表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/45

act.27城内戦闘とライバル(?)出現

 ライバル君登場(?)です。思いっきりあの人がモデルです。

act.27城内戦闘とライバル(?)出現

 門番を叩き起こして問い詰めたところ……この城というのはどうも六階建てらしい。魔王がどこにいるかまでは聞き出せなかったが多分最上階だろう。

 んでもって最初に最上階を目指し一階にある二階への階段を目指して進んでいた時だ。

「ソコにいるのは分かってるぜ?」

 何本目かの緑っぽい柱。その後ろから隠す気もないような殺気が感じられた。素人の俺でも感じたのだ、とんでもない量の殺気なのだろう。

 その指摘の直後、カーキ色の鎧に目の部分以外を隠した敵兵が二人出てきた。何かザクマシンガンみたいの持ってますけど……危ないですよね(主に俺が)!?

「見破ったことは褒めてやる。だが死ね!」

「ひ、ヒデェ!」

 もちろん容赦なく撃ってきました。咄嗟に風翔壁(act.17ご参照)で防ぐ。

「うらぁぁぁ!! ……どう……だ…………な、何ぃぃぃぃぃ!?」

 もうもうと煙る黒煙が風翔壁によって晴れると、敵兵の驚きに満ちた顔が視界に入ってきた。どうやらかなり自信のある攻撃だったらしい。

「くっ……う、撃て撃……ぎゃあああ!!」

 更に弾丸をばら撒こうとするが、その前に俺は近付き手を伸ばし、魔法具を奪おうとする。しかし向こうが咄嗟に身を引き、俺の手は奴の鎧を一部剥ぎ取ったにすぎなかった。

「なっ! くそう、て、撤退だ! 体勢を立て直すんだ!」

 再び魔法の弾丸(火属性)をばら撒きつつ、今度は階段へと走り去って行った。逃げたらしい。



 逃げた二人を追い二階へと到着すると……一階とは内装がガラリと代わり、まるで宇宙にいるかのように、漆黒の世界に光をもたらす数々の星のような点。

 その部屋に、先程の二人と……もう一人。そして、更にもう一人、緑ではなく赤と桃色の中間のような色の鎧を着た男が立っている。

「……あれか。ヤツはそこの緑三人と違って三倍位速く動けちゃうのか」

 思わず口に出してしまった。いやまあ……しょうがないじゃん。見た目、シャアザクっしょありゃ。

「少佐がいてくれるんだ……いくら奴が強いからって!」

「先生、援護します!」

 レムが言うと同時に、俺以外の王国兵士たちも魔法やら武器やらを構える。

「おう、頼りにしてるぜ。とりあえず……俺の背後を頼む! 奴ら……特に赤いのは結構やるようだぜ?」

 了解、と何人からか声が帰って来たのを背に、素早く抜いたハッシュパピーから圧縮した風が放たれ、一撃のもとに緑色の鎧を打ち砕き装備者も気絶させる。

「一撃……だと!? 備え付けの大砲並みの威力というのか! 王国軍の兵士は化物か!」

「とことんシャアだな……んでもってまわりは墜ちろぉぉ!」

 ハッシュパピーのトリガーを二回引く。一人には直撃し気絶、もう一人は何とかかわしたようだ。

「良くかわした。だが甘い!」

 ジャンプして体勢を崩していたその隙。俺は風で素早くヤツの傍に行き、蒼鬼で鎧を破壊し、延髄への峰打ちで気絶させる。


「なかなかやるようだな。だが、身体能力が圧倒的戦力差にならないと教えてやる!」

 とことん少佐ちっくな彼を……正直侮っていた。

「なにっ!?」

 とんでもない速さでこちらに駆け寄り、拳を振ってきた。俺は咄嗟に蒼鬼の刀身で防ぐ。勢いが強すぎて多少後退し、そこに蹴りが飛んでくる。

「がぁッ! ぐ、まだだ!」

 腹部に直撃し、仰け反ったもののまだ大丈夫。蒼鬼を小さく、しかしかなりの素早さで振るうとヤツはバックステップでかわし、さっきの魔法具より良質なマシンガン型の魔法具を構え、撃ってくる。どうやら風属性だ。

 風翔壁で防ぎ、ハッシュパピーで風を放つ。今度はヤツが盾で防ぎ、そのまま突撃してくる。しかし、戦況はコチラの多勢が変えた。

「むっ!?」

 王国軍による魔法の弾幕だ。シャア(仮称)はとんでもない高さまで飛び、こちらに飛びかかる。俺は蒼鬼をしまい、代わりにCQC用のナイフを構える。

 それに何かを感じ取ったのか、背中にいつの間にか生えていた羽で再び急上昇し、上空からとんでもなく広範囲に圧縮した風を撃ち込んでくる。

「まずい……!」

 レム達は咄嗟に伏せ、俺は逆に風を相殺すべく広範囲に風翔壁を展開する。

 ドム、と鈍い音と共に風同士はぶつかり合い、見事弾けていた。しかし、それは陽動だったらしく、もうヤツの姿は見えなくなっていた。

「……まさか、俺が倒しそびれる奴がいるとはな……」

「そうですね、彼は確かに強かったです。確か……紅き流れ星のジュイスと呼ばれていたはず……」

 名前(主に通り名)まで少佐に近いとか……アクトにしろジュイスにしろ、何か、この世界はどっかで見たことのあるキャラが多くないか?


「っと、とにかく急ぎましょう、先生、隊長!」

「そうですよ。ところで……敵が少なすぎませんかね?」

「た、確かにそうです……」

「恐らくは上にわんさかいるよ。同じ体験をレムとアクトはしてる。覚えてるか?」

「研究所襲撃の時ですか……覚えていますよ。そうしたら……」

「先生と魔王は一騎打ちになるだろうな。俺達で押し寄せる敵兵を全力で排除するぞ」

 デフィアの言葉に、全員が頷いた。

 


 さて、魔王の部屋まで後少し!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ