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花束と笑顔を皇子達に。  作者: はつい
第Ⅱ章:黒の皇子は立ち上がる。
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乱撃と森と爆音。

 完全装備で森の中という初体験中。

最近、本当に初体験ばかりだな。

「ホリン、優先順位を確認するよ?」

 順位なんざつけるのは、間違ってはいるんだが、明確にしておけないと行動に隙が出たりする。

死に直結するような要因は、少ない方がいいに決まっているだろ?

「一番は自分の命。」

 当然だ。

別にオレ達は英雄ではないし、そんなものになろうとしているワケじゃない。

真剣に頷くホリン。

「二番目は、ラミア姫の身柄の確保ないし・・・生死の確認。」

 まだ生きているとは限らない。

しかし、困った事に、きちんと生死を確認しないとややこしい事になるのが、王族ってヤツだ。

それはエルフも人間と変わらないだろう。

「三番目は、他のエルフ達の安否。これは姫を助け出せさえすれば何とでもなるから。」

 そして、最後はオレだけの使命。

出来れば奴等の撃退。

まぁ、出来なくても最低一人捕縛できたら、可。上等。

確認の会話を終えると、簡単な合図を決めてサァラの集落付近へ。

妙に明るいな。

何かが燃えている匂いがする。

「あ・・・。」

 ホリンが微かな声を上げて、指をさす方向をオレは見た。

集落の中心で男達が酒盛りを始めているんだ。

彼等が囲んでいるのは、木を積み上げて作った大きな火。

・・・人が緊張して近づいているのに、大いに楽しみやがって。

頭の中で人数を数えて、見張りに行っているだろう人数を試算。

あぁ、姫と人質にも見張りが付いているんだろうな。

先に姫の死や位置を調べるか、それともここにいるヤツ等を何とかするかの選択肢。

十人以上の人数をどうやって?

完膚無きまでにとはいかないだろうが、出来なくは無い。

オレは自分の後左腰辺りの箱に触れる。

例の爆裂球が左右にニ個ずつ、計四個。

同じ物がホリンの腰にも同数。

多過ぎる気もするが、ミランダを始め周りの人間が、(ほぼ)強制的かつ、優先的にオレに持たせたんだ。

これを全て使って動けば、少なくとも混乱は起きる。

というか、何人かは戦力にならなくなるだろう。

面で攻撃が可能なのだから、大人数が固まっている今が好機かも知れない。

オレは指でホリンの腰とオレの腰をさす。

そのまま爆裂球を出すと、オレにならってホリンが同じ行動をする。

次は二本指を揃えて、火の中心へ。

すると、ホリンは頷いて親指を立てた。

さっき決めた合図だ。

最後に四本の指で、進行方向を指示してオレ達は左右別の方向に走り出す。

直後、爆発音が鳴り響く。

「早いっての!」

 オレは思わず耳を塞ぎそうになる。

そう言えば、この合図で時間を定めるのを忘れてた。

抜けてるよ、あぁ、抜けてるさ!

「このヤロッ!」

 オレは四つの爆裂球を次々に全て投げ、耳を塞ぎながら走る。

一つくらいは残しておきたい気分だが、仕方ない。

身体が震えるような衝撃の後、オレは集落の中へ身を躍らせる。

左腰に下げたディーンの剣ではなく、腰の後ろに回された普通の長剣を抜き放って。

ここからは躊躇わず、迅速に判断と行動する事をしっかりと胸に刻んで。

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