第二十五話 続・勇者ミツイの冒険
十時間耐久カラオケで変なテンションになりました。今後は自重せねば。
旅を妨害する様々なモンスターを退け、俺たち勇者一向は新たな街へとたどり着いたのだった。
「いやー、三人のパーティだと戦闘はきついねー」
「そうだな。まともに戦えるのが旦那だけってのが問題なんだよ。構成をもっとよく考えるべきだったんだって」
「……貴様らがそれを言うか……」
敵モンスターを挑発するだけしておいて、実際の戦闘では計算できないお前らは、めんどくさい存在である。
「たまに大ダメージを与える時もあるじゃん」
「確かにな。無駄にすばしっこいササキとかいうモンスターを、トランプを手裏剣にして倒したのには驚愕した」
「それだけでも僕たちを雇ってるかいはあるよねー」
「……すさまじく割に合わんよ」
ああ、もっと俺の力になってくれる、まともな人材はおらんのか……。
「……い、嫌です……やめてください……」
「ん?」
三人で話しながら歩いていると、大通りからは少し外れた道から、今にも消え去りそうな声が聞こえてきた。
「おい、二人とも。なんかきな臭いぞ」
「これは行ってみるべきだな」
声のした方に向かうと、そこは薄暗い袋小路だった。そこには、一眼見ただけで襲われかけていたとわかる、白い服を乱された一人の女の子と三匹の変態がいた。
「ヨシト、イシイ、やるぞ!」
「りょうかーい」
「御意ー」
「……はあ、はあ……」
なんとか二匹は倒したものの、こちらも深手を負ってしまった。……それというのも、ダメージを受けそうになるたびに俺を盾にしてくれやがった、遊び人二人がいるからなのだが。
「……薬草は?」
「むしゃむしゃ」
「ばくばくー」
「てめーら大して傷を負ってないのになけなしの薬草使ってんじゃねえ―――!」
ドス。
「ぐはあ!」
突っ込んでる隙を狙われ、俺はまさに死の寸前まで来てしまった。
「……もうあの王に馬鹿にされたくないってのに……」
死ぬたびに「情けない」などといわれるのは、もうまっぴらごめんだ。しかしこのままでは……。
「―――」
「!?」
何か声がしたと思った次の瞬間には、重かった体が軽くなった。
「つああああああ!」
急に傷が治ったことを考える間もなく、襲ってきた最後の一体を返り討ちにする。なんとかこれで死は免れたようだ。
「……しかしなぜだ?」
「その理由を推測するにだねー」
薬草を食って血色豊かな遊び人が解説しだした。……こいつら、いつか絞める。
「君がやったんだな?」
「……はい」
そうして返事をしたのは、先ほど襲われていた少女だった。