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花束と笑顔を皇子達に。  作者: はつい
第Ⅱ章:黒の皇子は立ち上がる。
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類火と天秤と剣閃。

PVとかお気に入りとか数字見て、滅入ったら負けと気がついた。(今更)

「この集落の同胞は、ほとんどが逃げ延びたはずだ。」

 ラミア姫に言わせるとこうらしい。

何でもオレに言われた事を調べようとして、一番人間側の立ち位置に近い妹の集落についた矢先にこんな事に。

集落の人間を逃して、各集落に援助を求めさせたワケだ。

「で、自分は捕まったと・・・。」

 間抜け。

心の中で呟く。

「仕方ないだろう?」

「大体、逃げたエルフを誰も追わなかった時点で、気づけよ。」

「何がだ?」

 説明するの面倒。

「あのね、ヤツ等の目的はオマエなの!第一、人間が一瞬でエルフの個体認識が出来ると思うか?」

 互いに歩み寄る事もしないから、交流だってないんだぞ?

普段、見る機会も少ない。

だから、ラミア姫はオレの言葉にきょとんとした表情をしている。

「ずっと近くにいるならまだしも、外見的特徴以外で人間は判別できないよ。大方、派手に目立って指揮したんだろ?」

「そういうものなのか?」

 コイツ、アホだ。

「うん、わかるのは、ラミア姫美人、サァラちゃん可愛い。とか、そんくらい。」

 まさか、大っぴらに名乗ったりしたんじゃないだろうな?

「最初から、サァラちゃんとか探している素振りあっただろう?」

 一番若いし、力がないのが人質として適しているからな。

「む?そうだな、そんな感じはした。」

 オレは溜め息を尽きながら、ラミア姫と一緒にホリンに合流すべく走り出していた。

「しかし、人間から見て私は美人か。」

 ぽつりと呟くラミア姫。

緊張感のない発言にオレは、確信した。

コイツ、絶対に中身はアホだ。

「でも、好感度はホリンが一番、二番はサァラちゃん、アンタはドベ。」

 相手すんの疲れる。

「そんなにあの女がいいのか?何故だ?個体識別はつきにくいとも言っていたくせに。」

 何故ときましたか・・・。

「彼女は故郷を捨てたのに、同胞は見捨てられなかった。」

 こういうのが、本当の意味での誇りとか優しさだと思うんだ。

「しかも、あんな暴言を吐いたアンタまで助けて欲しいと頼んだ。サァラちゃんの姿を見てそう言った。」

 それはとても尊いモノで・・・。

「命の尊厳というのは、種族の垣根無くかくあるべきだ。」

 だから、オレは今ここにいる。

困った事に、オレはそこまでやる必要がないとか思っているんだがら、余程の偽善者なんだろうな。

「きっと、姫の妹も同じような事を思って、考えて、そうしたいんだろうよ。」

 何故か、サァラ姫の一途さは、偽善的でなく心地良い。

「アルム様!」

「ホリン!」

 こちらに向かって走って来るホリンが見える。

その後ろから一人の男が、彼女を追いかけているのも見える。

「チッ!」

 オレはホリンに向かって走る速度をあげ、すれ違うと男と向かい合う。

「人のモノに手を出すなっての!」

 相手の剣を盾で受け止め、男の視界をそのまま遮り男の死角から剣を突く。

これぞ、ヴァンハイトの正しい対人装備の使い方。

盾は相手の剣を受け止めるだけにあらず。

だって、剣でも相手の剣は止められるんだからな。

「撤収!」

 男の身体がグラついて、傾くのを見てから踵を返し全速力。

「ホリン、一旦城まで戻る!」

 他の集落が安全だとは限らない。

城の方が幾分かマシだ・・・気休め程度だろうとも。

「ラミア姫もそうしてもらう。」

 走る速度を落とさずに言葉を告げた。

「致し方ない。」

 ・・・何かカチンと来る言い方だな。

こういう性格なんだと理解するしかないか。

「あのなぁ・・・ラミア!危ない!」

 何故そう感じた?

咄嗟にラミアを突き飛ばすと、彼女のいた場所に小さな火球が激突し、燃え上がる。

「炎術使い。」

 出会いたくなった相手だ。

火球の飛んできたであろう方向をすぐさま確認する。

「アルム様、あそこの木の上に!」

 ホリンの方が早かった。

夜目が利くといい、エルフの視力は人間よりも格段に上なのかも知れない。

しかし、距離を取られたか・・・厄介な。

ホリンがすぐさま、弓に矢をつがえる。

届くか?

彼女の腕前はわからないし、術使いと戦った事すらなかったから、オレに知識がない。

一回の術にどれくらいの時間がかかって、最大射程はどれ程なのか。

少なくとも射程は、木の上からオレ達に届く範囲以上ではある。

だが、頭の中でホリンの矢は間に合わないと警告を発する。

"腕、一本なら安い"

閃いた言葉はソレ。

もっと正確に言うと"腕一本と引き替えが、ホリンの命なら安い。"

何でその言葉が閃いたのかはわからなかった。

けれど、オレは彼女とソイツの間に入って盾を構え、剣を抜いたんだ。

迫り来る火球に向かって"片刃の黒剣"を。

他の作者様のお話と比べるのも超えられない壁を眺めると同意義と気づいた(笑)

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