表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/63

第二十六話 属性

忙しいのになぜか投稿です。暇な時には書かないのに……アホですね。

 小倉先生の監視下で、今日の筋力+陸上トレーニングが終了した。……最近は筋肉痛のひどさが以前より辛くなくなっているとは……。いや、痛みに耐えられるようになっただけなのか? それとも俺はMなのか?

「おーい、旦那どうした?」

「……いや、何でもない」

 大丈夫だよな。昔から外傷には慣れていたものの(姉という名をもつ人外生命体の日常的な暴力わざのじっけんのため)、それを喜びに感じるような変態には育っていない。

「どうしたのー? そんなに疲れたー?」

「……まあ、いろんな意味でな」

「それはちょうど良かった」

「……? それはどういう……?」

 そう言いながら部室に入ろうとすると、

「……お帰りなさい先輩……だにゃん!」

 頭にネコ耳を付けたバカがそこにいた。



「…………」

「……先輩? どうかしたんですか……だにゃん」

「…………」

「大丈夫ですか……だにゃん」

 無言で振り返ると、目をそらしつつ口笛なんぞを吹く馬鹿二人。

「……お前の頭が大丈夫か、保護者……」

 昔から変な奴だと思ってはいたが、ここまでおかしかったとは。

「え、でも杉田先輩と石井先輩が「旦那は動物が好きなんだ。特に小動物」「古木さんー、このネコ耳カチューシャを貸してあげるよー。意味はわかるねー?」って言うから、つい……」

 ついじゃねえよ。

「……貴様らには、俺に平穏を与えようという優しさはないのか……?」

「まったく心外だな」

「僕たちなりの優しさだったのにー」

 部室に来るなりどっと疲れが増したのにか。これがあれか、互いの感情がすれ違う状態ってやつか。

「それで先輩、どうです……? 似合ってますか……?」

「どうもこうも俺に変な属性はない」

「でも動物が好きって……?」

「それは事実だがそれとネコ耳とは越えられない壁がある!」

 なぜそこを同一に扱うのだろうか。俺はネコ耳萌えーはぁはぁとか言ってる一部の特殊な人たちと同一視されてるのか。

「……だとしたら早急に改善が必要だな……」

「……あれ、先輩……? 怒ってます……?」

 さあどうだろうか。

「あ、あれー?どうしたの三井ー? 襟首なんてつかんでー?」

「そうだぞ旦那、暴力はいかんぞ?」

「貴様ら三人、黙ってそこに正座しろ」

 お前らには俺がいかにまともな人間か分かってもらうため、じっくり話を聞いてもらわんとな。……別の名を説教とも言うが。






「……というわけだ。わかったな?」

「ハイワカリマシタ」

「……先輩は常識人です……」

 わかってもらえたようでなによりだ。





 そして後日。

「……なおくん、どうかな……だわん」

「義人、石井―――っ!!!」

「え!? ネコがいけなかったんじゃないのか!?」

「そこじゃねえよ!!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ