第三十四話・再会
中々、ぐだぐたから抜け出す事が出来ませんが、もうすぐ抜けれそうです。
渡辺の家をあとにした俺はどこかに泊まるか公園で野宿をするか迷っていた。
高町
「確かにホテルや何らかの宿泊施設を利用したほうが食事の用意や雨宿り等にも良いんだが、アレは使った形跡や、人に見られやすいからなぁ、出来るだけ使わないほうがいいな、ならば残りは公園か、場所取りをするためさっさと夕飯でも食いに行くか」
俺は三沢達と別れる前に相沢から聞いておいた料理屋に向かう。
(確か相沢の祖父、つまりおじいさんがやってるって言ってたな、あまり店が大きくないが味は良いと三沢達も言っていたし期待させてもらうか)
その時の俺の行動が後から一波乱あることを俺はまだ知らなかった。
バイクを走らせ五分でそれらしき店が見えてきた。
高町
「なるほど、確かに店は古そうだが、味までは食べないとわからんな」
そこにはぼろぼろだが、それは長年の積み重ねを感じさせるような店があった
ドアは昔ながらの引き戸で少し開きずらかったが、力を込めるとギイッと嫌な音と共に開いた。
???
「いらっしゃい」
その声に聞き覚えがあったので顔を見てみると、そこにはとても六十を越える爺さんとは思えないがっしりとした肉体を持つ見覚えがある姿があった。
高町
「なっ、なんで貴方がこんな所に居るんだ、相沢の旦那貴方は隣町で店をやってたはずだろ!?」
その人は隣町でラーメン屋をしていて前にそこでアルバイトをさせてもらっていた恩人だった。
その人の名前は相沢玄治という名前だ相沢と言う名字と言うことはあの相沢悠子の祖父ということで間違いないだろう
高町
「貴方は相沢の祖父だったとは驚いたよ」
玄治
「何で貴様が悠子のことを知ってやがる、もしかして後から来る知り合いってのは貴様の事か!」
何故か久しぶりに会ったのに滅茶苦茶キレている
高町
「あれ? 俺貴方に何かしましたっけ?」
一応聞いてみるが返ってくる答えは予測できる。
玄治
「五月蝿え!貴様、家の悠子にちょっかい出しやがって、バイトを急に止めやがったり、かと思ったら数日後にはこの町に居てしかも家の悠子に手を出すなんて、そこに直りやがれ儂が貴様の性根を叩き直してくれるわ!」
色々突っ込みたいことがあるが、ひとまず落ち着こう俺、今旦那が言っていることを頭の中で箇条書きで纏めてみよう。
・旦那は俺がバイトを急に止めたことを怒っている
・旦那は俺が相沢にちょっかい出したと思っている
・結果として旦那は俺に怒っている。
高町・???
「ちょっ、ちょっと待ってくれ俺は―(あー、高町さんだ!)」
俺の声と被るように上の階から相沢が降りてきた。
悠子
「いらっしゃい、高町さんお祖父ちゃん、すみませんが高町さんにアレを出してくれませんか?」
アレ? アレとはいったい何なのだろうか、そんな疑問を浮かぶが、それを旦那の声が打ち消した。
玄治
「駄目だ、駄目だ! こいつにだけはアレは出したくねえ」
そこまで俺にその秘蔵のアレを出したくないんですか旦那…?
悠子
「お願いします、高町さんは今朝私を助けてくれたんです」
玄治
「何? こいつが助けてくれただと、仕方ねえ一回だけだぞ?」
やはり、良い人だ旦那は
「ちょっと待ってろ」と言う言葉を残して厨房に入ってそのアレの支度をし始めた
高町
「そういえばさっき言ってたアレって何なんだ」
俺が座っているカウンターの隣に座った相沢に聞いてみた
悠子
「えっと、それは後からのお楽しみで」
そう言ってウインクする姿はとても可愛かった。
〜〜〜side高町end〜〜〜
―第三十四話―
―再開―
―完―
皆様あけましておめでとうございます、今年もどうかよろしくお願いいたします