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花束と笑顔を皇子達に。  作者: はつい
最終章:黒の皇子は三度生まれる。
205/207

プロローグ ~Happy Birthday。~

 身体中の感覚がない。


剣を・・・。


あれだけ力強く握り締めていた剣の感触もない。


瞼も開かない。


声は・・・。


「・・・・・・ぁ。」


 喉もひりついて、言葉を出すのが辛い。


オレはどうなったんだろう?


人の・・・気配?


「気がついた?」


 オレの声じゃない。


誰もいないハズの空間に?


「ぅ・・・。」


 なんとか、うっすらだけど片方の瞼だけを開く。


天井?


見た事もない、見知らぬ天井。


「気づいたのね、漂流者さん。」


 長い藍色の髪の女性。


というか、漂流者?


「浜辺に倒れてたのよ?名前も判らなかったから、漂流者さんて呼んでたの。今、お水持ってくるから。」


 そう言うと、"白いワンピース"の裾を翻す。


白い・・・ワンピース?


波音が聞こえる。


海が近いのか?


白く泡立つ波の・・・。


ふと、開いた片方の瞼から、涙が一筋流れ落ちていく。


感覚の抜けている重い身体の中で、ようやく首だけを横に向けたオレの視界に、一枚の写真が。


少し幼い先程の女性と・・・。


「・・・ぁ・・・ただいま、姉・・・さん。」


 オレは。


オレの中の魂がそう呟いて、また深い眠りについた。



→To the next Prince→

→To the next Prince→

ここまでのご愛読ありがとうございました。

この後もお楽しみに。

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