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act.2能力強すぎじゃね?

 今回初めて、ていうかやっと能力使います。どうぞお付き合いくださいまし。

act.2能力強すぎじゃね?

 とりあえず今俺は西に向かって歩いているが、いつまでもこの草原は途絶えない。地図を見る限りかなり広いようだ。日本の本州の20分の1位あるらしい。いや何でわかったってメモ書きしてあったからだけど。


 再び無線機から呼び出し音が鳴る。テュポンだ。

「何だ?」

「どう、能力使った? って聞くまでも無く見えてるけど」

「あ~……」

 すっかり忘れてた。楽しみにしてたのに。よし、早速やってみよう。

「忘れてたわ。で、どうすりゃいいの?」

「ん、言ったじゃん。自由に使えるって。そのまんま」

「ふむ……そういえば、何でコレ―――無線機―――使うのさ。念話あるじゃん」

「ぶっちゃけこの方がラクなのよ。力の消費少ないし、そっちからも呼び出せるでしょ」

 なるほど……よし納得。使ってみよう。

「あ、刀なんだけどさ。まだそれ無銘なのよ。お前さんがつけてやってね」

「なるほど。じゃあそうだな……刀身が蒼いから……よし、蒼鬼ソウキとでも呼ぶか」

「定番だな。てかそれ片手剣じゃないだろうな」

「お前神なのに暇なん? めっちゃゲーマーじゃん」

 元ネタ? もちろんモンスターを狩るあのゲーム。


「で、最後の忠告」

 珍しく、というか初めて真剣な声を聞く。

「君に貸した力、はっきり言ってモノスゴイ強力な物なの。そこだけは留意しておいてね」

「……分かった」

 そこで無線は途切れる。よし、とりあえず試してみた方が良さそうだ。


 そこら辺を見回すと、2mほどの高さがある丁度よさげな岩がある。とりあえず電撃から。

 スウッ、っと右手を上げ、肩が垂直になる程度までで止める。掌が岩に向いた状態になる。俺は呟いた。

「……ザケル!」

 そう、あの魔物の子達が千年に一度戦うときの魔王候補の1人、主人公に似た銀色のあの子の技です。

 バカァァン!!

 あら、粉々。一応最弱呪文でしたよね、ザケル。ザケルガどうなんの?

 で、今度は風。同じような岩があったのでそこに向けて……

「エアロブラストォッ!」

 某ボールに入るモンスターの内、伝説の奴が使うアレをイメージしてみました。

 あら……地面ごとえぐれた……いやまて風だぞ? 圧縮してたとは言え。強すぎる。うん、まだ試すことあるんだども。

 蒼鬼の試し切り。まだ岩残ってるし。とりあえず3つ残ってるのは見える。

 1m半程の岩に、俺は抜刀術をかます。これでもる○剣読んでんだ。スパァン、という小気味の良い音がする。数瞬の後、岩は真っ二つに斬れた。左から袈裟気味に斬りおろした為に、斜め真っ二つになった。うわあスゲえ切れ味。無敵やん。

 よし次っ。属性付加! 手始めに風。ふむ、5m以上向こうに岩あるな、肉体強化できるか試せるぞヒャッホーイ。

 地面を強く蹴ると、スゲえ速度出た。うわお。5mなんて瞬き一つない。今度は斬る、より叩きつける感覚。で刀は風纏ってます。

 ……砕け散ったよ、怖ぇえよこの剣。怖ぇえよこの能力。まじで気をつけんと。

 で、とりあえず今度は雷。よし次の岩!

 一閃、紫電がほど走る。再び岩は無残なまでに砕け散った。いやもう威力半端ねえ。どんだけだよ。

「こんなもんで良いか……そういえば砥石どうすんのかな」

 コイツも流石に研ぐ必要があるだろう。

 思い立ったら即行動。ゼウスに連絡をとる。


「お、ゼウス? ちょっと質問なんだけどさ、蒼鬼って研がないとだめっしょ。砥石とかあんの?」

「蒼鬼……? ああその刀か。あるある。バックパックに入ってない?」

「うーん……お、これか。あんがと。そういえばこれいろんな迷彩服入ってるけど?」

「そりゃデュポンが入れたんじゃね? 理由は……いわずもなが」

「納得したよ。つかまじ色々入ってんな」

「まあでも役立つかもしれんぜ。隠密すれば戦わんですむ。言いかえれば……」

「殺さずに済む、か……」

「ああ。ま、電撃や風の能力だし蒼鬼だっけ? そいつの能力もあるから適度なもんなら殺さずに済むが……」

「わかった。ありがとうと伝えておいてくれ」

「うむ。で、お前さん。後ろに何か気配が無いか?」

「え……ってうぉぉぉぉぉ!」

 後ろにいたのはデッカイ猪。体毛は灰色がかっている。

「どー考えても牙獣種の猪型モンスターの主さんよねあれ。デッカイけど」

 そりゃもうデッカイ。一時期イベントでそんなのがいたなぁとか呑気に考えていると、ヤツは脚を掻きだす。あー、敵意むき出しですな。言葉通じんだろーし。しゃあない。

「我が命を狙うとは愚かな……俺は命を滅多やたらと刈らんぞ。だが……」

 俺は蒼鬼の鞘ごと帯から抜く。フハハハハ、だから俺は伊達にる○剣読んでねえッ!

「向かってくるなら容赦はしない! 双龍閃・雷!!」

 金属製の重い鞘で殴りつける。もちろん雷付加状態で。いやだってアイツと同じなら効くだろ。てか効いてるよ、コイツ。すかさず刀を抜き、回転切り。いやここらへん俺はそのまま斬る自身が無いからのオリジナルだけど。


 雷が落ちたような轟音が響いたと思えば、4mほどの高さを誇るアイツが一瞬浮いた。で、倒れた。あれ、絶命? 本編だって2発じゃ死なないんじゃね?

「あ、倒してる」

 デュポンから無線が入った。

「ああ。強いな雷、ていうか能力」

「だから言ったじゃん。で、どう?」

「強い」

「いや分かってるって」

「冗談。はっきり言って自信ついた。扱い方もだいぶ分かった」

「おお飲み込み早い! まあその調子でがんがれ」

「おう、じゃあな」


 このとき俺は、絶好調だと思ってた。でも数分後、俺は激しく焦っている。うん。あの時あんなハデにやんなきゃよかったと。

 後悔……うんまあよくある展開ですよ。うん。期待しないでくださいね? ではでは、これ以後もぜひお付き合い下さいませ……

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