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act.41鍛錬と偶然と唐突と!?

 ちょっと間に合わんかった! ということでズレがありますが投稿しました。

act.41鍛錬と偶然と唐突と!?

 以前国王直属部隊隊長の面々と対峙したこの広場は、それなりに、いや、かなり広い石のフロアを中心に幾らか緑が映える美しい中庭だ。

 予想通り誰もいなかった中庭の中央に陣取り、構える。中央に行く前に色々と武器は置いてきた。最初には魔法そのものや徒手空拳をやっておこうと思ったからだ。


 大きく息を吸い込み、ゆっくりと吐き出す。雑念を消し、周りを視界だけではなく全ての感覚を使って、そして空間認識力をフル活用して脳内に自分を中心とした3Dの地図を描いてゆ


く。モノクロのような空間が脳内に広がり、周りの景色も映っている。自分が『見る』ことのできない後ろまで、鮮明に『視る』ことができる。

 その中に架空の敵を一人立て、対峙する。モデルはいないし、決まった動きもしない、実戦その物の空想上の敵。

 その動きに合わせて拳を繰り出し、踏み込み、かわし、魔法を撃ち込んでいく。


 その後も、ハンドガンとナイフを組み合わせたCQC戦闘やビームライフルでの狙撃と中距離戦闘を経て、腰に蒼鬼を差す。

 ゆっくりと腰を落とし、力を溜める。

「はぁぁッ!!」

 一刀必殺。踏み込みの強いその一撃はまさにそんな威力を誇る。示現一刀流のように、一太刀に全てをかけ、二太刀目は考えない。空気を裂く音を聞き、肺に留まっていた息を吐く。

 その後も幾らか素振りを繰り返し、鞘に納めてベルトから抜く。タメを作らず、振り向きざまに背後に感じていた二つの気配目掛けて一直線に飛ぶ。

「飛天○剣流、双龍○!」

 抜刀斬りを予想通りかわした二つの気配。しかし双龍○は二段構えの抜刀術。無論手加減をしてはいるが、躊躇することなく金属製で重い鞘の一撃をくれてやる。

「全くお前らは……なーに人の鍛錬覗いてんだか。フツーに見学すりゃーいいじゃん」

「す、すみません……」

「あまりにも集中してて話しかけられんかったんだよ、スマン!」

「なるほどな……そりゃスマンかった。で、何でお前らここに? あまり見ない組み合わせだけど」



 二人の説明曰く、数日に一度は隊長同士で組み手を行うらしい。戦闘タイプの似ているアクトとセシア、レムとゼルキス、デフィアとイースがペアになっているらしい。イゼフは基本


戦闘よりも援護を得意とする為無い上、元々存在しなかった第七隊が出来る以前はデフィアも暇だったらしい。

 なんでも隊長達のスキルが低くては部下に示しがつかない、というか恥ずかしいから始めたらしい。良い心掛けである。

「ふむ、では俺がいたら邪魔になるな。すまんかった、スグ退くよ」

「あ、良かったらどうだ、俺達と組み手をしてくれないか?」

「ほぅ? まあ良いが。で、どっちからやる? 一気に二人でも構わんが」

「じゃ、俺からだ。いいか、レム?」

「構わん……どうせすぐ回る」

 おおぅ、相変わらずドライだねレムさんや。まあ良いか。




「さて、いつでもいいぞ、かかってこい」

 両者が構えをとり、俺が開始の合図を出す。後はいつでもかかってきて構わない、そういうルールだ。

 ゼルキスが地を蹴り、猪突猛進という言葉が相応しい様で突進してくる。

「甘いッ! CQCは近接戦闘特化術と忘れたか!」

 殴ろうとして腕を伸ばした直後、俺は左膝を曲げ、右膝は伸ばして姿勢を出来る限り低くする。その直後、地を蹴った勢いでひじ打ちを鳩尾……は危ないので右腕を左手で支えながら肋骨辺りに突撃する。

「がっ!!」

 一瞬浮いたゼルキスの体を掴まえ、重心を崩して拘束する。

「ほい、勝負あり。お前は猪突猛進過ぎんだよ。最大のチャンスに最大の攻撃を、それ以外は力を溜めつつ隙を作らせろ、って言ったの忘れたか?」

 開放して今回の敗因を告げる。見るからに落ち込んでいるが……まあ一瞬でケリがついたからしゃーないか。ていうかコイツ左肩大丈夫なのか? とも思ったが心配ないようだ。既に包帯を軽く巻くことすらない。やせ我慢ならどうとも分からんがな。


 レムとの戦闘に入ろうと構えを改め、レムも剣を一本構えた時だ。まさに互いが集中し、お互いが走り出そうとして――――

「おーい、国王様がお呼びだぞー先生―!」

 ずっこけた。流石にレムは踏みとどまったが、俺は顔面から石に突っ込む。かなり痛い。

「て、てめえデフィア! もーちょっと声をかけるタイミングを考えろ!」

「全く! 貴様にはデリカシーというものがないのか!?」

 非難の嵐! デフィアに大ダメージ!

「いや……スマン。だが、どうも重要なことらしい。あ、ゼルキスも来てくれってさ」

 一瞬だけ落ち込んで即座に用件を伝えるべく元のテンションに戻る。く、堪えん奴だ。




 で、国王との対面。相変わらずのだだっ広い部屋は、未だ慣れきることができない……

「ふむ……揃ったか?」

 国王がこちらを見ていつもの柔らかな人柄を連想させる微笑んだ顔とは異なり、至って真面目な雰囲気を醸し出している。

「ええ、国王直属部隊第一、三、四、五、六、七隊隊長と全体顧問、全員揃っています」

 事情を知っているのか知らないが、計六人集まった内アクトが代表して答えた。

「そうか。今回集まってもらったのは他でもない。そろそろ…………決着ケリをつけねばと思ってな」

 決着ケリをつける……すなわち、魔王軍との最終決戦?

「ですが国王様……こちらから手は出さないのでは?」

「確かに。しかし……状況が状況なのだよ。奴らは再びある兵器を開発している。いや、もはや試作品の完成は間近らしい」

「兵器……ですか?」

「聞いたことがありますね。確かありとあらゆる属性の魔力を一気に取りこみ混合……それを射出すると」

 なるほどな。つまるとこ質より量、と。

「相変わらず情報が早いのう。ああ、その通りじゃ。後は、もう言わん」

 確かに、それならこちらから仕掛けないとマズイ。俺達は有無を言う間もなく、出撃の準備にとりかかった。

 と、いうわけでこの話はもうすぐ完結します。うん、長い……

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