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新たなる場所と仲間達  作者: サイレン
25/59

第二十四話・救出

今回はいつもより短いです

落ちていく、先ほどまで居た場所はもう見えない、だけど今はやるべきこと、いや、『やらなきゃいけないこと』がある。

その硬い意思と共に、落ちる、いや降りる。

(子供は、どこだ?)

下を見て見渡すと直ぐに発見できた。

高町

「よし、これなら間に合うか? 雲月流奥義、天駆脚(てんくきゃく)

足に気を溜めて爆発させる簡単に言えば、これは活足の空中版だ、だがこれは調整を間違えると、行き過ぎたりするので活足よりも難易度が高い技だ。

高町

「くっ、駄目か…」

あと少し、あと少しで届くのだがそのあと少しが今の俺には遠かった。

(ここで時間を費やし続ければいずれこの子は起きちまう、起きるのは一向に構わないが、それで暴れられたりなんかしたら…)

もし、俺の予想通り暴れて俺の腕から逃げようとしたら、確実に助けられないだろう、俺は一旦目を瞑り、考える。

(今のところ最善の策は、魔術を使い、一気に跳ぶことぐらいだ)

しかし、あまり使うことは出来ない、使えば三沢たちにバレるかもしれない。

バレたら、こちらの魔術師ということを知らないアドバンテージがなくなってしまう、ここの(シルバーファング)が何人居るかもわからないままバレるのは不味い。

だが―

(もし、俺が魔術を使わなかった為に、この子が死んだらどうする? この子の親には何て言う? 自分の正体がバレたくないから助けなかった? そんな自分の保身の為に人一人の命を散らすのか? そうじゃない、そうじゃないだろ? 高町瞭! 救える可能性が一%でも有り、周りに危険が及ばないのならば、自分の都合など関係ない、そう誓ったはずだったろ? ならば、取るべき道は決まっている、使うに決まっている! 俺はもう、助けられるのに助けないのは嫌だから、今はバレても良い、命を救うことが出来るならば!!)

目を開けて、魔力を集中させる。

(狙いは一つ、魔力を一ヶ所に集中させて、その一ヶ所を凍らせる、そしてその作り上げた氷を踏み台にして天駆脚で跳び、屋上に戻る、それだけだ)

集中が高まると同時に、落下している時に聞こえるビュオオーという風切り音すら聞こえなくなってくる

高町

()てつく、凍土(とうど)より来たれし力よ、今我の前に形として具現(ぐげん)せよ」

その『力ある言葉』を紡ぎあげる。

高町

「行くぞ、『アイスバーン』!!」

足元をほんの少し凍らせて、それに触れる。

高町

「今だ、天駆脚!」

足に溜めた大量の気を爆発させる。

蹴った氷は割れて、空気中の水分に戻る。

天駆脚の勢いは、先ほどよりも高く、跳ぶ高さも先ほどの比ではない。

高町

「今なら、届く!」

ガッ!

先ほど落ちた屋上の壁に手を掛けて、腕の力だけで、無理やり登る。

高町

「うっ、おおおお!」

左手は子供を掴んでいる為に登るときに使えないため今は利き手の右手一本で登ろうとしているので、右手が悲鳴をあげているが、それを無視して登りきった

高町

「はぁ、はぁ、はぁ、ぐうっ!」

なんとか助かったが今ので確実に右腕を痛めただろうだがその犠牲があっても、なんとか救うことができたそれがあるだけでこれは成功と言っても良いだろう

無亜

「高町!大丈夫!?」

三沢たちがこちらに駆け寄ってくる。

その中でも見たことがない一人の女性がこちらに近寄ってくる。

女性

「うちの子を助けてくれて、本当にありがとうございます。このお礼はきっとします」

その女性は泣きながら、お礼を言ってくる。

高町

「いえ、今回はなんとか助けられただけで、次にこんなことが起こったら助けられないかもしれません、ですから次からしっかりと自分のお子さんを見ているようにすることが、俺への恩返しであり、俺が望んでいることなんです。ですからあまり気にしないでください。そうだ、その子一応、病院に連れていったほうがいいですよ。落ちるときにどこかぶつけたかもしれないので」

女性

「わかりました。本当にありがとうございました。私は今からこの子を病院に連れていきますんで、失礼します」

そう言って、女性は去っていった。

高町

「さて、おーいみ――ぐはっ!」

三沢を呼ぼうとしたら即座に顔にグーパンチを食らった。

他の三人も明らかに怒った顔をしていた。

無亜・秋那・悠子・渡辺

「高町!!」

声を揃えて言ってきた。

高町

「なっ、何でそんなにキレてんだよ?」

無亜

「アンタがあんな無茶なことしたからでしょ!」

悠子

「そうですよ、びっくりして心臓が止まるかと思ったんですよ!」

秋那

「だいたい、君は無茶苦茶なんだ、何でもう少し安全に助けようとしない!あそこで君まで死んでたらあの母親はどう感じると思ったんだ?」

渡辺

「まぁ、人を助けたのは良いことだけどよ、もう少し安全っていうか危険度が低い助け方をしろよ」

俺が理由を聞いたら非難が凄いことで四方八方から「もっと安全に」だの「人のことを考えろ」等と言った説教が始まった。

(まったく、何で人を助けたのに説教なんだか)

そう考えながら、蒼い空を見上げた。

〜〜〜side高町end〜〜〜



―第二十四話―

―救出―

―完―

はい、というわけで今回は初めて魔術が出ましたね、上手く表現ができたかわかりませんが、とりあえずこんな感じです。

もしも修正できそうなら修正するつもりです。

誤字・脱字等ありましたら、ご報告よろしくお願いします。

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