44.臨越域
遅れてすみませんでした。
ちょっとリアルが忙しくて暫くは投稿期間が2~4日と不安定になります。
申し訳ございません。
「僕が誰だか分かっているのかな君達は?そう僕は神だよ。」
堕遊神ミラトは高々と自分の存在を明かし、優越感に浸っていた。恐らく…いや確実に俺達が存在の名を聞いただけで絶望するだろうと思っていると思う。
まあ、だから何だ?と思うが。
それからミラトは自慢するかのように、神々しさと禍々しさがちょうど半々になるかのような光を纏い出す。
光自体は演出の為か、(魔)攻撃力・(魔)防御力・各属性状態異常耐性が1.5倍効果は微々たるものしかないが。
「きゃはははっ!絶望したかい?今更許さないけれグギャッ!」
「あ、すみません。戦闘中だと言うのに長々と喋っていたので隙だらけでつい……。」
自慢げにそして楽し気に話す堕遊神に、隙だらけなので突くと言うか分からないが、隙を突いて肉薄し堕遊神の頬を殴り飛ばす。
そしていい感じに入ってクリーンヒットを叩き出し数百メートルも吹き飛び、次第に勢いが止まりその場で堕遊神は停滞した。
堕遊神はいくら油断していたとは言え、自分が殴り飛ばされたことに疑問に思い軽く混乱した。
そもそも神(善神)あるいは悪神という存在は天使や悪魔や使徒と同様に精神生命体である為、通常の物理攻撃はほぼ効かない。
効くとしても魔力あるいは他のエネルギーを込めた近接攻撃や魔術・魔法や権能による攻撃しか効かない。
と言っても、神(善神・悪神)には、ほぼ全ての生物が持つ魔力の攻撃はかなり軽減されるため、上位者達が持つエネルギー(天力・暗黒力・神力・混沌力・(妖力・闘力))等しかしっかりと攻撃が入らない。
で、今回堕遊神が混乱している訳は、堕遊神から見て魔力や他のエネルギーを込めない完全な物理攻撃でダメージ量は少なかったが、自分に軽減を貫通しダメージを与える事が出来た事である。
ただの下位者どころか神レベルでも出来ない芸当である。
「な、何故攻撃が入る!?」
「ふふふ、驚きましたか?教えてあげましょうか?」
「……っ!」
上位者である自分が下位者の人族に教えを乞うなどプライド(本人には自覚は無く歪んだプライドだが)が許せるはずもなく、先程コケにされた時並みに、いやそれ以上に怒りの激情に顔を歪ませた。
「調子乗ってんじょねーぞ雑魚がぁ!あがっ!」
「また隙だらけですよ?と言うかいい加減全力で来てくれませんか?それとも貴方の感知能力は低いのですか?」
「な、何を言って……。」
一瞬の内に溝へと拳を叩き込まれた堕遊神は、荒く息をするかのようにコホッコホッと咽ながら訪ねる。
今度は無視できない程のダメージ量を叩き込まれたらしい。
「私は臨越域へ入っているのにそれすらも気付かないなんて……。」
「な、何故お前がその存在を知っている!と言うか使っているだとぉっ!?お前は人族では無かったのか!?」
まず臨越域というは、簡単に言えば時が限りなく緩やかな(限りなく停滞に近い)世界である。
それならば別に時を操れば可能では?と思うがそうではない。この臨越域は時が非常に緩やかな状態が当然である事だ。
魔法・魔術による時操作やスキルや権能などといった特殊方法では無く、ステータス値による身体能力によって引き起こされる現象である。
ステータス値が数字表記から変わるとその時点で、速さという概念からかけ離れた速度という矛盾な速度になる。そのため全力を出した際には、素早さがある程度引かれた状態で世界(次元)全体が時間が緩やかな感覚・認識になる。
勿論、その臨越域でも時・時空系統の能力は使えるし効果もある。遅い世界になって(認識して)更に加える様な感じになる。
使用していない人(存在)には、まるで時が止まった内に攻撃をされた様な認識である。
てな訳で、中級神以上の存在は必ずと言っても良い位に、自分に防御系統のバフまたは結界や他の対策を必ず常時使っている。
だってそうだろう、臨越域に入った敵に認識・感知できない間に奇襲を仕掛けられたら反応もできないからな。
と言っても、ローナは結界を張っているが俺はしていない。俺はしてもしなくても余り変わらないからな。
結局、今現在ローナが臨越域を使用している事に気づけなかった堕遊神は、相当若い中級神レベルの者かそれとも今まで碌に戦闘と言うべきものしていないかのどちらかである。
若いというのは最近中級神レベルになったばかりで存在や対策を認知や用意していなかったと言えるが、
今回の場合は後者の碌に戦闘をしていなかったと言うべきだろう。神という存在は戦闘によるレベル上げだけではなく下界の住民の信仰心でレベルを上げる事が可能だからだ。まあ効率的には戦闘をした方が上がるのだが。
堕遊神の性格から考えると自作自演をしていたと思われる。
下界の住民に信託をちょうどいい感じに行い、そして絶妙に災害をまき散らす。そして対抗できるように、また信託や干渉をして下界の住民の信仰力をかき集める。それを繰り返して最後に、自分の趣味・娯楽の為に絶望を振りかざす。
実に悪神にとっては一般的な行為だと言えるし、反吐が出るような行為であると思う。
「そう言えば貴方は他の人を使った遊びが好きでしたよね?」
「それがどうしたんだ?別に良いだろ?俺は神なんだ。」
「そうですか。……ではこうしましょう。私が貴方と遊んで上げましょう。勿論、拒否権はありません。」
「な、何を言って、……ッ!?」
そうローナは言いつつ、自分の獲物である斧のイルガルとイルゲルをストレージからから取り出す。
堕遊神は恐らく鑑定して、詳細・効果は隠滅で見れなかったらしいが、ローナの武器の詳細・効果の一部を見たのだろう、顔を引き攣らせ口を開く。
「……神器!…お前が何故持っている!それに身に着けている防具全てが神器だとっ!まさか善神共の一柱かぁっ!」
「いえ、私はそもそも神ではないですよ?というか今まで気付かなかったのですか…。……まあ良いです。お話はここまでにして戦いを始めましょうか。」
そのローナの言葉が戦闘の始めを告げるかのように、ピィーンとまるで糸を引っ張って最大限に張った際に鳴るような音が、大きくその場の空間に響き渡りお互いが臨越域に入る。
そして超越者と中級神レベルの悪神の一柱との戦闘が始まる。
すみません。本格的な戦闘シーンは次回になりそうです。楽しみにしていた方は申し訳ございません。
今回もこの作品を読んで頂きありがとうございます。
誤字脱字や感想や評価なども頂けたらありがたいです。
次回は最初に言った通り遅くなりそうです(早くなればなるべく早く投稿します)。
次回もこの作品をよろしくお願いします。




