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act.16復興作業開始

 今回、なーんも面白みがない気が……

act.16復興作業開始

 俺が目を覚ましたのは、再び白い天井を持つ部屋だった。まあつまり病院だ。うーむ、また魔法での治療……もう嫌!

「あ、タクミさん、おはようございます。えーと、荷物も無いですよね?」

 いきなり何を仰るこの看護婦は。あ、ちなみにこの世界の看護婦の白衣……もとい制服は白ではなく薄い緑色だ。こっちの世界では白衣ではなく緑着リョクチャクと呼ぶ。

「ごめん、端折りすぎないでもなえるか?」

「あら、ごめんなさい。あなたは今回は入院しませんから」

「え?」

「以前は色々死にかけてましたけど……今回はまあ大丈夫でしたから」

「そうですか。では」

 挨拶もそこそこに俺はベッドから起き上がり、寝過ぎてこり固まった体を腰を捻って解す。

「そういえば……俺どれ位寝てました?」

「そうねぇ、運ばれてきたのは昨日だから、まあ一日未満半日以上、かしら」

「ふむ……そうですか。ま、そんな―――」

「あ、起きてる」

「しかも起き上がって……えぇ!?」

「バケモン……」

「ホント、信じ難いですねぇ」

「え……あれ!? で、でもでもでも!」

「そもそも何で生きてんだ?」

 また……直属部隊隊長コイツらは人が会話してるときに……!

「勝手に殺すな! コンチクショウ! ……待て、俺は死んだと?」

 うんうん、と全員頷きやがった。

「さて、どうやら病人で医療ミス以外に死者か重傷者が出そうだな……?」

 掌に雷と風をそれぞれ収束させると全員が今度は横に首を激しく振る。

 情け深い俺(ツッコミ不可、かt(ry は能力をしまう。

「で、どーした?」

「いや、今日の訓練どーすんのかって」

「あー……そういや街の復興はどうなってんの?」

「まだ復興出来る状態じゃあねーな。皆ケガとかしてるし」

「うむぅ……じゃ、今日の活動は復興作業だな」

 その言葉を聞いた瞬間、皆の頭には幾つもの疑問符が浮いているようだ。

「軍隊……特にお前らみてーのは国を守ることが主任務だろ?」

 この問いかけにはうんうんと納得している。

「だったらほら、この状況の自国を見たらやるこたー一つだろ」

「つま、国の為に働け、と?」

「そーゆーことだ。今デフィアが言う様にお前らの仕事はこの国の為に働くこと。その主な任務が防衛戦なりなんなりが多いだけで……軍事行動はこういうのも含むんだぞ?」

 実際自衛隊だけじゃなく地球の軍隊は基本そーだしね。

「ちゅー訳でお前ら今日は復興作業の手伝いな。いや、無論俺も手伝うが。

 どうせお前らは動けないほどには怪我してないんだろう? 優秀な者は下にも手を差し伸べるものなのだよ」




 で、街の中央通りにとりあえず来てみた訳だ。俺がぶつかってしまった彫像もここにある。

「しかし……そこまで被害は出てないな」

「情報によれば、全壊した家屋は街のごく一部、半壊は街の一割程度だそうですが」

「相変わらず情報速いのな、セシアの隊は」

 セシアの隊は何故か他より情報を速く仕入れる事が出来ている。彼曰く遊撃を行う自隊は情報を得なければ不利だ、だそうだが。その情報源については教えてくれない。

「さて……先ずは散らばった木材を片付けんといかんなぁ……一か所に最初にまとめちまおう!」

 全員別な方向に散らばり、それぞれ木片やら鉄筋の残骸やらを集めていく。


 しばらくするとあらかた街にあった物が一か所に集まり、結局レムの魔法で燃やしてもらった。いやあ魔法って便利ねぇ。かなりの量木材あったし、地球じゃ燃やすのにガソリン使っ


てもかなり時間がかかるけど、魔法ならかなり短時間で燃えてしまった。

「さて……と。次は資材調達だな。ここの街って何処からこういうの仕入れてるのさ?」

 たまたますぐ隣にいたゼルキスに聞いたのだが、もの凄く苦い顔をされた。

「……知らんのか。おーいアクトー」



 アクト曰く、ていうかゼルキス以外の直属部隊隊長曰く、この近くに鉱脈を持つ森林があるらしい。なんてご都合主義な場所だとか言わない。

で、そこに行って管理人らしき人に……もといビースト(オックス種)のガモルさんに許可を得て幾ばくか頂いたのだ…………が。

「まて、こんな量どーやって運ぶ気だお前らは!?」

 軽く5mは山になっている。これは全員で運ぶとかそんなレベルではない。

「む、確かに……よし、荷車を借りてこよう。ガモルさーん、荷車貸してくれー!」

 数十秒後、ゼルキスが借りてきた巨大な荷車に全ての資材を積み込む。しかしまあよく乗ったもんだ。

「さて、じゃあ後はゼルキスの部隊に任せて、私達は帰りましょう」

 レム、君かなーりドライなのね……

「待て待て待て! お前らも手伝えよ!?」

「……ゼルキス、お前人望薄いなー……」

 ゼルキスが叫んだのを無視して、(俺以外)全部隊が去ってしまった。可哀そうだったので風の力を使って荷車押しに協力してやる。雷と違って質量ある風はこういう時便利だ。




 その後街に到着し、難なく資材を乗せた荷車を停車させる。まあ面白くもなんともない。その後は俺らじゃあどうにもならないので退散する。

 あ、この後城まで一定のペースでのランニング(ルールその他はact.9を参照に)を行うって言ったら皆ゲンナリしてた気がする。

 それでもかなり慣れてきたらしく、かなりハイペースで俺も走ったのだが、誰ひとり遅れることは……あ、いやゼルキスがまた迷子になってたか。大丈夫か直属部隊! ちなみに今日は遅れたらもう一往復ではなく俺との組み手十戦にしていた。それが尚更火をつけたらしい。うんまあ普段三回位しかやらないからね、組み手。大体三回目にはボロボロになってるしね。

「おーいゼルキース! お前街で迷うなよー……どこだー!?」

 イゼフと俺は空から、その他は道を一本一本捜している声が王国に響いた。

 と、いうわけで半閑話休題でした~……

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