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変幻自在のメタモルゼ  作者: 緑谷 謙二
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異世界からの使者

プロローグ

その夜、少年はうなされていた。

どんな夢を見ていたのかと言うと、

大きい方のトイレに行きたいのに、トイレが見当たらなく、永久に腹痛を味わう夢である。

少年は苦しさから飛び起きた。

現実では腹痛などなかった。

少年にはわかる。すごいピンポイントだがこの夢を見た時には必ずその日のうちに悪いことが起こるのだ。

この前も修学旅行で財布を忘れ、1人だけ木刀が買えなく仲間に馬鹿にされた。最も財布を忘れたことの方が馬鹿にされたが。

少年はこれから起こる悪運に身を震わせた。

そんなことを考えながらふと外を見ると雷が落ちていた。まるで何か電気では無い何かが落ちているようにも見えた。だがその時の少年は、そんなことなど気にならなかった。

眠気。

少年はまた深い眠りについた。

その少年の名はグリード。この世界では少し珍しめな名前である。まあ、彼そのものは特に珍しいものでは無い。14歳。母は彼が幼い頃に死んでしまい、父は単身赴任で、遠いところに行ってしまった。

親戚はいないに等しく、一人暮らしだ。

その方が気が楽でいい。

彼は彼の住む町町に住んでいる人の大体は通う中学校で平凡な毎日を送る。

明日、その平凡な毎日は崩れ落ちる。

ある生命体?の出現によって。


第1章 能力者


少年はまたもや起きてしまった。今度は夢のせいではない。何やら窓から音がするのだ。まるで窓に肉塊をぶつけているかのような。

少年は肝が据わっているので大した恐怖はなかった。

なんかあったら逃げればいいし

少年の口癖であった。

そして窓を開けると、外には緑色のスライムのような見た目な生命体?がいた。

どうやら中に入れて欲しい様子。

少年は仕方なく中へ入れた。その時にはもう雷は止んでいた。

「なぜここに来たのか。」

それを聞いても生命体?は話そうとしない。

いや、口がないから話せないだけである。

生命体?は何やら細い針のような形になり、見た目も貼りに見える色に変わった。

なんなんだ。それで俺を刺すのか?

どうやらそうらしい。だが彼はそんな一撃でビビるほどの男ではなかった。そして刺された。

刺された時に少年は、自らの体内から血液がけっこあちな速さで吸い取られている様な感じがした。ホントだったらやばい。

少年は焦って針を引き抜いた。

「途中で抜くなよなー」

どこからか声が聞こえた。

「俺だよ俺。」

脳に直接話しかけているようだった。

ふと見ると生命体?が自分だということをアピールしていた。

「こいつテレパシーで話すのかよ」

生命体?は

「こいつとは失礼な。私の名前はグリーネ。

グリーネ・メタモルゼだ!」

自慢げに語っていたが少年は眠かったので

相手にしたくはなかった。だが3つの疑問があった。

1つ、どこから来たのか

2つ、針に変化した能力、あれはなんなのか。

3つ、何故血液をすいとった。

正直なぜここに来たのかはどうでもよかった。

少年は尋ねた。

グリーネは答えた。

「1つ どこから来たのかはまだ言えない。異世界とでも言っておこうか。2つ あれは私の能力だ。私の住んでいた世界には他にも能力を持った奴らが沢山いたぞ

3つ これは契約のために血液を貰ったのだ。

私やほかのやつらと契約したものはテレパシーで話せるようになり、契約した能力を持つもの 能力者の能力を

少し使えるようになる。お前は幸運だな!私は前の世界ではエリートと呼ばれた強い能力者なんだよ!」

少年は戸惑いが隠せなかった。それもそうだ。なんも伝えられないまま契約させられたのだから

「それよりも気になることがあるだろ!」

グリーネは少し怒っていた。

「ピンと来ない。何がだ」

と聞く。

「なぜここに来たかだよ!分かれよ!」

「仕方ないから聞いてやるよ

ナンデココニキタンデスカ」

「興味無さそうな言い方だがせつめいしてやるよ!

私はこの世界で悪事を働こうとする能力者を止めに来たのだ!私だけではないけどな。

この世界は能力を持つような危険なやつが居ないのをいいことに、そこで悪事を働いてやろうとする輩が

能力者にはいるんだ。

それを食い止めるために派遣されたのが私だ!

なぜ縁もゆかりも無いこの世界を守るのか?

決まってんだろ俺ら能力者は優しいんだよ」

自画自賛なこのスライム野郎には飽きた。

だがまだ気になることは出来ていた。それは俺がグリーネの変身能力を使用出来ることだ。

「契約をしたものは能力者の能力を使用できるなら俺が変身出来ることになるよな。」

「そうなるな。」

グリーネは続ける。

「使えるには使えるが、まず俺の能力について説明しておこう。俺の能力は、物体又は自分の体をほかの物質に変化させる能力だ。例えばこのペットボトル。これをこうやって現ナマに変えることも出来る。」

今少年は目の前に起きたことに衝撃を受けた。

これ出来るんなら億万長者じゃね?

少年は元ペットボトルの万札の束に手を伸ばした。

しかしグリーネは変化を元に戻した。

「ダメに決まってんだろそんなせこいこと

能力は誰かを守るためにあるんだ。

そんなことだろうと思ったからお前が変身できる物質も制限したからな」

少年は落胆した。まあ能力自体楽しそうなので変身してみた。なんだろうか、手を剣のようにしてみた。

手刀で肉を切れる。なんかかっこいい。

少年は満足した。他にも使い道はあるんだろうが

彼を襲った睡魔に負け、眠りについた。

(何が悪運の夢だ。全然悪運なんてないじゃないか)

そう思いながら眠りについていた。

悪運はこれからだって言うのに。


第2章 登校


少年は目覚める

厚いカーテンの間から漏れる光に当たり、

朝を実感した。

ふと横を見ると、目覚まし時計が見えた。

父親に中学生入学の記念に買ってもらったものである

なんで父が目覚まし時計を選択したのかはその時は

全くわからなかった。すぐ分かるようになった。

中学生の朝ってクソ眠いんだねって入学後2ヶ月で

身をもって教えられた。

そんなことより、時計の針はジャストで8時を刺している

寝坊だ。おかしい。7時に目覚まし設定したのに。

少年はベットから飛び降りようとする。2段ベッド。

俺一人しかいないのに。

まあ飛び降りようとしたわけですよ。ほならね?

なんかに掴まれたんですよ。

それはひんやりしてドロドロ?だった。

テレパシーでアイツは話しかけてくる

「ちょい待てやコラ」

この声?が昨日のことを夢ではないことを示していた。

グリーネである。そいつは続けて、

「学校遅刻するんだろうが知らねーけど

置いていくなよ」

そうだ。こいつテレパシーで心読めるんだった。

ていうか置いていくなよってどゆこと?

こいつ学校に連れていくのか?俺は、

「なんでお前も学校来るってことになってんだよ!

めんどくさいことになりそうだから来るんじゃねーよ!」

「アホか!学校だからこそ行くんだよ!人がいっぱいいる場所って言うことは敵がいるのかもしれないんだぞ!俺の契約者っていうことを知られたら殺されるんだぞ!退治もしないといけないしな」

確かにそうだな。だからとはいえ連れて行きたくない。

先生に気づかれたら面倒くさくなりそうだから。

まあ、命に関わるなら連れて行ってやろう。

俺は、グリーネが学校に来ることを許可した。

そうこうしてる間に時間は8時10分。

今から着替えて飯食って弁当入れて学校まで走る時間を入れたら、確実に間に合わない時間だ。

「こうなりゃ仕方ねえ!パン咥えて走ってやんよ!」

グリーネは答える

「馬鹿なのかこいつ...変身能力でバイク作ればすぐじゃねえか」

俺としたことが。うっかりしていた。

そのアイデア、採用。

そうと決まれば少年はベットから飛び降りる。

クローゼットから服を取り出す。

いたって普通の服。ひとつを除いて。

彼がいつも上に来ているボロボロのジャケット。

そのジャケットは代々父の家系で受け継がれている物らしく、大切なものらしい。父も、このジャケットを大切に着ていた。グリード少年も、それが誇りであった。

緑色のジャケット。それが彼の特徴である。

そんなこんなで着替えて、1回におり、食パンを1枚袋からとる。一瞬で口にくわえ、カバンを背負い、外に飛び出す。家から出た時に、少年はあることに気づく。

「待てよ、バイクだと警察や先生に見つかったりしたら大変じゃねーか」

それを聞いたグリーネは、

「しるかー。そんなもんどうするかくらい自分で考えろ自分で。」

普通の人なら数分はようするだろう。だがしかし

彼は一瞬で思いつく。彼は行動力と想像力だけは強いのである。あくまで「だけは」である。

「失礼なこと言うんじゃねー解説!」

聞こえてたのかよ。彼は思いついたのである。

誰にもバレない位置から犯罪では無い急ぎ方を。

その方法とは、翼である。空を飛べばいいじゃないか。

彼は、変身能力で、背負ったカバンから翼を生やした。

だせぇ。だが、今はそんなことを気にしてはいられない。明らかにデカすぎる翼で空を飛んでいく。

その時、下を見る。彼の住む町が小さく見える。

この街は、朝も昼も賑やかな町であった。夜はほとんどの人が眠っていて、静かだから眠りやすい。

彼は、この街が大好きだった。そうこうしている間に

学校に着く。まじか。校庭で朝会やってるじゃねぇか

時間を見ると、40分。間に合ってなかった。

「残念だったなグリード。無事に着地できる位置は校庭以外ないぞ。」

彼は決意を固めて言う。

「仕方ねぇ...ここに降りるしかないな!」

グリーネはその決意表明に、

「...決めゼリフ決めとけよ。」

軽い。結構危険なことにしては軽すぎるんだよなあ。

目線は変わり...

彼の親友である男、ゲルドの目線に移る。

彼は、退屈していた。当たり前だ。

かれこれ校長の話を10分も聞かされているのだ。

あの話を聞いている時は1分が10分になる魔法でも仕込まれているのだろうか。

そんなことを考えながら3角座りの時に背中と尻に来る痛みと退屈に耐えていると、空からなにか落ちてくるような音が聞こえる。

退屈すぎて幻聴でも聞こえるのだろうか。

いや、違う。周りの人の全てが上を見上げている。

先生たちさえも。俺も上を見上げてみると、何かが落ちてきていた。だが、何かは分からない。わかるのは、

人型の物に翼が着いているものだということだけだ。

いや、そんなものは無い。そして物体?は地上まで5m、

3m、1mと近づいてくる。

そして、校長の直前に着地した。誰かはすぐ分かった。

おい、なんでグリードに翼が生えてんだよ。

実際はカバンに生えているのだが、

後ろは見えないので、彼本人から生えてるように見える。そして、1年から3年の生徒全てと先生たち全てが呆気に取られてる時に彼は言った。

「白金市立第5中学校3年6組、

グリード・ディアベルテ、ただいま登校!」

...ああ。凄いよ。そんなかっこいい登校しておきながら

ダサすぎる決めゼリフを全校生徒の前で言える度胸は。

グリード少年を待っていたのは、全校生徒の苦笑と、

生徒指導の先生の職員室前へ来るようにという命令だった。そして、とある能力者がゲルドの耳元で囁く。

「あいつも能力者だ。」と。


第3章 剣豪襲来


少年は不貞腐れていた。当たり前だ。遅刻したこと、空から急降下してきて、校長に危害が加わりそうになったこと、なんで翼があるんだということ。

それを尋問されたり、怒られたりして、

1時間目の水泳の授業が受けれなかったからである。

どんだけ長いのかはさておき、1時間目の休憩時間に

友達から登校の仕方についてめちゃくちゃ聞かれた。

ストレスだった。彼は聞かれることが大嫌いなのである。適当に受け流し、授業を受ける。

弁当や水筒を忘れたり、靴下を履くのを忘れたりしたこと以外は他にバカにされたことはなく、6時間の授業を受ける。掃除の時間もこの能力を隠しつつ、学校から帰る。

「なーんでこんな便利な能力隠さないといけないんだ」

グリーネは呆れながら答える。

「俺がバレたらお前は死ぬ可能性があるんだぞ?

敵に襲われる可能性も高くなるし」

それもそうだな。なんてポケットの中に隠しているグリーネとテレパシーで会話している所に1人の男が近づいてきた。ゲルドである。

「おいおい今朝は凄かったなあw 何があったんだ?正直に教えろよ?」

「まあまあ、気にするなって。大したことでもないし」

そんなこんなでグリーネのことを隠すことに成功し、

別れ道でそれぞれの家へと帰る。

その時グリーネには、何か気配が感じ取られた。

「なんかやべぇ予感がするぜ...警戒しとけよ」

グリードも薄々感じていたようで、

「ああ、お前もな...」

2人で警戒していた。前も後ろも、隙がない。だが、

ひとつ隙があった。上である。

突如上からレイピア?での刺突が来た。速すぎる!

ギリギリ変身能力で金属の盾を作ってガード出来たが、

次はないだろう。なぜって、盾を貫通したからだ。

金属を貫通するくらいの硬度と速さを持つ剣さばき、

能力者しか有り得なかった。

そしてその能力者は地上に降り、姿を見せた。

その姿はまるで海賊のような姿をしていた。

「私のこの剣さばきに対処ができるとは...なかなか手強い相手とみました。」

見かけによらず、紳士的な振る舞いに少し驚いたのもつかの間、その能力者の契約者が現れた。

黒いローブを纏っており、フードも被っているため、

顔が見えない。

「お前が手強いという相手はなかなか強い相手ということだ。気を抜くなよ。」

黒いローブの男と能力者と対峙したグリードとグリーネ

どちらが勝つのだろうか。初めての戦いなんだから主人公が勝つに決まってんだろ!とかショーもない予想しないように!

続く

本日は、この小説を御読み頂き、ありがとうございました!実は結構色々な作品をパク...参考にさせていただいていて、例えば、ジョジョの奇妙な冒険や

金色のガッシュなどの設定を参考にさせて頂いています。面白ければよかったです。

それでは!

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