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7.ライアンパーティの行方とその結末 ③

 ダンジョンのモンスターを殲滅するため、セレシアを抜いた3人で探索していると、まだこちらに気付いていないオークたちがいた。これはチャンスだ。さっきあんまりいい所を見せれなかったから、ここで華麗に倒せばリーダーとしてさらに尊敬されること間違いなしだ!


「おいおい、こんなところにオークがいるじゃないか。ぶっ飛ばしてやろうぜ!」


「おい、ライアン! パーティなんだから連携して動いて……」


 俺は仲間の忠告を無視し、特攻する。ほら見ろ、俺のこの圧倒的なスピードにオークたちは武器を構えてすらいないぜ。もらった。


「うおりゃ! 死ねぇェ!」


 放たれるライアンの大剣。その大剣は街でも有名な剣だった。どんなものでも斬ることができると言われている。オークなんぞ、真っ二つに斬れる……はずだった。


「……ッ!? なんで斬れねぇんだよ!」


 それは真っ二つどころか、オーク特有の毛皮すら斬れなかったのだ。ライアンより大きいオークは何かがあったと勘違いしようやく気付く。


「あ? まさかお前、殺そうとしたのか?」


「クソっ、なんでだよ! なんで倒せねぇんだよ!」


 次の瞬間、ブォン、とオークは腕を振り回し、その攻撃に当たり横に大きく吹っ飛ばされた。衝撃で思うように呼吸ができなかった。


「グハッ!」


「「ライアン!」」


 なぜだ。ありえない。この俺がオークの攻撃をくらうだと!ライアンがモンスターから攻撃をくらったのはもう3年も前だった。


「チッ、ありえねぇ……」


 視界がぼやけている。頭を強く打ったせいだろう。頭を手で抱えながらも、目線はオークへ向ける。


「そこの冒険者。殺されたいならそこに立ってろよ。お前は弱いからな!」


「ちくしょうが……舐めやがって」


「ライアン。大丈夫か!」


 ガリアが駆け寄り、残りの回復薬を飲んだ。これで残りの回復薬はあと少し。だが、相手はオークが一体。パーティで攻めれば簡単に倒すことが可能だろう。


「総攻撃。連携してあのオークを仕留めるぞ」


「「了解!」」


 ライアンたちは戦闘態勢に入り、ここで倒す判断にした。大丈夫だ。俺たちが負けるはずがない。だって俺たちは最強のパーティなんだからな。






「……撤退だ」


「ライアン?……今なんて」


「撤退しろ! ここままじゃみんな死ぬ!」


「で、でもライアン様。こんなところで撤退したら、街での私たちの立場が」


「関係ねぇ。変異種ってギルドに報告すればいいだろっ! とにかく、今は逃げるぞ!」


 3人がかりでもオークに傷をつけることはできなかった。ついには回復薬も尽き、戦える状況ではなかった。


「逃げるのかよ。弱っちいな〜」


 俺たちはオークを無視し、背中を向け一目散に撤退した。パーティを結成して撤退することなどほとんどなかったライアンたちは屈辱の気持ちで溢れていた。だって最後に撤退したのは3年も前なのだから。


「ひとまず、セレシアに合流だ」


 パニック状況のなか、最善の選択をする。それがまさか人に頼るという最悪の選択を。






 オークから逃げ、だいぶ遠くまできた。ダンジョンの出口まであと少しだ。それなのに……最大の障壁が現れた。


「なんで……ここにレッドドラゴンがいるんだよッ!」


 低難易度ダンジョンにいるはずのないレベル4相当のモンスターがそこにいたのだ。ありえない。さっきまではいなかったのに。


「もう……おしまいだ。俺たちは死ぬ」


 強さを求めるガリアが珍しく弱音を口にする。


「もう私、帰りたい……」


 ピスカもうずくまり、戦える状況ではなかった。


「おいお前たち! 戦えよ! このままだと死ぬだろ!」


「だったら! ライアンだって戦えよ! 1人で特攻して勝手にやられてよ。少しはこっちの動きも考えてくれ」


「あ? お前リーダーに向かってその態度はなんだよ!?」


「リーダーの割にはなんにもしてないじゃないか! 最近、ハルトのことばっか気にしてよ。お前おかしいぞ!」


「テメェ、舐めた口開きやがって。一発殴らせ」


「――危ない!」


「「ッ!」」


 ピスカか叫ぶがもう遅かった。俺たちが仲間割れしている最中にレッドドラゴンがこちらに迫り、攻撃しようとしていた。


「グググガアァァ!」


 鋭い牙で身体ごと噛み砕かれる。


 ――スパンッ!


 攻撃は直前で止まる。そしてライアンたちがレッドドラゴンを見上げると、首から上がなかったのだ。


「――何が……起きて……!?」


「こんなところで何してるの? しかもそんなにボロボロで」


 そこに居たのはセレシアだった。セレシアにとってレベル4相当のモンスターなど相手でもないのだろう。危ない。なんとか助かった。これはリーダーとして褒めてやらないとな。


「あ、ありがとうセレシア。おかげで助かっ」


 パンっ、と近づけた手を振り払われた。思わず間抜けそうな声を上げる。


「ふぇ……?」


「――今、機嫌悪いし、こんな低難易度のダンジョンで死にそうになるなんて、……ちょっと見損なった」


 それはライアンにとって死ぬことよりも辛い状況だった。

「面白い!」


「続きが気になる!」


「早く読みたい!」


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