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超越者の冒険録  作者: 油ーラ
1章.目覚める意思と始まる冒険
25/112

閑話.元幼馴染(3人)1

今回は3人をそれぞれの視点に分けて書かせて頂きます。

〈side:ギル〉



ギルは決闘が終わった次の日、自室で荒れていた。


「クソがクソがクソがぁ!どうしてこうなったぁ!

あの糞雑魚で無能のユージを除け者とし、ローナを手に入れることができたのに!どうして、とことん俺の邪魔をするんだぁ!ユージ!!」


と、ギルは自暴自棄になり、自室の中の近くにあった自分の椅子を蹴りつけた。


「ステータス鑑定版を貰った時までは、思う通りの展開になったのに、どうして決闘で負ける!!全てに置いて俺よりも格下だったのに!!」


そう、俺は王宮からの使者の言う通り、戦争が始まるまで、ローナがいないから3人で冒険者になり、レベルを上げていたんだ。

それなのにステータスを持たないユージに負けた。


「あくまでも決闘は俺の通過点だったはずだ!

なのに何故決闘でつまづいているんだ!

決闘に勝ち、ローナを仲間にし、あわよくば俺の物にしようとしたのに!

どこまで俺の邪魔をするんだぁ!ユージ!

それに何故か、俺の方が全てに置いて圧倒的に格上だったのに、いつもでもローナは俺の方を見ず、あいつの事しか見ていない。どうしてだぁ!」


と、ギルは思い、また別の物へ当たろうとするが、ある事を閃いて、留まった。


「そうだ、そうだよ。あいつらもどうせ冒険者になるんだろう?ならあいつよりも俺たちの方が上だと言わせる様に、冒険者ランクを上げればいいじゃねぇか。

何だよ、簡単じゃねぇか。俺達は最上級適正職業だし、直ぐにランクも上がるだろ。

はははっ、何だよ今にも「私が間違っていました。」と、ローナが言い、俺達について来て、ローナを取られた、あいつの姿が思い浮かぶぜ。」


と、ギルはそう思い込んだ。


しかしギルは、大きなミスをしている。

1つ目は、決闘をした時のユージの実力を偽りだと思い込んでいるか、そもそも幻想だろと、現実逃避をしていること。

2つ目は、ギルは知らないが、今から数ヶ月後にユージとローナが歴代最高ランクEXTRA(EX)ランクなる事。

3つ目は、そもそも物扱いをしてくる相手に誰が気に掛けるというのか。

そして4つ目に、自分達3人のユージによってもたらされた、偽りの才能という最上級適正職業が半年も経たずに消え去る事だ。


ギルは、そんな事も知らずに、自分の思い通りになると信じている、愚か者であった。



〈side:レーナ〉



「何よ、2人してあの異常な魔力。どうしたって人には出せるものじゃないでしょ。」


と、レーナは決闘が終わって、次の日に自室の机で決闘後に見た2人の魔力について、考え込んでいた。

レーナは、普段の能天気さと楽観的さを表情から消し去り、焦燥感や悲痛さを浮かべていた。


「幾ら最上級適正職業の聖女と言っても、大魔道士の私よりも保有魔力が多いはずが無いし、何よりもステータスが無いユージに負けるはずが無い。」


そう、それ程まで異常だった。

確かにレーナが思っている道理に、本来、聖女を含め回復士は、魔道士関連よりも、回復・結界・補助に関する魔術に特化しているが、攻撃魔術を苦手とし、一般の魔道士よりも保有する魔力は、上回る事が無い。

そして、大魔道士含め魔道士は、上級適正職業の1つの属性に特化している単属性特化型以外は、特化したものは無いが、基本属性の魔術を全て使えるし、特化型を含め、全ての魔道士系統は、保有する魔力も回復術士より同等以上になる。


なのに2人は、最上級適正職業である私よりも、遥かに上回る魔力量であった。


(しかもユージに至っては、自分を上回る程の技術・放出力を持っていたし、意味が解らない。)


と、深く考えていたが、レーナの性分だろう。


(そうだ!何か魔道具を使っていたんだよ!あれは何かの幻覚だよ!

そうだとすると許せないね2人とも!幼馴染とはいえ、わたしをコケにした事を後悔させてやるわ!)


と、とんでもない勘違いをし、憤っている。


むしろ、ユージの加護があったお陰で、最上級適正職業になったというのに、自覚は無いが、自分の事を棚に上げて、2人を批判していることに、早速哀れであった。



〈side:ノワール〉



(一体何があったのでしょう?無能のユージとローナの2人の異常な強さは?何か魔道具を使っていたのでしょうか?)


と、ノワールは本人でも驚く程に冷静に考えていた。


(でも、そもそも一介の学生だった僕達が、買える位の魔道具では不可能です。でもあの無能なユージと聖女になったローナがどうやって……。急激に力を手に入れたような……?でも、どうやって?)


ノワールは、3人の内1人だけ、ユージとローナの2人の異常な強さの核心へと近づく。


(考えられるのは、決闘までの数日間、運良く近場のダンジョンで、ステータス増加系統のアイテム、もしくは報酬特典として増加したか?でも、この数日でそのようなレアアイテムやステータス増加を貰える程、ダンジョンに深く潜れないし、幾ら最上級適正職業でも、まだレベルが低く弱い状態では不可能だ。

もしくは、元から持っているアイテムか?いや、確かローナの両親の場合は少し有り得るが、無能のユージと両親の仲を考えると、貰えない可能性の方が高い。

じゃあ何なのかな?元からあの無能のユージがステータス表示されない程強かった……んな馬鹿な!?

ステータスが表示されなかったんだ!それは神様から見放されている証拠だろ!そもそもステータスは神様が創り定めたものだ。それが表示されない程強いとなると、神様を超えた存在ということだぞ!それこそ有り得ない!

何より僕よりも上だと?あの無能に負けるはずがないだろ!)


ノワールは、決闘を見ていた極一部の人みたいに、ステータスが表示されない程強い、という可能性を考えたが、結局馬鹿なと、極一部の人と同様に、その可能性を切り捨てた。


(まぁいい。ローナを仲間にする事ができなかったが、僕達3人は最上級適正職業だ。

活動できる範囲も広いし、何より魔族との戦争で、名を上げることができる。

決闘の件とあの2人の件は置いといても問題無いだろう。

それまでは、自分やギル・レーナと共にレベル上げをする事が優先的だな。)


と、ノワールは考えた。


しかし、ノワールはもう少しユージとローナの2人の事を考えるべきだった。

自分が本来誰のお陰で最上級適正職業という名の実力と地位に立てたのかは、考える事は不可能に近いが、ユージが自分達よりも遥かに強いという認識をするだけで、将来自分たちが傲慢や慢心にならず窮地に立つことは無かっただろう。

今回もこの作品を読んで頂きありがとうございます。

誤字脱字や感想も頂けたらありがたいです!

次回もなるべく早く投稿します。

次回もよろしくお願いします。

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