act.7Noと言えない俺日本人
プロローグ部分、次まで持ち越しそうですね。行き当たりばったりで申し訳ないですが……
act.7Noと言えない俺日本人
戦闘で見事に勝利してしまった俺。ああ負けてればこのまま顧問にはならずに済んだはずだったのに……!
「ぐ……流石、アクト達を難なく沈めただけはあるな」
ゼルキスさん大絶賛。くそう。
「ああ。この方になら俺も教わりたい」
「ええ。わ、私もそう思います」
おお、最後に吹き飛んだはずのイゼフも既に普通に立っている。手加減はしたとはいえ復帰早くね?
「……タクミ様、ぜひ、私どもに戦闘についてお教え下さい!」
あーレムさん? ちょっと待って下さい!?
「いや、ちょ、待っ!!!」
「うむ、これで皆異論はないな?」
いやまて国王よ。ここに異論を唱える者がいますよー!?
「あ、そのこk……」
「よし、ではタクミを正式にワシ直属部隊の全体顧問とする」
あー…………
「さて、では今日は歓迎会を開くとするか!」
国王様超ゴキゲンだよ。断れねーよ。
でもまあいいか。俺優遇されてるし、教官役はロープレの経験で何とかなる。
「んー……とりあえず部屋に戻るか……」
荷物の整理や確認を済ませたいし、他にやる事も思いつかない。
「そうですか? では、夕食の時間などには誰か迎えに行くでしょう、それd……」
「あーいや、ちょっといいか?」
「はい?」
そーか、さっきから少なからず感じていた違和感の正体が分かったぞー。
「いやね、皆聞いて欲しいんだけど」
目の前のレムだけじゃねえってこりゃ。
「敬語、止めてくれないかな?」
「はい?」
「む?」
「ほう?」
「へ、へ?」
「何故……?」
「いや、敬語というのは本来敬うべき相手に使うものだが……言っておくが俺はそこまで人間出来てない。ぶっちゃけた話が俺の国では中の下程度。だから、お前達も敬語はつかわんでいい。いやむしろなんか違和感バリバリだから使わないでくださいお願いします」
この名演説は皆の心に届いたようで納得してくれたらしく、頷いてくれた。
「じゃ、改めて。んー……国王直属部隊全体隊長になった市川 拓海だ。よろしく」
「第二隊隊長のレムです。改めてよろしくお願いします」
「第三隊隊長のゼルキスだ。よろしく」
「第四隊隊長のセシアです。よろしくお願いします」
「第五隊隊長のイゼフです……よろしくお願いします」
「第六隊隊長のデフィアだ。よろしく頼む」
うんなんか変わってない気もするが……それもコイツらのクセなんだろう。そんならしゃーないな。
「第一隊隊長のアクトだ。改めて頼むぜ」
あ~疲れた……部屋に戻った俺は完全にグロッキーになっていた。そりゃ、一人で五人相手にすりゃそうなるか。
だが、荷物の整理と確認を済ませないと今後困るだろう。さて……この蛇先生が使っていた感じがするバックパックを開いて中を見てみる。
「迷彩服に地図、無線機にナイフとハンドガン、蒼鬼に……治療用具か。俺保体できないのに。あとは……なんもないな」
そんなことをしてると、無線機の呼び出しがかかった。
「おうどうした?」
「おう俺、ゼウス。調子はどうよ?」
「今んとこ好調。なんか軍隊っぽいのの顧問になった以外は」
「そっか。まあ頑張れよ」
「おう」
無線を終え片付けていると、コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
「先生、し、失礼します」
この声はイゼフか。
「お、どうした?」
扉を開けてやると、彼女は一枚の紙を渡してきた。
「これは?」
「明日以降の主な日程……だそうです。あと、ご夕食の準備ができたのでご、ご案内しますね」
「お、よろしく頼むよ」
俺は部屋に戻り、刀とバックパックを置いて彼女に案内を頼んだのだった。しかしまあ、この城本当に広いわ。地図いるぞ、これ。
「おお、タクミよ! よく来てくれたな!」
うえぇぇぇぇぇ……この飯食う部屋だけで俺の家三つ分位あるぞ。まてまてここにいる俺と国王と各部隊隊長とその他いろいろで合計二十人はいる。けどなんだこの軽くその三十倍位は入りそうな部屋は。連○さーん! 仕分けお願いしまーす!
「よく来てくれた。イゼフもご苦労だったな。では、その椅子を使ってくれたまえ」
「は、はぁ。ありがとうございます」
この椅子いくらよ。俺が住んでる家より高そう。いやまじ勘弁。
「では、タクミの歓迎会を――――――」
各隊長、結構個性が薄いなーなんて最近感じ始めました。けどまあまだ出て来たばっかり! ということで何とか修正していこうかなーと。