第三十九話 署名
「月日は流れ……保護者の中学での文化祭当日」
「何故にパワプロ風なのかね、旦那?」
なんとなくだよなんとなく。そこは突っ込まんでいい。
「しかし、久しぶりに来たが……やっぱなんもないよなー、ここ」
「そうだな。見渡す限りの田園の中、存在する中学……。田舎丸出しだな」
別にいいだろ、田舎でも。たとえ、NHKに郊外の〜村と紹介されようと俺はくじけんよ。
「その時歴史が動い○……。終わってしまうのは勿体無いよな……」
「そんな私的なことはどうでもいいから。旦那、久々の母校に何か一言」
「風強い」
「母校についての感想じゃない!?」
何もないから直接風が当たるのだよ。体育でテニスをしようものなら魔球連発、テニ○の王子様状態だからな。懐かしい。
「おお、文化祭らしく入口から人だかりが……。人混み行きたくない……。ここまで来たんだし、保護者には来たってことにして、帰らんか?」
「旦那、消極的にもほどがあるだろ。アクティブになろうぜ」
もともと無理やりに誘われて、だしなあ。やる気もないし、昔の知り合いに会うのも嫌だし。元担任とか会いたくないぞ? 元顧問とかはなおさら。
「……!? おい旦那、あの人だかり……何か署名活動しとるみたいだぞ?」
「だったらなんだって言うんだよ……。まあ、いいんじゃないか? それだけ、やりたいこととか成し遂げたいことがあるんだろうよ」
署名といえばポケビ、ブラビを思い出す……。ウリナリとか、炎のチャレンジャーとか、上々とか、内Pとかウンナンの番組は神がかってたのになあ……。終わってしまったのが悔やまれる。なぜ終わったのか、詳しく知りたければググるといいと思う。
「まあ、俺は大きいものが怖いのでこれ以上は言えないが……」
「旦那、今日は微妙なテンションだな……。署名活動見てこうぜ、内容知りたいし」
「構わんよ」
連れられて見に行った先、そこで繰り広げられる勧誘の数々。
「署名活動に参加をお願いしまーす」
「二次元の女性との結婚を認めよー!」
「偏見をなくせー!」
「俺たちはお遊びでやってるんじゃない、本気なんだー!」
……終わりすぎだろ日本の中学。義務教育。ってか俺の母校。
「なんなんだこれは……」
「なんだかんだと聞かれたら?」
「義人、ややこしくなるからお前はしゃべらんでいい」
ただでさえ混乱しとるのに、お前がでしゃばると余計に――ー
「あっ、師匠!」
義人が元凶かよ!?
テストが終わりました。……さて、何個単位落としたかな……。