10.親との絶縁
俺はローナと別れ、家に帰宅した。
「ただいま。」
「おかえりなさい。」
と俺が言うと、俺の母エリーナが淡々とした様子で出迎えてくれた。この様子だと、俺がステータスが無いことを知っているようだな。
「奥で、お父さんとエレン達が待っています。」
と、母は俺に他人行儀の様に話し、奥へと歩いていった。
俺はその後について行き、奥の部屋へと入った。
奥の部屋には、母を含め3人の人物が椅子に座っていた。
1人目は、青色の髪と瞳をした、30代半ばの男性で、俺の父に当たる人物だ。名をガレンという。
2人目は、先程も玄関で顔を合わせたが、黒に近いグレーの色の髪と瞳をした、30代位の女性で、俺の母に当たる人物だ。
3人目は、ようやく子供っぽさも消えて、大人になるだうと思われる、グレーの髪と、透き通るような青色の瞳の男性で、俺の兄に当たる人物だ。名をエレンという。
「おい、ユージ!いや、無能!よくも俺や家族に恥を欠かせたな!」
「そうだ、お前のせいで僕まで仕事の同僚達に笑われたじゃないか。」
そう、俺は学園にいた時から才能があまりなかったらしく、ギルがステータス鑑定版をもらう前に言っていた通り、中の下くらいの勉学や戦闘の実力しかなかった。
それに比べ兄のエレンは優秀で、今は騎士団に入り天才騎士と呼ばれ、学生時代でも常に成績トップをとり、神童と呼ばれてきた。しかも適正職業は剣闘士で、なかなか良い適正職業を引き当てていた…んだがな~。
どうりで優秀になるわけだよ。こいつにも俺の加護があるんだが…。1周回って哀れにしか思えない。
しかも父や母にも、俺の加護があり幸運値がかなり上がっているよ。
そのおかげもあって、父と母が経営してる商会が繁栄しているだな。
「そうですか、すみません。」
と、俺はとりあえず謝った。
「お前がステータスがなく、神から見放されているから、俺やエレンやエリーナまで、同僚から笑われただろうが!」
「そうだ、同僚達からは不運でしたね、と笑いながら話をしてきたんだぞ。」
と、馬鹿な事を言ってきた。まぁ俺からしたら、全く意味の無いことで、小バエがブンブンうるさいなぁ程度にしか思えないな。
「もう、お前はこの家の者ではない!とっとと出ていけ!恥さらしが!」
「そうだ出ていけ!あぁそうだ、お前の最後の晴れ舞台の決闘は見に行ってやる。せいぜい観衆達を笑わさられるようにな。」
と、父と兄は俺に言い、母はそれを固定する様に頷いた。
「あぁ、そうですか。ちょっどいい機会なのでありがたいですね。ではもう俺は出ていきますね。あぁそれとお兄…エレンさん、半年以内に本来の実力に戻ると思うので、同僚の足を引っ張らないようにしてくださいね。それとガレンさん、エリーナさんもくれぐれも注意してくださいね。最低でも部下にお給料を支払えるえうに。これが最初で最後の警告ですから。」
と、俺は形式上心配する様に言い外へ出るために玄関へと向かった。
「おい、どういうことだ!俺の実力が元に戻る?何をいい加減な事を言っているんだ。」
「まぁ、ご想像にお任せするよ。」
と、エレンが俺に怒鳴りあげていたが、俺は適当な事を言い聞き流した。
俺は外に出て、早速ローナに属性外魔術の通信魔術遠隔会話を使った。
『もしもし、ローナ今大丈夫か?』
『ひゃい!?』
何かローナが驚いているんだが…
『突然、頭の中に語りかけないでください!危うく両親の前で変な声出す所だったのではないですか!』
『いやむしろ、テレパシー越しで驚いた声出す方がすごいんだが…』
『そんなことどうでもいいのです!次からは事前に言っといてください!』
と、俺はローナに叱られたんだが。まぁそれは置いといて、
『そっちは大丈夫か?』
『一応冒険者で冒険しに行っても良いと、言われたんですけど…。』
『何かあったのか?』
『そう、条件があって…いや、考えて見れば結構楽です。決闘で勝てばいいらしいので、ものすごく楽です。』
『そうか、わかった。とりあえず俺の方は家族と縁を切ったから、魔術によって異空間を形成し、そこに暮らしているから。明日から訓練する時は召喚魔法で召喚するから、魔法抵抗はしないでくれ。』
と、俺はローナとお互いの状況を確認しつつ、明日からについて話した。
『縁を切ったってどういうことですか!?』
『ステータスが無いからとか、同僚に馬鹿にされるからとか、まぁ色々含めて縁を切る宣言してきたからな。別に元から俺の家族は俺に対して冷たかったからな。』
と、俺は、ローナの素っ頓狂な声を聞き説明した。
『まぁ、確かに納得できますけど、いきなり縁を切るなんて、酷すぎません?』
『それほど、俺は要らない存在だったらしいからな。俺としても変な柵が無い方が良いし、これを俗に言うウィン・ウィンの関係だろ。』
『ウィン…?まぁユージがいいなら良いけど。』
と、俺の家族の話をして、
『あぁそうだ、どうせならローナの両親も明日来る?そっちの方が説得が簡単だろ。』
『良いのですか?こちらにしても助かるのですが?』
『あぁまぁ、召喚魔術で呼び出す事位は簡単だから。』
『滅多に使えない召喚魔術を簡単だなんて…』
『俺達に常識を押し付けてはいけないぞ?そもそも人類が成長していく中で常識が邪魔でしかないぞ。まぁ冗談だが7割以上が本当だ。』
と、俺達は話した。
『まぁそうですね。私も早く慣れる様にしなければね。では両親にはそう伝えておきます。』
『あぁ、頼んだぞ。それじゃあまたな。今みたいに〈テレパシー〉を使うから。』
『わかりました。明日はよろしくお願いしますね。』
『あぁ、じゃあな。』
と、俺達は会話をし、俺はテレパシーを切った。
(それじゃあ異空間を形成しますかな。どんな景色や形がいいかなぁ〜。)
俺はそう思い、魔法で異空間を形成していった。
今回もこの作品を読んでいただきありがとうございます。
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