第二十六話 属性
忙しいのになぜか投稿です。暇な時には書かないのに……アホですね。
小倉先生の監視下で、今日の筋力+陸上トレーニングが終了した。……最近は筋肉痛のひどさが以前より辛くなくなっているとは……。いや、痛みに耐えられるようになっただけなのか? それとも俺はMなのか?
「おーい、旦那どうした?」
「……いや、何でもない」
大丈夫だよな。昔から外傷には慣れていたものの(姉という名をもつ人外生命体の日常的な暴力のため)、それを喜びに感じるような変態には育っていない。
「どうしたのー? そんなに疲れたー?」
「……まあ、いろんな意味でな」
「それはちょうど良かった」
「……? それはどういう……?」
そう言いながら部室に入ろうとすると、
「……お帰りなさい先輩……だにゃん!」
頭にネコ耳を付けたバカがそこにいた。
「…………」
「……先輩? どうかしたんですか……だにゃん」
「…………」
「大丈夫ですか……だにゃん」
無言で振り返ると、目をそらしつつ口笛なんぞを吹く馬鹿二人。
「……お前の頭が大丈夫か、保護者……」
昔から変な奴だと思ってはいたが、ここまでおかしかったとは。
「え、でも杉田先輩と石井先輩が「旦那は動物が好きなんだ。特に小動物」「古木さんー、このネコ耳カチューシャを貸してあげるよー。意味はわかるねー?」って言うから、つい……」
ついじゃねえよ。
「……貴様らには、俺に平穏を与えようという優しさはないのか……?」
「まったく心外だな」
「僕たちなりの優しさだったのにー」
部室に来るなりどっと疲れが増したのにか。これがあれか、互いの感情がすれ違う状態ってやつか。
「それで先輩、どうです……? 似合ってますか……?」
「どうもこうも俺に変な属性はない」
「でも動物が好きって……?」
「それは事実だがそれとネコ耳とは越えられない壁がある!」
なぜそこを同一に扱うのだろうか。俺はネコ耳萌えーはぁはぁとか言ってる一部の特殊な人たちと同一視されてるのか。
「……だとしたら早急に改善が必要だな……」
「……あれ、先輩……? 怒ってます……?」
さあどうだろうか。
「あ、あれー?どうしたの三井ー? 襟首なんてつかんでー?」
「そうだぞ旦那、暴力はいかんぞ?」
「貴様ら三人、黙ってそこに正座しろ」
お前らには俺がいかにまともな人間か分かってもらうため、じっくり話を聞いてもらわんとな。……別の名を説教とも言うが。
「……というわけだ。わかったな?」
「ハイワカリマシタ」
「……先輩は常識人です……」
わかってもらえたようでなによりだ。
そして後日。
「……なおくん、どうかな……だわん」
「義人、石井―――っ!!!」
「え!? ネコがいけなかったんじゃないのか!?」
「そこじゃねえよ!!!」




