシメオン様のお部屋に泊まってもいいことになった。一人で眠れる自信が今日はなかった。人が恋に落ちる瞬間を見たのは衝撃だった。それも相手が愛するシメオン様なのだ。二人でお食事を食べ侍女にお風呂で洗って貰い可愛い寝間着を着せて貰った。


シメオンは一ヶ月後にせまった結婚式までロザムンドの純潔を守るつもりだが、今日のことで何があるかわからないと改めて思った。もういいだろう。震えていた愛しい人をこの腕で守らなければいけない。誰にも取られたくないなんて言ってくれるなんて思っていなかった。


多分自分の愛は重いに違いない。閨教育は座学とプロたちが交わるのを見ただけだ。種をあちらこちらで撒くわけにはいかないからだ。

ロザムンドを蕩けさせなくてはと意識はそちらに向いた。ベッドにお姫様抱っこをしてそっと降ろした。


口付けでトロンとした目をしたロザムンドは最高に可愛い。寝間着を脱がせ首筋や肩、ピンク色の可愛い双璧に口付けをしていった。シメオンの裸を見て驚いていた。生まれて初めての経験を自分が貰うのはとても楽しい。

「結婚式まで待たなくていいのですか?」

「責任は取るんだから良いんだよ。嫌なの?」

「嫌じゃありません、、好きなんです。貴方がいいんです。貴方じゃないと嫌なんです」

「そんなに煽ると優しくできなくなりそうだ。とてもきれいな身体だ」

「嬉しいです」

「愛しているよ、ロザだけいればいいんだ。分かった?」




存分に愛し合い疲れ果てて眠ったロザムンドをきれいにしてからシメオンは兄夫婦の部屋に来ていた。


「ロザムンドは眠ったの?」

「やっと眠りました。さて奴らをどうやって陥れましょうか」

「奴らだが婚姻で縁を結びたがっているようだ。それが結婚前のお前に向いたのは許せない。外交を舐めるとどんな目にあうかわからせなくては。王族として感情を見せるなどありえない」

「ロザムンドを泣かした罰は受けてもらわないと」

「まずは妃のお茶会に招いてみようかと思っている。そこで失敗すればいいが、駄目なら次は囮になるのはお前だ」

「ロザムンド以外と触れ合うのは嫌です。気持ちが悪い。ロザムンドに知られたら今日以上に悲しみます。傷つけたくありません」

「夜這いをかけさせるのはどうだ?襲ってきたら返り討ちにするというのは?」

「私室は使いたくないです。吐き気がする」

「客間を使おう、魔術でお前の部屋と同じような扉にする。お前に見える魔術を騎士にかけさせ追い払うのは?覗き部屋があれば様子がよくわかって捕えやすい。それならロザムンドが悲しむこともないだろう。もちろんその騎士にも恋人や婚約者がいないのが前提だ。万が一があっては困るからな」

「兄上、お優しいのですね」

「私は馬鹿は嫌いだ、お前に色目を使ったら戦争でもしてやろうと思ったが妃が止めた」

「流石に戦争はいけませんよ、民が悲しみますし国が荒れます」

「取り敢えずお茶会だ。ロザムンドにも出てもらうことになるが構わないだろうか?」

「女性だけですよね?王子まで来たら怒りますよ」

「招待状は王女だけだが様子は見させておこう。早めに止めるのもありだ」

「心配なので迎えに行きます。変身して侍従としてそばにいることにします」

「好きにやってくれ」


王太子は疲れたような顔で弟を見た。こんなに女性に執着する男だったのだろうか、もっと穏やかだったような気がしていたが間違いだったのだろう。

エリザベスのところへ行って早く休もう。それしか頭に浮かんでこなかった。


作戦までで終わりました。実行はもう少し先になります。楽しんでいただけたら嬉しいです。

誤字報告ありがとうございました。訂正しました。

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