episode2 『注文の多い神様、ドパガキオオカミサマ』
episode2
『注文の多い神様、ドパガキオオカミサマ』
ラクガキメモ
《ファストトラベル》
世界や空間を自由に移動が可能だが、コストが高い。連発はできない。
[part1]
神界。現世でも異世界でもない神様が鎮座をする大変ご身分の高い世である。
苔むした巨石を積み重ねた巨大な鳥居。
空中を漂う無数の巻物と提灯。
霞がかかった水面の池。水面には巨大な蓮が浮かび、その上に小さな社殿が鎮座。
永遠に咲き乱れる桜並木。落花が風に舞い、まるで時間の概念がないように感じられる。
雲海の上に点在する藁葺き屋根の民家。煙突からは常に湯気が立ち昇っている。
静寂の中にも微かな鈴の音が響き、甘い花の香りが漂う。しかし空気はどこか冷たく、人の領域ではないことを強く意識させる。時折、遠くで太鼓の音が聞こえるがその所在は不明。
実に、実に見慣れた光景が日蝕ミゾレに降りかかった。
ミゾレ「ふぁ〜」
あくびをしながらトコトコと太鼓橋を渡る。周りには細長い人型や横に長い人型の神様がお互い向き合い、談笑している。しかし、その神様がミゾレを見つけると。
細長い神「ミゾレサマ!オオカミサマの元に!?」
ミゾレ「……うっす」
軽い返事。
太い神「なんと羨ましい!あのオオカミサマと対面ですと!やはりお役目を授かったあなたは格が違いますな!」
ミゾレ「やーサンドバッグされるだけだけど……」
太い神「羨ましい!」
外見15歳、少女。白いショートヘアーに虹色メッシュ。白いロングパーカー兼、ロングスカート。白い三角帽子。正体不明の謎の神様……日蝕ミゾレはだるそうに最高神、オオカミサマの元へ向かった。
[part2]
オオカミサマ「醤油ラーメンを頼んだはずだ」
ミゾレは姿勢を崩してだるそうに聞いている。
オオカミサマ「なのに、出てきたのは醤油」
ミゾレ「美味しいじゃん」
オオカミサマ「違う!論点はそこではない!」
彼女、オオカミサマ。
外見15歳の少女。名前の通り、大神。金髪ロングにインナーカラーは赤。神様というか大正ロマン的な服装。しかし、ドパガキ、メンヘラ、ヒス、お気持ち表明……と地獄のような属性を持つ神様。
オオカミサマ「醤油ラーメンが欲しいと言ったのに、出てきたのは醤油そのもの。ベースだけじゃ物語すらならない。異世界テンプレというのは常にアレンジが必要。醤油じゃない。醤油ラーメンを食べたいって言ってるんだ」
ミゾレ「すっごく回りくどい……し」
ミゾレ「てか日蝕(一人称)が創った脚本じゃないし。知らんし」
オオカミサマ「チート能力者を見極めろ。それができなければ君が世界を変えるんだ。君は異世界の存在から観測されない」
ミゾレ「知ってる」
ラクガキメモ
『チート能力者』
異世界テンプレ系主人公風の意。彼らは異世界の常識を覆す程のチート性能を持っている。先程の支援職冒険者Aもチート能力だ。
オオカミサマ「何故、やらない?しない?できるはずなのに何故?」
ミゾレ「やー同接50いけばさー。トントンじゃね?っと思ってさ〜」
オオカミサマ「詰めが甘過ぎる。君の行動に私はとても悲しくなった。唯一の娯楽である配信という興が醒めてしまうからだ。とても悲しい」
ミゾレ「(説教なげー、アナリティクス見たいんだけど……)」
オオカミサマ「追放。
この2文字。
とても重い。
君の命は私が握っている。でも……私は気に入っている。君はエリート。私の依存元……それを断つことは許されない」
ミゾレ「ほろ酔いジョータイはもういいから実際、どうすんの?また異世界に潜ればいい?」
オオカミサマ「最後まで話を聞くんだ。君はもう素人ではない。少なくとも何回かは実りのある配信を達成させた。だからこそ、自信という過信に落ちこぼれてしまう。それがダメ。とても不快」
ミゾレはその辺の雲の模様を見つめている。なかなか美しい。
オオカミサマ「探せ。撮れ。操れ(《ソウルジャック》)。この私を満たせる。単純な話。
最初に君を雇用にした時に言ったはずだ。私を楽しませる変わりに給与を与える」
ミゾレ「言ったねぇ(しみじみ)」
オオカミサマ「ホームレスになりたくなければ……居場所が欲しければ、契約に従え。それが筋を通すと言うことだ」
ミゾレ「(結論、『ちゃんとやれ』)」
ミゾレ「(これだけじゃーん)」
ミゾレはため息をした。
ラクガキメモ
《ソウルジャック》
異世界のキャラクターを一定期間操作する。そのキャラのスキルも使用可能
episode2
END




