表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスで異世界転移すると何故か俺が最強に  作者: 御殿場 酒井
第一章 異世界転移したて篇
8/24

{第七話}こっから先は本気だ

「行くわよ、私!」

そう言いながら、私は、レイピアを鞘から抜き放つ。

「進にばっか、頼るわけにはいかないもの!」

そう言うと、私はレイピアを振り上げ、モンスターにレイピアを突き刺した。

「グギャァ!?」

と、モンスターが飛び上がる。

「クッ!浅い、もっと!」

そう言いながら、私はレイピアをさらに奥に突き刺す。だが、

「グルル。」

モンスターがそう、低くうなると、私を掴みあげる。

「ちょっ!えぇ!?」

そして、モンスターが私を見ると────。

「フム、女子おなごか。」

しゃべった。

「え、えぇぇぇーー!?!?しゃ、しゃべるのぉぉーー!?」

私は懸命にもがくがモンスターの手はビクともしない。私のステータスよりも、強い!?

「魔王、捕まえました。」

「は!?え、魔王!?ちょっ、何言ってるのよ!!」

私には、モンスターの言っていることがよくわからない。・・・魔王?


「フム、確かもう1人いたはずだが・・・。」

青年は、凛を手で捕まえているモンスターと、テレパシーを行っていた。これは、魔族特有の魔法。魔属性のモンスターと、意識を共有し自分の支配下に置く、魔法だ。

「どうしますか?」

モンスターが、魔王に聞く。

「こちらにワザワザ向かってくるのだから、それほどの力の持ち主だと思ったんだがな・・・。」

「まぁ良い。生かしておく必要も無いだろう。その女は殺せ。」

「御意。」

そう言うと、モンスターが手に力を込めだした。


「ちょ、い、痛!」

私を掴む手に力が加わり、徐々に私の体に圧力がかかっていく。

「こんなやつに!ウッ!」

声を張るが、すぐに痛みに声が出せなくなる。これでは、腕が動かせず、レイピアを振り脱出することもできない。ヤダ、ウソ。私、こんなところで死ぬの?嫌だ!そんなの嫌だ!私の頭の中が、そんな思考でいっぱいになる。ヤダよ、ねえ、助けて、

「進っ!!」

私は、力いっぱい叫んだ。すると、不意に圧力が無くなった。

「え・・・?」

私は、地表に落下していく。そんな私を、ガシッ、と力強く抱く人がいた。見ると、

「進。」

進だった。


「進。」

心の底から安心したような顔で、凛が俺の名前を呼ぶ。

「すまない、待たせたな。」

「ううん、大丈夫。」

凛が、フルフルと頭を横に振る。

「なら、ここで大人しくしててくれ。」

俺はそう言うと、優しく凛を地面に立たせた。

「うん、気を付けてね。」

「あぁ。」

俺は凛に答え、俺が凛を助け出すために、斬った右腕の肘から先が無いモンスターをにらみつける。

「てめえ、よくも凛を!」

そう言うと俺は、先ほどまで凛を握りしめていたモンスターに駆けて行った。


「やはり!」

と、魔王である青年が声を上げる。その青年の目は、どこか輝いていた。

「どうしますか?」

と言う、指示を仰ぐモンスターの声が、頭蓋内に届く。

「手加減は無用だ、殺せ。」

青年は、静かに言った。別に、死、と言う恐怖におびえながら言ったのではない。進に情けをかけたわけでもない。ただ、何かはわからないが、青年の背筋に悪寒が走っていたからだ。だが、青年は頭を振り、そのような思考を取り払うと、進とモンスターの戦闘に、気を集中した。


「斬!」

と言いながら、俺はモンスターの左腕を腕を斬りおとした。俺の脳裏に、凛の若干目を潤ませた顔が蘇る。凛は少し直情的で、俺の事になると周りが見えなくなるが、それでも俺の大切な幼馴染だ。その凛を泣かせたんだ。

「てめえら、わかってんだよな?。」

「グルル。」

俺の怒りを察知したのか、モンスターたちが警戒したように、低くうなる。

「こっから先は本気だ。」

そう言うと、俺は体を動かしやすくするために、背中に装備していた青龍偃月刀を地面に置く。

 ズドォォォン

と、青龍偃月刀のあまりの重さに、地面に亀裂が走る。

「覚悟はできてるな?」

そう言いながら、俺は腰に提げた鞘から、2本の剣をすらりと抜く。モンスターたちの数は5。俺はそう認識すると、モンスターたちへ詰め寄った。一瞬で、先ほどまで凛を拘束していたモンスターに迫る。

「グガァ!」

そう言い、モンスターが俺をつぶそうと、振り上げた拳を俺に振り下ろす。

「全てが遅く感じるな。」

そう言うと、俺は高く飛び上がり、その拳を避ける。そして、モンスターの急所に剣を突き刺す。俺の計測不能な筋力をもって、無理やり剣を押し込む。そして、俺が剣を抜き、モンスターから離れると、モンスターが力尽きたように、その場に倒れた。

「あと、4。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ