言論操作は常に行われている! 小泉進次郎陣営の「やらせ」について
◇ニコニコ動画で「やらせ」と「誹謗中傷」を要請
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回はニコニコ動画の立候補者討論会で「やらせ」が起きたことについて語っていこうと思います。
※よろしければ小泉氏が世論調査1位になった25年6月のエッセイも併せてご覧ください。
https://ncode.syosetu.com/n4418kq/
質問者:
「やらせ」ってどういうことが起きたんですか?
筆者:
毎日新聞の9月25日の『小泉陣営、配信動画に「やらせコメント」要請 週刊誌報道に事実認める』と言う記事では、
『自民党総裁選に出馬した小泉進次郎農相の陣営が、インターネット上の配信動画に小泉氏を称賛する「やらせコメント」を書き込むよう要請するメールを陣営関係者や支援者らに送信していたと週刊文春が25日に報じた。
文春によると、陣営で広報班長を務める牧島かれん衆院議員の事務所が、動画配信サイト「ニコニコ動画」で「ポジティブなコメントを書いてほしい」などと要請したという。
この報道に関して、陣営で事務局長代理を務める小林史明衆院議員は25日、記者団に「(牧島氏は文春に対して)十分にチェックしてやるべきだったとコメントしている。陣営としてもルールを守ってやっていく方針は共有している」と述べ、大筋で事実関係を認めた。
関係者によると、メールには「これは本命候補でしょ!」「なんか顔つき変わった!?」「去年より渋みが増したか」など24の例文が記載された。例文には「ビジネスエセ保守に負けるな」などと、最大のライバルとされる高市早苗前経済安全保障担当相を中傷するような文言も含まれていた。
小林氏はこの点については「(牧島氏は)高市さん自身を批判したという意味では全くなく、事務所が独断で事例を示すために送ったと言っている」と説明した。』
どうやらこの配信は総裁選討論会だったようで、総裁選で一番注目し、ニコニコ動画であればコメントで他の方の意見を見たいと視聴者も思っているはずです。
そんな中で「やらせ」と高市氏の誹謗中傷のコメントを指示するという問題行動が小泉進次郎陣営の牧島氏の事務所の指示で起きたわけです。
質問者:
確かに他の方の意見を参考にすることや、”雰囲気”みたいなのを大事にする方もいらっしゃいますよね。
小泉さんはこの報道について9月26日に、
「はい。緊張感を持って、2度とこう言うことが起きないように、しっかり最後まで臨みたいと思います」
ということで辞退をせずに総裁選を戦い続けるそうですけど、
こんなことをして大丈夫なんですか?
筆者:
自民党の総裁公選規程第12条には、
『何人も選挙の清潔、明朗及び公正を害する行為を行ってはならない』
とあるので、これに引っかかる可能性はあります。
しかも、笑えないのが総裁選が始まる直前の9月19日、総裁選挙管理委員会の逢沢一郎委員長は、SNSなどで「偽情報」「誤情報」投稿や誹謗中傷を繰り返すアカウントに対して、発信者情報の開示請求を含め、法的措置を取ると宣言し、更なる抑止の観点から毅然と対応すると述べています。
問題の投稿を要請した事務所のボスである牧島氏はデジタル大臣だった方ですからその点もよく熟知されていると思うので”覚悟”して欲しいところですね。
処分が甘い場合は日本国民に対して「毅然とした対応」を取るにも関わらず、身内の「ステマ」に対しては甘いのか? そう言う問題提起が出来ると思います。
質問者:
ただ、「裏金問題」の初動や「幽霊党員」の長期的放置を見ると甘い処置で終わってしまう可能性は非常に高そうですよね……。
筆者:
あり得ますね。
ただ、この話はヤフーニュースにも載りましたから牧島氏に対して何らかの罰則はあるでしょう。選挙の公平性を損ない信頼性を失いますからね。
ですが仮にブラックだったと判断されても、例によって「秘書が勝手にやった」とかで凌いで終わってしまう可能性もありますけどね。
質問者:
その幕引きは普通にあり得そうですね……。
小泉さんは今回の総裁選では前回自民党員内で不評だった選択的夫婦別姓や解雇規制については取り下げて「穏便に過ごす」ことに注力していた印象がありましたが実情は酷いですね……。
筆者:
同じ25日には山梨県と種苗業者の許可なくシャインマスカットの栽培権をニュージーランドに付与するということを農林水産省が決めてしまったことが記事になっていましたね。
政府が正式にライセンスを供与することで果樹の種苗が違法に流出する監視体制を世界的に整え、マーケットの確保、品種の質や競争環境を守る目的として今年4月から「食料・農業・農村基本計画」で示されたのでそれを実行に移そうとしたそうです。
しかし、どう考えてもお門違いで、違法にライセンスなく種苗を使っている国や業者を訴えたり、追及すればいいだけです。
質問者:
本当にとんでもないことばかりをやろうとしているんですね……。
筆者:
ただ、小泉氏には「その意味を理解していない感」が漂っており、
書かれた紙やセリフをただ単に述べているだけに過ぎないように思いますね。
シャインマスカットのライセンス付与について小泉氏は、
「産地の理解が得られない状況の中では今後の海外許諾は進めることはない」
とあっさり撤回している感じですからね。
政治家としての一貫性や理念と言うより渡された台本を読むだけなんでしょうね。
僕の感覚では自民党のどの政治家も企業献金を受け利権に群がっているのでその構造を変えない限りダメなんだと思っていますけど、
その中でも小泉進次郎氏についてはどこの方向性かは言いませんが自分を持っていない分「抜きん出ている」と言えます。
質問者:
でも凄いのが前回の総裁選は議員票はトップの72票、今回も出陣式に代理人も含めたら92人が小泉さんの下に集まったそうじゃないですか……。
今回仮に総理大臣にならなかったとしても近い将来はなりそうですよね……。
筆者:
「今度こそ小泉氏が総理総裁だ!」と言う事で権力に群がる議員の方がそれだけいるという事ですね。
日本の現状の酷さを凝縮したような話だと思います。
ただ、石破政権終盤に僕が申し上げていたのと似たような状況でして、
短期的に見ると小泉氏は最悪ですが「自民党解党」と言う意味では非常に有用である可能性は高いです。
台本を読むだけの有様ではボロが出て選挙で大敗する日は近そうですからね。
自民党は企業献金やメガソーラーなどの利権、外国人移民を勝手に進めつつ移民で無いと言う、組織内抗争で国民を顧みない、「幽霊党員」放置など悪いことばっかりやっていますから無くなった方が日本のためだと思っています。
◇情報はどのように入手したら良いのか?
質問者:
日本は政治も情報空間も本当に重篤な状況だという事は改めて認識したんですけど、
「やらせ」みたいなことが権力を握っている側が日常的に行っているとしたらかなり厄介なことになると思うんですけど、それについてはどう思われますか?
筆者:
今回はたまたま露呈しただけであって、実際のところは”もっと情報操作をやっている”可能性と言うのはかなりの確率であると思います。
参議院選挙中の25年7月17日の堀江貴文氏のユーチューブ番組で、
国民民主党の玉木雄一郎代表が「今回話題になってからⅩ(旧ツイッター)のアカウントでも凍結されたり、急に活動が落ちてるのもある」と話すのを受けて、
自民党の平井卓也広報部長(初代デジタル大臣)は、
「われわれ、相当消し込みにはいっていますからね。でもやってもやっても、もう間に合わない」
と語られたことがありました。
この時に何を消し込んでいるのかについて明確な言及はありませんでしたが、
恐らく消し込んでいる投稿と言うのは「誹謗中傷」や「不正確な情報」だと思うのですが、これらは正直、消し込む側の「匙加減」で変わってくる要素もありますしね。
質問者:
ヤラセやステマが行われている可能性があるだけでなく「消し込み」までやってるとなるともう全体主義国家みたいですね……。
何だかSF小説の中の話みたいで実感があまり無いんですけど……。
筆者:
ただ、民主主義国家でも権力を持っている側が補助金や利権のやりとりなどで企業を操ることは普通にあり得ますからね。
また、露骨な情報操作で無くとも、マスコミと言うのは発信者側のバイアスが必ずかかっており、嘘を吐くことは極めて稀ですが「発信したいことを選別」することは可能です。
例えば1万人近く集まったと言われる「財務省解体デモ」は報じてなくても、200人しか集まらなかった「石破辞めるなデモ」を報じたりすると言った「ニュースの取捨選択」です。
つまり、僕のような個人も含めて情報発信側は、
「バイアスがあって当たり前」だと言うことを認識して受け取る側は理解していく必要があります(コメント欄なども含めて)。
SNSや動画投稿サイトでも言論統制がされている可能性があるので「政府が見せたい情報」だけが出ている可能性もありますしね。
質問者:
筆者さんはいつもメディアを信じるなと言う事を繰り返し訴え続けていますからね……。
筆者:
いったい発信がどういう企業がスポンサーなのか? どういう背景で設立され今に至ったのか? それについてとくと理解してから情報を受け取る必要があると思います。
つまり今の情報化社会は情報が溢れすぎているがゆえに受け取る側のリテラシーと言うのが非常に大事になってくるのです。
前回、小泉進次郎氏が時期総理大臣世論調査で初めて1位になった際に、問題点を指摘したエッセイでは「小泉氏の世論調査1位はフェイクニュースじゃないのか?」と疑うコメントをお寄せいただいたのですが、
そういった「疑う姿勢」が大事なのかなと思いますよ。
質問者:
今回の総裁選でも国政選挙で2度否定されたはずの「石破路線を引き継ぐ」と宣言された小泉さんが世論調査1位と言うのはちょっと違和感がありますよね……。
筆者:
小泉氏の人気というのはマスコミのプロパガンダによる「砂上の楼閣」で、
実情は「メディアで情報操作をしないと決選投票すらも危ない」程度なのかもしれませんね。
こればかりは検証が出来ないので何とも言えませんが「結果」が示してくれると思います。
小泉氏を支持している方は「見てくれ」だけを全面に評価していると思うのですが、それが政治家の資質に相応しいかどうかもう一度考えていただければと思います。
いずれにせよ、賛成と反対が大きく拮抗していたり、報道で言われていることに違和感を感じた際には反対意見や批判意見を目を通し、客観的な視点で物事を見ることが大事なのかなと思います。
質問者:
何だかニュースを見るのにすら警戒しないといけないだなんて嫌な世の中ですね……。
筆者:
僕は逆にこう捉えています。「メディアは何を情報操作したいのかな?」を当てるゲームや、
宝物(正しい情報、見つけたい情報)に辿り着くためのダンジョン探索ゲーム、
発信をする際にも「消し込み」に合わないために障害物を回避するみたいに発信するイライラ棒みたいなゲーム、
だと思うと楽しくなってくると思いますよ。
「生きにくい」と思って生活するのではなく、むしろ生きる糧にしてなるべく楽しむ方向に持って行った方が良いのかなと思いますね。
「見えやすいところが情報操作」されているだけで「探せばある」状況なので、気軽に探すツールすらなかったインターネット普及前の時代と比べると良い世の中になっているのかなと思いますね。
と言う事で今後もこのような政治や言論空間について個人的な意見を述べていこうと思いますのでどうぞご覧ください。