表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
花束と笑顔を皇子達に。  作者: はつい
第Ⅰ章:黒の皇子は決意する。
10/207

敬虔と微熱とお仕置き。(ミランダ視点)

『ミランダ、あとでお仕置きね。』

「はい。」

 お仕置き。

確かに彼はそう言った。

私が連れてきた部下候補の1人が、貴族派。

それも、彼にとっては問題となりうる派の人間だったらしい。

直系ならば、私も気付いたかも知れませんが、所詮は第二皇子付きの侍女。

そこまでの人脈を網羅しているわけではないのです。

彼はすぐにその男を追い返した。

大丈夫。

私もその男の顔を覚えました。

次からは完全に敵と認識致します。

その他の人間は、特にさしたる問題が無かったようで安心しました。

私はこれでも彼の好みは把握しているつもりで、その自負もあります。

 ミリィは仕事に関しては今ひとつですが、愛らしく明るい性格で頑張り屋。

案の定、早速からかわれています。

胸も大きい。

基本的に彼も男なので、すべからく好きであろうかと思います。

 ホリンは、この国では差別的に扱われやすいダークエルフですが、ざっくばらんな正直さは評価に値します。

まさか、人種的な点が気に入るとは思いませんでしたが、これも彼の心の大きさなのでしょう。

その褐色の肌の美しさを褒めていました。

 シルビアはとても清楚で可憐。

私より年上ですが、この城の侍女の中では、一番の巨乳です。

サイズは私よりも確実に上。

当然、彼も気に入るはずです。

 料理長は元々が彼のお気に入りですし、その部下も愛嬌があります。

 近衛兵のレイアも職務に対する勤勉さと、女性であり長剣使いであるという奇抜さが、いたくお気に入りのようです。

 ザッシュは素朴で従順。

また命令のみで動くのではなく、自分で考え迅速かつ的確に物事に対応する能力があります。

ほぼ全員、彼に気に入ってもらえたのだけれど・・・。

【お仕置き】

そう、お仕置き。

私は、彼からお仕置きを受けるらしいのです。

愛しい彼からのお仕置き。

一体、どんな事をされしまうのだろう・・・。

いえ、どんな事でもいいの。

私は何でも受け入れる。

だって、愛しい彼から与えられるモノですもの。

彼が、私の為だけにくれるモノ。

そう考えるだけで、身体が喜びに震えてしまう。

例え、それが罰という形のモノでも。

罰。

その罰だって、私に与えられるのは彼だけ。

世界でたった1人だけ。

どんなことでも、殴られ叩かれようとも痛みと熱が私に与えられるのです。

昨夜なんて、『抱かせて』と言ってくださいましたし、

もしかしたら、本当にめちゃくちゃに蹂躙されてしまうかも。

あぁ・・・身体が熱い。

私が動けなくなるまで、どうぞお仕置きして下さい。

私の愛しいご主人様。

この身体は貴方のモノです。

勿論、心も。

思う存分征服して下さい。

「という事で、解散!」

 解散・・・とうとう、この時がっ!

あとは私がお仕置きされるだけ・・・。

もう体の熱と疼きが止まりません。

「ミラ、どうしたの?」

 心配そうに見詰める彼。

「あの、お仕置きは?」 

 彼は呆れ果てたように私を見詰めるだけでした・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ