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第四十一話 出し物

 当然のことながら、校内は入口以上のにぎわいを見せていた。もちろんうちの高校の文化祭に比べれば、規模も混雑も可愛いものではあるのだが、それでも校舎が小さい分、閉塞感を感じていた。

「……帰りたい」

「こらこら旦那、まだどこも回ってないだろうが。わざわざ来たんだから少しくらい時間かけても罰は当たらんだろうよ」

「だけどなあ……徒歩十分圏内だし。北高より近いし」

「口答えするな!」

「ええ!? キレられたポイントがわからねえ!?」

「さあ回る出し物を決めようか」

「……義人、お勧めは?」

「俺のお勧めはこのクラスの出し物、占いの館<ファイト十五発>だ」

「そこ本当に占いの館!? 意味がわからないよ! それにファイト十五発!? 頑張りすぎだろ!?」

「そして、このクラスの出し物、ヒーローショー風小芝居〈囚われの姫を救え!〉だ」

「……中学の文化祭だもんな。面白そうか、それ?」

「そうそう、旦那が行ったら間違いなく楽しめる内容だよ」

「そうなのか?」

「主に俺が」

「楽しむのお前かよ!? 俺の反応を見て笑うつもりなんだな!?」

「主演は古木瑠璃さんです」

「……? はっ、保護者か!」

「旦那、今素で保護者ちゃんの名前忘れてただろ」

「ソ、ソンナコトナイデスヨ?」

「保護者ちゃん泣くぞ?」

「まあ、そんなショーに連れてかれて、反応を逆に楽しまれる感満載な俺も可哀想だし、泣きたくなるけどな」

「黙っててやるかわりに、一緒に回ろうな、な?」

「がっつきすぎだよお前……別に本名忘れてたくらいばれてもいいし」

「じゃあ、言い方変える。一緒に行かないとこの学校中に旦那が保護者ちゃんと付き合ってるって噂流す」

「脅迫に進化した!」

「くくく……来年北高にきた後輩に質問攻めにあうがいいわ!」

「悪役口調だな、お前こそ小芝居に出るべきだ」

「でも行くんだろ?」

「行くけどな」

 来て何もせず帰るのも、確かにもったいない。俺の反応を楽しむ、というくらいだ。きっと驚かされる要素があるのだろう。それなら行っても時間の無駄にはならんだろ。

「じゃあ、義人行くぞ!」

「おう、俺たちの戦いはまだ始まったばかりだ!」

 そう、文化祭の出し物を観つくすまで、俺達の物語は続くんだ! 永久に……!








「……!? なんだこの打ち切り未完、みたいな空気は!?」

「たかだか見て回る出し物を決めるくらいで大げさだよな」

気付いたら、ええじゃないかシリーズ書き始めて一年たってました。ユニークアクセス累計も十三万を越え、PVアクセスでは七十万越えです。こんな中身のないグダグダ小説ですが、読んで下さる方々には心から感謝しています。本当にありがとうございました。

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