猫とアリス
「…はぁ。何でこんな事になってしまったんだろう?」
森の中。
チェシャはビルと女王の後ろを歩きながらため息をついていた。
〜1時間前〜
「そろそろ行きましょうか?ずっとここにいては見つかってしまいます。」
「そうね。…貴方はどうするの?」
「…何がだい?」
「これから、一人で隠れ住むつもりなの?」
「…いや、それは勘弁してほしいな。」
「では、途中まででも一緒に来てはどうですか?」
「………(断る理由がない)。」
「はぁ。」
そんなチェシャの背後を全力で走って来ている少女が一人いました。
「チェシャ猫!チェシャ猫でしょ!?」
少女はチェシャに追いつくと、チェシャの袖を引張りながら言いました。
「…アリス。」
チェシャは自分よりも小さな少女を見降ろして呟きました。
「チェシャ猫の馬鹿!私も行くって言ったじゃない!何で先に行っちゃうの!?」
「でもアリス…」
「私も一緒にいくよ!」
チェシャはアリスの肩に手を置き、アリスの目線まで身をかがめた。
「アリス。僕は君の猫だよ。でも、君は僕のアリスじゃない。僕のせいで君が傷ついてしまうなんて事はあってはいけないんだよ。」
アリスはチェシャから視線をはずし、うつむきながら答えた。
「………嫌…だよ。私だってチェシャ猫のアリスだもん!絶対について行く!」
「…………。」
「…アリス?まさか!あのアリス!?」
少し離れて様子を見ていた女王はアリスに駆け寄ってきた。
「…え?あ!女王様だ!久し振りだね!」
「本当にアリスなの!?まさかこんな所で会えるなんてっ!」
和気あいあいとしている二人をよそに
「………?」
「………?」
ビルとチェシャは顔を見合せていた。
「私とアリスとは幼馴染みなのよ。もう3年以上会っていなかったけれど。」
「うん!もうそんなになるねぇ!でもまさか女王様、本物の女王様だとはずっと思ってなかったよ!」
とりあえず、ずっとそこで話している訳にはいかなかった4人は歩きながら話をしていた。
「でも、女王様。ここにいても平気なの?城下町ではもう結構な話題になってるよ?」
「まぁ!そうなの!?」
「…え?」
そこまで無言で二人の聞いていたビルが急に険しい顔つきになり、少し遠くの方を見た。
その先には国の堺があった。
大変に申し訳ございませんが、ここからは私、女王と化します。
カナリの確率で意味が分からないとは思いますが…温かい心で見守ってやって下さい。知りたい場合は今回もコメントにて返信させて頂きます。
…何で私が「チェシャ猫のアリス」なんて書かなければならないのよ!?
いくら仕方なかったとはいえ、アリスは私のアリスよ!
そこはちゃんと理解しなさいよね!猫!
それから…何で私は全国的に「ツンデレ」化させられてしまっているのよ!!
私はツンデレではないのよ!!