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新たなる場所と仲間達  作者: サイレン
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第四十話・共同戦線後編

ようやく戦闘に入りましたが、まだ情景描写が上手く出来ずに四苦八苦しておりますが、今後ともよろしくお願いします。

〜〜〜side秋那〜〜〜

私たちの周囲を囲んだ妖魔の数はざっと十匹ほどだ、一方私たちとは別の集団に囲まれている高町は渡辺との模擬戦の時に使っていた木の双剣を構えている

無亜

「高町はどうするの!? このままじゃアイツ…」

妖魔に囲まれている高町を見て心配そうに言うが、今の私たちに出来るのは一刻も速くこちらを囲んでいる妖魔を蹴散らすだけだ。

そのはずなのに…。

(何故だ? 速く妖魔を倒して高町を助けなければいけないのに、何故か高町ならば平気な気がする、あの後ろ姿、私はどこかで見たことが有る? まさか、彼とは初対面のはずだ、そのはずなのにどうしてこんなに安心してあの集団を任せられるんだ?)

まるで幾多の戦闘を共に越えてきた相棒に任せている、そんな思い違いすらしてしまった。

(違う、高町と会ったことが有る訳じゃない、彼は似ているんだ数年ぐらい一緒に相棒として組んでいた現在は死亡した不在のストーム4の『雲月修也』に)

無亜

「ボサッとしてないで、速くしないと高町が!」

無亜の言葉でハッとなり、近づいて来た妖魔をバリエースで突き刺す。

妖魔はギャンッと鳴き声を上げて絶命した。

秋那

「無亜、このままじゃ埒があかない、私の魔術とバリエースで敵を一塊に集める、その間に貫け!」

無亜

「わかった、時間はどれぐらい稼げばいいの?」

私が次に言おうとした言葉を無亜が言ってくれたので、続きを言う。

秋那

「十秒で充分だ」

無亜は返答せずに、代わりにコクリと頷き、遠くにいる奴には手を出さず近くにいる奴にだけ、左手でナイフを投げて牽制する、時々飛びかかってくるが、右手の小柄のナイフを一回り大きくしたもので防ぐ。

(私も準備しなくては)

私はバリエースに魔力を流す、風の魔力を。

元々人によって魔力は得意属性がある。

私は風、隊長は雷、奈由さんと悠子は水、渡辺は土、しかし無亜だけは違う、無亜は何故かわからないけれどわからない、魔力の得意属性を判断するには魔力を使った時に出る色によって判断される、例えば火は赤水は青、風は緑、大地は茶色電気は黄色、大まかに分けてこうなるが、色の濃さや薄さによって特性は変わってくるのだが、無亜はこのどれにも当てはまらず、色がないのだ、これを何を意味するのかは私にはわからないが、何か大切な意味がある気がする。

考えごとをしているうちに魔力は充分溜まり、いつでも準備は大丈夫だ、あとは無亜に後退を促すだけだ

秋那

「無亜、下がれ!」

無亜

「待ってました、あとはお願いね、秋那ちゃん」

多少イラッとするが、即座に発動させる。

秋那

「万物を包み込む猛き風よ、我が呼び掛けに答え、その力を具現せよ!!」

秋那

「いくぞ、必殺『スティールストーム』!!」

その言葉を放った瞬間に槍に風が集まり、渦を巻く、それを下から突き上げ天に向け放つ。

妖魔の周囲に、小型の台風が現れ、囲み捕らえる。

秋那

「後は頼むぞ、無亜」

そう言って私は返事を確認せずに高町の方へ走り出した

〜〜〜side秋那end〜〜〜

俺を囲む妖魔は四体、アービナルを使えれば相手にならない妖魔なのだが、今は銀の牙がいるから使えない、そのため物に氣を通すか、氣を収束させた拳で闘うましかない。

高町

「はぁっ!」

近づいて来た妖魔を木の双剣で殴り付け仰け反った時に回し蹴りで近くにいたもう一匹に当てて吹き飛ばす。

時間を稼げば他の妖魔の相手をしている三沢たちも助けにくるだろう、だから今は出来るなら倒した方が良いが、無茶な追撃などをする必要がない

高町

「しつこいんだよ、お前らは!」

また寄ってくる妖魔の頭を双剣で力一杯殴ったが粉砕しきれず、大きく後退させただけだった。

基本的に妖魔には何の力も無しに殺すのは不可能だ、しかし氣や魔力を利用して攻撃すれば殺す事が出来るが、氣は中途半端な物では相手の防御力を突破できないし、魔力を使うと言っても魔術を使うには時間が掛かるので、その間に殺されてしまうだろう、そこで出てきたのが古代の力を利用して存在する『アービナル』だこの『アービナル』は今でもその仕組みを理解している者は居らず、正体不明だが、現状で最も妖魔など魔の敵を滅ぼしやすいと言われている道具だ。

銀の牙や妖魔を滅ぼす団体などはこれを使って妖魔を倒している。

それにしても、普段アービナルを使って倒しているのであまりわからなかったが、妖魔はやはり俺の技術では氣を使って倒すのが難しいことを痛感する、勿論全力で殺しに行けば、楽だが麻布達がいる中殺しに行くのは怪しまれるだろう。

先程から何度も吹き飛ばしたり殴ったりしているが、一向に倒せる兆しがない、それどころかこちらは疲弊して倒れるのではないかという感想すら抱いてしまう。

高町

「しかし、奥義の一つや二つぐらいなら使っても問題ないだろう」

そう考え、俺の首を食い千切ろうとする妖魔にカウンター気味に仕掛ける。

高町

「我流奥義、瞬刃双牙!」

二本の木刀を居合い斬りの様に構え、腕の筋力だけで振り抜く、通常の居合い斬りと違って鞘を使わないので、威力とスピードはどうしても下がってしまうが、それでも下級妖魔を倒すには充分だったらしく、綺麗に四分割されていて塵になった。

ここで何故刃物でも無いのに斬れるのか、という疑問が出るだろうが、これは氣をある程度マスターすれば、イメージ次第で少しの時間だけ物の形状を変えることが出来る。

(出来るとはいっても見た目は変わらず、性質だけを変えられる、例、木→刃物になどが出来る)

さすがに一対一では敵わないと思ったのか、吹き飛ばした妖魔が二匹同時に左右から襲いかかる。

今、俺の近くには三匹妖魔が居て右に二匹、左に一匹という状態だ、ならば狙いは一つ、左を迎撃して、右を迎え撃つしか方法は無い、即座にそれを実行するために、走る。

高町

「でぇぇいっ!!」

今度は奥義も使わず、ただ吹き飛ばす、次に右から来るであろう敵を見たが、そこには何も居らず、槍が一本刺さっていた。

秋那

「大丈夫か、高町もう大丈夫だあとは私達がやるから任せてくれ」

先程吹き飛ばした妖魔を見るとナイフの様な物によって串刺しになっていた。

高町

「終わったか、さて―」

言い終わる前に急に意識が遠退き、目の前が真っ暗になった。

最後に小さく「すまない、」や「ごめん」と言う声が聞こえた気がした。

〜〜〜side高町end〜〜〜



―第四十話―

―共同戦線・後編―

―完―

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